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ミナミのおばちゃん、異世界で心の影を救います  作者: ぽそまる


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第93話:『おばちゃん、“いちばん大きな欠片”の持ち主と出会う』

空白の影が残した言葉――

「いちばん大きな欠片が……この街に……」


その意味を考えながら、

トモエたちは街の広場へ戻ってきた。


ユウトが不安そうに言う。


「おばちゃん……

 “いちばん大きな欠片”って……

 どんな人なんやろ……?」


トモエは静かに答えた。


「わからん。

 せやけど……

 その人が今、危ないのは確かや」


カイルは地図を広げながら言った。


「影の残滓の濃さから考えると……

 “持ち主”は街の中心部にいるはずです。

 しかも……

 かなり強い感情を抱えている」


リリアは胸に手を当てた。


「強い感情……

 怒り……?

 悲しみ……?

 それとも……」


セイルは静かに言った。


「“絶望”でしょう。

 心の欠片を落とすほどの絶望……

 その人は、今も深い闇の中にいるはずです」


トモエは拳を握った。


(街の誰かが……

 心の限界に達しとる)


(うちは……

 その人を助けなあかん)


---


◆ ◆ ◆


◆ 街の中心部 ―― “沈んだ空気”


影の気配を追って歩くと、

街の中心部にある大きな噴水広場に辿り着いた。


しかし――

いつも賑やかなはずの場所が、

今日は妙に静かだった。


ユウトが首をかしげる。


「おばちゃん……

 なんか空気が重いで……」


カイルは魔力を探りながら言った。


「影の残滓……

 ここが一番濃い……

 “持ち主”はこの近くにいます」


リリアは震えた。


「こんなに……

 影が濃いなんて……

 どれだけ苦しんでるの……?」


セイルは静かに言った。


「光の継承者。

 覚悟を持って進んでください。

 ここから先は……

 “心の闇”が強く現れます」


トモエは頷いた。


(どんな影でも……

 うちは向き合う)


(誰かの心が泣いとるなら……

 助けたる)


---


◆ ◆ ◆


◆ 噴水のそば ―― “泣いている少女”


噴水のそばに、

ひとりの少女が座り込んでいた。


年齢は十歳前後。

髪は乱れ、

服は泥で汚れ、

肩を震わせて泣いている。


ユウトが息を呑む。


「おばちゃん……

 あの子……!」


カイルは影を見つめた。


「影の揺れ方……

 異常です……

 この子……

 “心の欠片”を大量に落としている……!」


リリアは涙をこらえた。


「こんな小さな子が……

 どうして……」


セイルは静かに言った。


「この少女こそ……

 “いちばん大きな欠片”の持ち主です」


トモエは少女に近づいた。


「なぁ。

 あんた……

 大丈夫か?」


少女は顔を上げた。


その瞳は――

完全な空虚を宿していた。


「……だれも……

 わたしを……

 みてくれない……」


トモエは息を呑んだ。


(この子……

 心が……

 ほとんど空っぽや)


ユウトが震える声で言う。


「おばちゃん……

 この子……

 めっちゃ苦しそうや……!」


カイルは静かに言った。


「心の欠片が……

 ほとんど落ちている……

 このままでは……

 “心が壊れる”……!」


リリアは涙をこぼした。


「こんなの……

 こんなの……

 助けなきゃ……!」


セイルは静かに言った。


「光の継承者。

 この少女の心の中へ……

 踏み込む必要があります」


トモエは少女の手を握った。


「なぁ。

 あんたの心……

 うちに見せてくれへんか?」


少女は震えながら言った。


「……わたし……

 もう……

 なにも……

 感じない……

 こわい……

 たすけて……」


トモエは少女の手を強く握った。


「大丈夫や。

 うちが助けたる」


その瞬間――

少女の影が大きく揺れた。


ユウトが叫ぶ。


「おばちゃん!!

 影が……!!」


カイルは顔を青くした。


「空白の影が……

 この子の心に戻ろうとしてる……

 でも……

 “量”が多すぎる!!」


リリアは震えた。


「この子……

 どれだけ心を落としてきたの……!!」


セイルは静かに言った。


「光の継承者。

 この少女の心の中は……

 “深い闇”に包まれているはずです。

 覚悟を持ってください」


トモエは目を閉じた。


(この子の心……

 絶対に守ったる)


光が弾け、

トモエの意識は――

少女の心の中へと引き込まれた。

ここまで読んでくださって、本当にありがとうございます。


第93話では、

“いちばん大きな欠片”の持ち主がついに姿を現す回

が描かれました。


その持ち主は――

まだ幼い少女。


彼女は、

誰にも見てもらえず、

誰にも気づかれず、

心の欠片を大量に落としてしまった。


空白の影は、

彼女の欠片を中心に、

街の人々の欠片が混ざって生まれた影だった。


今回も改善点として:


• 日常の温かい朝食シーン

• キャラの掛け合い

• 読者が共感しやすい悩み(孤独・無視される痛み)

• 影の正体の深掘り

• おばちゃんの成長

• 次回への強い引き(少女の心の世界へ突入)



これらを自然に物語へ組み込みました。


次回、第94話では

少女の心の世界で、“孤独の影”と対峙する回

が描かれます。


これからも、おばちゃんの物語を

どうぞよろしくお願いいたします。

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