表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

61/133

世界樹の危機

遅くなってすいません。

さらに今日は少し短いです。

いろいろ忙しくて……その分、明日も更新できるように頑張りますm(__)m

「えっ……?」


 予想外の言葉に思考が止まる。

 葉がない……? それってどういう事だ……?


「我らエルフが義理堅い。本来入ってはいけない森に入ってきた悪い人間だろうが、我がエルフの子供を助けてくれたのは事実。恩で返したいと思っておる。そして、そなたの話を聞く限りでは私利私欲ではなく、子供の命を救おうとしておる。ならば、恩を受けた分を返す意味でも世界樹の葉をやりたいところじゃ。しかし、今はその葉がないのじゃ」


「世界樹の葉がない……その理由を聞いても?」


 世界樹らしきものは見つけた。

 でも、世界樹の葉はないという。

 それで納得しろと言われても出来ないし、クレイの娘さんの命がかかっているんだ。

 そうやすやすと引き下がれない。


「……そうじゃな、いずれは人間にも知られる事。いいじゃろ、ついて来なさい」


 村長はしばらく考えを一巡させた後にそう言うとその場を立って建物から外へと向かう。

 突然の行動にびっくりした俺達だが、立ち上がりそのあとを追うように村長について行った。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


「これは……」


 歩く村長について行くと、巨大な大木がそびえ立つ場所へとたどり着いた。

 見上げると、その大きさは今までに見た事がない程、巨大で圧倒される。

 おそらくこれが世界樹だろう。


 でも……。


「……これって枯れ始めている?」

「信じられない……」


 俺の後ろでセシリーとゼクスが呟く。

 そう、見上げるそれは木々の葉が茶色くなり始め、見るからに弱っているような雰囲気なのだ。


「世界樹って一度全部葉が落ちるもんなんですか?」


 俺は疑問に思った事を聞いてみる事にした。

 俺の世界樹のイメージは、年中ずっと青々とした葉がなっているものだけど、それは空想上の話の設定なので実際は違うかもしれない。


 世界樹が落葉樹っていう可能性もある。


「いや、世界樹はそういうものではない。世界樹は年中、青々した葉をつけているもんじゃ。それがここ最近原因不明じゃが、こうやって世界樹の葉が枯れかけておる。その原因を調査しているでも、原因が分からずこうやって……」


 そう言って村長は世界樹を見上げる。

 その表情には憂いがある。

 どうやら本気で世界樹に異変が起きて危機に瀕しているらしい。



「今のところ分かっている事は?」


「エルフが一丸となって世界樹を調べておるが、原因は分かっていない。分かっているのは世界樹に外傷の類はなく、内側からの影響だという事。エルフの森には何の影響もなく、世界樹だけがこうやって影響を受けているって事だけじゃ」


「だから、リタも原因を調べようとしてたの」



 俺達についてきたリタがそう言って話に入ってくる。



「そうなんです。世界樹がこんな風になるなんて異常だから危ないから止めなさいって子供達には言ってるのですが……」


「リタだって立派なエルフだもん!」


「そうやって迷惑かけているんだから止めなさい!」


「むぅ……」



 何やら後ろでは親子喧嘩が始まったようだ。


 それにしても、エルフ達も原因が分からない世界樹の異変……でも、これを解決しないことにはクレイの娘は助けられない。


「一つお聞きしたいのですが――」


 俺はある事を決意し聞く事にした。



「なんじゃ?」


「世界樹の異変を特定し、解決すれば世界樹の葉も元に戻るのでしょうか?」


「それははっきりとは言えん。だが、世界樹は大地より世界の魔力を得て、存在していると伝えられておる。もし、原因が解決すれば大地から得ている魔力で回復する可能性はある」



 そうか、そこははっきりと分からないのか。

 でも、それにかけるしかない。


「では、俺達にもその調査を協力させてください!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ