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怒りと嘆きの獣道  作者: 龍崎 明
第一章 従魔の街
19/32

第十七話 西の森

三ヶ月以上、ぶりです!


でも、メインの作品はまだ終わっていないので、これの後はまた、大分空くと思います。ごめんなさい。

「おはよー!」

「おはよう」


 翌朝、ギルドに赴けば、すでにリゼットがいた。彼女の元気な挨拶に、ブランカも愛想良く応える。


「よーし!何にするー?」

「うーん……」


 早速とばかりに、依頼掲示板を確認する二人。ちなみに、レイバックは大人しく、リゼットの隣に控えている。俺もそれに倣ってブランカの隣に控える。


 やがて、他の冒険者もチラホラと見え始めた頃に、二人は依頼を決めた。


 ……


 現在、拠点としているテイマニアの西方には、俺の故郷であるイジュラの森に似た深い森が存在している。


 二人の決めた依頼は、この森に潜む魔物の討伐であった。二人は、現状Fランクとなるが、パーティを組んでの活動ということで、Eランクの依頼を受けている。


 先導は俺、殿はレイバックが務め、後衛型である二人は間に挟むかたちで歩いていた。


 やがて、少し丘になったところに空いた横穴を発見する。その穴の側には、見張りなのか、一体の魔物がいる。


 緑色の肌をした醜悪なる小鬼。そう、ザコの代名詞ゴブリンさんである。不味いものの代名詞でもある。


『見つけた』


「ホントだ」


 ブランカは頷いて応え、リゼットは小声で応えた。ちなみに、リゼットは従魔師としてのスキルがあるので、【自動翻訳】の使用に問題はない。


「どうする?」

「うーん……」


 どこか暢気な二人であるが、これは従魔である俺たちへの信頼の証だろう。これも経験である。しっかり考えるのだ。うんうん。


「巣穴の中で対応するのって、難しいよね?」

「そうだねー、レイバックもルピナスくんも大きいしね。それじゃあ、レイバックに囮になってもらう?ルピナスくんだと、逆に引きこもられそうだし」

「いいの?」

「うん、大丈夫」

「わかった、じゃあそれでいこう」


「はーい、じゃあ。レイバック、見張りゴブリンの前に出て、巣穴の中の奴らも引っ張り出してきて」

「ブモ」


 指示を受けたレイバックは、のそのそと見張りゴブリンの前に現れた。


「ギギャ?……ギャーギャー!」


 一瞬、惚けたゴブリンだったが、涎を垂らしながら巣穴の中に呼び掛ける。どうやら、レイバックを今日のご馳走にしようと企んでいるらしい。


 ワラワラと巣穴の中からゴブリンたちが現れる。そして、最後に出てきたのは、普通のゴブリンよりも少し大柄な……大柄な?


『種族:オーク 闘級:E』


 オークだった。ゴブリンの群れの中にオークが紛れ込んでいた。おかしい。どうやら、リーダー格をやっているようだが、魔物は基本的に同系統にしか従わない。だが、悠長に考えていては、流石にレイバックが危険である。


「ルピナス、お願い!」


 ブランカの言葉が終わるよりも早く、俺はゴブリンたちの前に飛び出した。それに遅れて、リゼットの【強化魔術】が俺とレイバックに掛けられる。


 そこからは無双だ。今更、俺がゴブリンやオーク如きに負けるはずもなく、そこにブランカにリゼット、レイバックがいては万が一も起こり得ない。


 俺たちは、オークの存在に首を傾げながらも、帰路につくのだった。

評価のほど、何卒何卒よろしくお願いします!

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