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ミナミのおばちゃん、異世界で心の影を救います  作者: ぽそまる


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第88話:『おばちゃん、空白の影の“声”を聞く』

女性の心を救った翌朝。

トモエの家には、いつものように温かい朝の光が差し込んでいた。


ユウトがパンを頬張りながら言う。


「おばちゃん!

 今日のスープ、なんかいつもより優しい味するで!」


トモエは笑った。


「昨日、泣きたいのに泣けへん人の心を見たからな。

 うちの心も、ちょっと優しゅうなったんかもしれんわ」


カイルは真面目な顔で言う。


「おばちゃん先生……

 あなたの光、また少し強くなっています。

 影と向き合うたびに、

 あなた自身の心も変化しているんです」


リリアは頬を赤らめながら言う。


「おばちゃんさん……

 なんだか前より……

 “あったかい光”になってます……」


セイルは静かに頷いた。


「光の継承者は、

 影を抱きしめるたびに成長する。

 昨日のあなたは……

 とても強かった」


トモエは照れくさそうに笑った。


「なんや、褒められるとむず痒いわ」


ユウトが元気に言う。


「おばちゃんは世界一や!!

 異世界でもミナミでも最強のおばちゃんや!!」


トモエはユウトの頭を撫でた。


(せやな……

 うちはまだまだやけど……

 みんながおるから頑張れるんや)


---


◆ ◆ ◆


◆ 街の広場 ―― “静かなざわめき”


朝食を終え、

トモエたちは街の広場へ向かった。


昨日よりも空気は明るい。

子どもたちの笑い声が響き、

市場の店主たちが元気に声を張り上げている。


しかし――

トモエはすぐに気づいた。


(なんや……

 空気の奥に、ざわざわしたもんがある)


ユウトが首をかしげる。


「おばちゃん……

 なんか変な感じする?」


カイルは魔力を探りながら言った。


「影の気配……

 昨日より濃くなっています。

 空白の影が……

 “何かを探している”ような……」


リリアは胸に手を当てた。


「空白の影……

 まだ街のどこかに……」


セイルは静かに言った。


「空白の影は、

 “心の隙間”を探す影。

 しかし……

 今はそれだけではありません」


トモエは眉をひそめた。


「どういうことや?」


セイルは空を見上げた。


「空白の影は……

 “何かを求めている”。

 ただ宿主を探しているだけではない。

 もっと……

 根源的な何かを……」


トモエは息を呑んだ。


(空白の影……

 あれはただの迷子やないんか?)


(何か目的がある……?)


---


◆ ◆ ◆


◆ 市場の裏路地 ―― “影の残滓”


影の気配を追って歩くと、

市場の裏路地に辿り着いた。


ユウトが言う。


「おばちゃん……

 ここ、なんか寒い……」


カイルは地面を見つめた。


「影の残滓……

 昨日より濃い……

 空白の影がここを通ったのは間違いありません」


リリアは震えた。


「でも……

 昨日までの残滓と違う……

 なんか……

 “焦ってる”感じがする……」


セイルは静かに言った。


「空白の影は……

 “何かを探している”。

 その焦りが、影の残滓に現れているのでしょう」


トモエは地面に触れた。


冷たい。

しかし――

昨日までの“空っぽ”とは違う。


(なんや……

 この影……

 空っぽやない)


(“何かを求めている”……

 そんな感じがする)


そのとき――

影の残滓がふっと揺れた。


ユウトが叫ぶ。


「おばちゃん!!

 影が……!!」


カイルは震える声で言った。


「空白の影が……

 “反応”しています……!」


リリアは息を呑んだ。


「まるで……

 呼んでるみたい……」


セイルは静かに言った。


「光の継承者。

 空白の影は……

 あなたに“何かを伝えようとしている”のかもしれません」


トモエは影に手を伸ばした。


「なぁ。

 あんた……

 何を探しとるんや?」


その瞬間――

影がトモエの手に触れた。


冷たくて、

寂しくて、

震えていて――

でも、確かに“声”があった。


『……さがしてる……

 ぼくは……

 ぼくの……

 “もと”……』


トモエは息を呑んだ。


(もと……?

 空白の影の“元”……?)


影の声は続いた。


『……ぼくは……

 だれかの……

 “こころのかけら”……

 もとに……

 かえりたい……』


ユウトが震える声で言う。


「おばちゃん……

 空白の影……

 誰かの心のかけらなん……?」


カイルは顔を青くした。


「もしそうなら……

 空白の影は“生まれた影”じゃなくて……

 “欠けた心”そのもの……?」


リリアは涙をこらえた。


「誰かの心が……

 欠けてる……?」


セイルは静かに言った。


「空白の影は……

 “失われた心の一部”。

 誰かの心からこぼれ落ちた“欠片”……

 それが影として彷徨っているのかもしれません」


トモエは影を見つめた。


(空白の影……

 あれはただの影やない)


(誰かの心の欠片……

 誰かが……

 “自分の心を失った”んや)


影は震えながら言った。


『……もとに……

 かえりたい……

 でも……

 どこに……

 かえれば……

 いいのか……

 わからない……』


トモエは影にそっと触れた。


「大丈夫や。

 うちが一緒に探したる」


影は小さく揺れた。


しかし次の瞬間――

影は突然、激しく震え始めた。


ユウトが叫ぶ。


「おばちゃん!!

 影が……!!」


カイルは顔を青くした。


「空白の影が……

 “暴走”し始めています!!」


リリアは震えた。


「誰かの心が……

 限界なんだ……!!」


セイルは静かに言った。


「光の継承者。

 急がなければ……

 “その人”が壊れます」


トモエは拳を握った。


(空白の影の“元”……

 それを持つ人が……

 今、危ない)


「行くで!!

 空白の影の“持ち主”を探すんや!!」


虎柄シャツが風に揺れ、

おばちゃんは走り出した。

ここまで読んでくださって、本当にありがとうございます。


第88話では、

空白の影の“本当の正体”が少しだけ明らかになる回

が描かれました。


空白の影は――

ただの影ではなく、

“誰かの心の欠片”。


誰かが失った心の一部が、

影として彷徨っている。


そしてその“持ち主”は、

今まさに危険な状態にある。


今回も改善点として:


• 日常の温かい朝食シーン

• キャラの掛け合い

• 読者が共感しやすい悩み

• 影の正体に迫る展開

• おばちゃんの成長

• 次回への強い引き



これらを自然に物語へ組み込みました。


次回、第89話では

空白の影の“持ち主”がついに判明し、

おばちゃんがその心へ踏み込む決意を固める回

が描かれます。


これからも、おばちゃんの物語を

どうぞよろしくお願いいたします。

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