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Sランクの依頼

サブタイトルつけてみました。

タイトルとあらすじで悩んでいますので、『このままでいい』『前のほうがいい』『こういうのは?』等、何かご意見等あればお願いしますm(__)m

「あぁ、カイトすまん」



 そうだ、今日はカイトが依頼を受ける為に来たんだった。

 クレイで遊びに来た訳じゃない。



「そうだった。依頼を受けに来たんだったな」



 どうやらクレイも当初の目的を思い出したみたいで姿勢を正す。



「そうだ、何か割のいい依頼はないか? ショーマに串焼き代も返さないといけないし、生活費も稼がないといけないからな」



 なんだろう? 

 言ってる事に間違いはないけど、Sランク冒険者が言っているとなると違和感を感じる。


 それに串焼き代くらい別にいいし、それくらいは笑わせてもらったしな。

 でも、そんな事言ったらカイトは怒るだろうな。



「別に串焼き代くらいはいいけど」


「いや、俺はそのおかげで命を救われたんだ。返さない訳にはいかない」



 言っている事は素晴らしいけど、その内容がな……ダメだダメだ、こんな事考えてたらまた笑ってしまう。



「そうか、じゃあ串焼き代の代わりに依頼に同行させてくれ。もちろん、報酬はいらない」


「いや、それは……」


「今日はもう依頼こなしてお金には困ってないからな。それに、Sランク冒険者の実力とその依頼に興味がある」



 さっきのクレイとカイトのやりとりを見る限り、Sランク冒険者ってのは特別みたいだからな。

 セシリーと釣り合える男になる為に冒険者をやっているならSランク冒険者くらいにはならないと話にならないだろう。


ただでさえ身分の差があるのに。



「……それでいいのか?」


「あぁ、俺はそれでいい。クレイも問題ないだろ?」


「あぁ、問題はないが……」


「じゃあ決まりだな」



 俺はそう言って話を纏める。

 ギルドでは自分のランク以外の依頼は例外を除き受ける事は出来ないけど、同行に関してはギルドの預かり知るところではないので問題ない。


 俺はこの話を聞いていた。

 ネリーさんに。


 だから、俺はこの前のセシリーのお願いを受けたのだ。


 あと、それからランクの違う者同士がパーティーを組んだ場合、一番上のランクの冒険者のランクの依頼を受ける事が出来る。

 ただ、この場合は俺が光明草の依頼を受けた時みたいに自分のランク外の依頼につく事を知った上で受けるというのを一筆書かされるようだ。


「そうか……なら、ショーマの命は俺が必ず守ろう」


「あぁ頼りにしてるぜ、Sランク冒険者のカイト」


 俺はそう言って親指を立て決め顔をする。

 すると、カイトも『ふっ』と笑った。




「じゃあカイト行こうか」


「了解だ」



 そう言って俺とカイトは部屋を後にしようとする。



「おい、ちょっと待て、おまえら! まだ依頼受けてないだろ!」


「「あっ」」



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



「ここが遺跡か……」


「どうやらそのようだな」



 俺とカイトの目の前には、草木や蔦に覆われている小さな祠のようなところに地下へと下りて行く階段がある。


 俺とカイトが依頼を受けずに部屋を出ようとしてクレイに呼び止められた後、俺とカイトはクレイにどんな依頼があるか聞いた。

 すると、出来ればSランク冒険者であるカイトに受けて欲しい依頼があるという事だった。


 その依頼とは、つい最近ルチス大森林で迷宮が発見され、ギルドが調査を行っていたが、どうやらその迷宮は強力な結界によって隠蔽されていたというのが分かり、うかつに中を調査できないとの事で、是非Sランク冒険者であるカイトに依頼を受けてほしいとの事だった。


 その時、セイクピア王国にはSランク冒険者はいないのかと疑問に思って聞いたけど、クレイ曰く、セイクピア王国には二人のSランク冒険者がいるが、今は旅に出ているとの事で困っていたようだ。

 それを聞いたカイトは二つ返事で依頼を受けたって訳だ。


 それにしてもクレイといいカイトといい、俺がいるのに危険な依頼を頼んだり、受けるなんて……俺が普通のCランク冒険者じゃないから良かったものの……。

 まぁそれか、Sランク冒険者ってのは桁が違う力を持っているのかもしれないけど。


 ここまで刀っぽいのを鞘から出しさずに魔物を倒しているからな。

 しかも、鞘で斬っているのに、魔物が切れるってのは普通じゃない。



「じゃあ行くぞ。気を付けろよ、ショーマ」


 カイトは階段へと足を踏み入れる前に振り返って俺に言って来る。


 今回の依頼は危険っぽいのでクロには宿屋で待っていてもらう事にした。

 俺がクロにそう話すと(なぜ理解しているのか分からないけど)嫌だと言わんばかりに引っ付いてきたけど、何度も話し肉の串焼きをたくさん買って来ることでなんとか納得してくれた。

 だから、今回はクロは同行していない。


「あぁ」


 そう言って俺はカイトに続いて地下へと続く階段に足を踏み入れた。


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