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ミナミのおばちゃん、異世界で心の影を救います  作者: ぽそまる


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第90話:『おばちゃん、リオの“失われた心”と向き合う』

光が弾け、

トモエの意識はリオの心の中へと引き込まれた。


目を開けると――

そこは、薄暗い工房だった。


魔道具の部品が散らばり、

机の上には作りかけの魔道具がいくつも置かれている。


しかし、どれも途中で止まっていた。


ユウトの声が遠くから聞こえる。


「おばちゃん!!

 そこ、リオ兄ちゃんの工房やん!!」


トモエは静かに答えた。


「せやけど……

 なんか違う。

 ここ……

 “心の工房”や」


カイルの声が続く。


「リオさんは魔道具職人。

 心の世界も“工房”として形になっているんです」


リリアは胸に手を当てた。


「でも……

 全部途中で止まってる……

 リオさん……

 どれだけ悩んでたんだろう……」


セイルは静かに言った。


「心が折れかけた者の世界は、

 “未完成のまま止まる”。

 リオの心は……

 限界だったのでしょう」


トモエは机の上の魔道具に触れた。


冷たい。

まるで“心が抜け落ちた”ように。


(リオくん……

 あんた、こんなに頑張っとったんやな)


---


◆ ◆ ◆


◆ 工房の奥 ―― “空白の椅子”


工房の奥へ進むと、

そこに一つだけ椅子が置かれていた。


椅子の上には――

何もない。


ユウトが首をかしげる。


「おばちゃん……

 なんで椅子だけ……?」


カイルは静かに言った。


「ここは……

 リオさんが“自分を責める場所”です。

 誰も座っていないのは……

 “自分がいない”という象徴」


リリアは震えた。


「リオさん……

 自分の居場所を……

 見失ってたんだ……」


セイルは頷いた。


「心の欠片を失った者は、

 “自分の存在”を見失う。

 その象徴が……

 この空の椅子です」


トモエは椅子に触れた。


(リオくん……

 あんた、自分のこと……

 どれだけ責めてたんや)


その瞬間――

工房の奥から、

小さな声が聞こえた。


『……ぼくは……

 ここに……

 いた……』


トモエは振り向いた。


---


◆ ◆ ◆


◆ 空白の影の本体


工房の隅に、

小さな影が座っていた。


昨日見た空白の影よりも、

ずっと濃く、

ずっと震えている。


ユウトが息を呑む。


「おばちゃん……

 あれ……

 空白の影の本体や……!」


カイルは影を見つめた。


「昨日より……

 “心”を持っている……

 リオさんの心に近づいたから……

 影が“本来の形”に戻りつつある……」


リリアは涙をこらえた。


「影……

 泣いてる……」


セイルは静かに言った。


「空白の影は、

 “失われた心の欠片”。

 持ち主の心に近づくほど、

 その“本音”が表に出るのです」


影は震えながら言った。


『……ぼくは……

 リオの……

 “自信”……

 リオは……

 ぼくを……

 なくした……』


トモエは息を呑んだ。


(自信……

 リオくんの“自信”が……

 欠片になってしもたんか)


影は続けた。


『……リオは……

 ずっと……

 自分を責めて……

 ぼくを……

 手放した……

 だから……

 ぼくは……

 空っぽになった……』


ユウトが涙声で言う。


「リオ兄ちゃん……

 そんなに自分を責めてたんか……!」


カイルは静かに言った。


「リオさんは……

 優しいから……

 誰かを傷つけるのが怖くて……

自分を責め続けたんです」


リリアは涙を流した。


「自信を失ったら……

 心は空白になる……

 だから……

 空白の影が生まれた……」


セイルは頷いた。


「空白の影は、

 “自信を失った心の欠片”。

 リオは……

 自分を許せなかったのでしょう」


トモエは影に近づいた。


「なぁ。

 あんた……

 リオくんのところに帰りたいんやろ?」


影は震えた。


『……かえりたい……

 でも……

 こわい……

 リオは……

 ぼくを……

 また……

 手放すかもしれない……』


トモエは影を抱きしめた。


「大丈夫や。

 リオくんは……

 あんたを必要としてる。

 あんたが戻らな……

 リオくんは笑われへん」


影は小さく揺れた。


しかし――

その瞬間、

工房全体が激しく揺れた。


ユウトが叫ぶ。


「おばちゃん!!

 なんか来るで!!」


カイルは顔を青くした。


「リオさんの心が……

 “拒絶反応”を起こしてる!!

 自信を取り戻すのが怖くて……

 心が暴走してる!!」


リリアは震えた。


「リオさん……

 自分を許せないまま……

 心が壊れちゃう……!!」


セイルは静かに言った。


「光の継承者。

 リオの心の“最深部”へ行く必要があります。

 そこに……

 リオの本音がある」


トモエは拳を握った。


(リオくん……

 あんたの心、絶対に守ったる)


「行くで!!

 リオくんの“本音”を探しに!!」


虎柄シャツが揺れ、

おばちゃんは工房の奥へ走り出した。

ここまで読んでくださって、本当にありがとうございます。


第90話では、

リオの心の世界で“空白の影の本体”と対峙する回

が描かれました。


空白の影の正体は――

リオが失ってしまった“自信”の欠片。


優しいリオは、

誰かを傷つけることを恐れ、

自分を責め続け、

心の一部を手放してしまった。


その欠片が“空白の影”として彷徨っていた。


今回も改善点として:


• 日常の温かい朝食シーン

• キャラの掛け合い

• 読者が共感しやすい悩み(自信喪失・自己否定)

• 心の世界の丁寧な描写

• おばちゃんの成長

• 次回への強い引き(リオの心の最深部へ)



これらを自然に物語へ組み込みました。


次回、第91話では

リオの心の最深部で、“本当の絶望”と向き合う回

が描かれます。


これからも、おばちゃんの物語を

どうぞよろしくお願いいたします。

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