不幸な人間N②
不幸であるための代償。
それは、その子にはある普通では無理なようなこと、全てにおいての才能が素晴らしかった。
たとえば、運動。
サッカーや野球など、やったことのないスポーツをすぐに一くんは誰よりも1週間で上手くなる。
運動だけではない、勉強、趣味、目の良さ、耳の聞こえが日本人平均の2倍は聞こえる、など。
全てにおいて完璧、それ以上の素質、才能が彼を不幸にしている、原因。
もちろん奇跡もその原因。
始まりでお話した、盲腸の時の前に
母のタバコを食べたこともあった。その時も奇跡的に死ぬ直前に助かった。
普通なら、奇跡というのは普通なら喜ぶもの。
だが、一くんは違った。
それは、奇跡ではなく、ある意味一くんにとってはお節介みたいなものだった
それに気づけたのは、高校生1年生の時
詳しくは、今後このお話に出てきます。
小学校に入学して、1年は普通の生活を送れていた。
小学2年生になり、母は僕がおかしい行動を起こし始めたとこから、どうやらイライラし始めたらしい。
そのおかしい行動。というのは、僕自身はそうでもないことだった。
僕はその頃人が大好きだった。だから、いろいろな人に席を譲ったり、人と交流するのが大好きだった。
どうやら、それが原因らしい。
そう、あまりにも異常なくらい、人に気をきかせ、自分のことはいつも後回しにしていた。
つまり、母は自分のことは何もしないのに、なぜ人のことはすぐ動くの。
ここから、暴力が始まった。
つまり友達などに頼まれた宿題を教えたりしていたり、運動の自分のコツなどを教えてばかりで、僕自身のことはいつも後回しだった。
自分の宿題、趣味などはいつも夜遅くに父さんとやっていた。
母はスナックで働いていたため、朝方に帰ってくる。
そんな時たまたま夜遅くに帰ってきて、そのことがバレたのが暴力の原因だった。
気づいた方もいると思います。
この不幸は一くん自身が起こしているのです。
ですがどうでしょうか?
どうして、暴力を受けてまで、自分は変わらなかったんでしょう?
一くんは気づいてたと思います。
母は自分のために言ってくれているのだと。
それでも、変われなかった理由の二つあります。
人が大好きで、人にありがとう。
と言われるのが、すごく気持ちのいいものだったからです。
ですが、そのせいで優しすぎる人になってしまったのです。
自分の能力が周りより、冴えているのでこんな結果になってしまったのです。
信じられない出来事かもですが、これは実際にあった本当のお話です。
では次の章 「一くんの小学2年生から6年生までの出来事」をお話致します。
では、また。