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ミナミのおばちゃん、異世界で心の影を救います  作者: ぽそまる


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43/121

第43話:『おばちゃん、街の光として動き出す』

ここまで読んでくださって、本当にありがとうございます。


第43話では、

北の山編を終えたおばちゃんが、

“街の光”として新しい役割を担い始める姿を描きました。


影の根源との戦いは終わりましたが、

おばちゃんの物語はまだまだ続きます。


街の日常、

新しい出会い、

そして封印された手紙の謎――


次の章では、

“平和の中に潜む新たな気配”をテーマに、

ゆっくりと、しかし確実に物語が動き出します。


読んでくださる皆さまの応援が、

私にとっての“光”です。


これからも、おばちゃんの物語を

どうぞよろしくお願いいたします。

北の山から帰還して一週間。

街はすっかり平和を取り戻し、

人々の表情にも明るさが戻っていた。


トモエは市場の通りを歩きながら、

改めてその光景を胸に刻んでいた。


(ほんまに……平和ってええなぁ)


パン屋の香り、

鍛冶屋の金属音、

子どもたちの笑い声――

どれもこれも、心に染みる。


「おばちゃんさん!」


声をかけてきたのは、宿屋のミーナだった。


「今日も元気そうですね」

「そら元気やで。

 平和な朝は、元気にならな損や」


ミーナはくすっと笑った。


「街の人たち、みんな言ってますよ。

 “おばちゃんさんが帰ってきてくれてよかった”って」


トモエは照れくさく頭をかいた。


「そんなん言われたら……

 うち、泣いてまうやろ」


---


◆ 魔法学校からの“正式なお願い”


市場を歩いていると、

エリナが生徒たちを連れてやってきた。


「おばちゃんさん、少しお時間いいですか?」


「なんや、また授業の手伝いか?」


エリナは真剣な表情で頷いた。


「はい。

 魔法学校として正式に――

 “光魔力の特別講師”をお願いしたいんです」


トモエは目を丸くした。


「えっ、うちが先生なん?」

「もちろんです。

 あなたほど“光の本質”を理解している人はいません」


生徒たちも口々に言う。


「おばちゃん先生の授業、受けたい!」

「光魔法、もっと上手くなりたい!」

「おばちゃん先生みたいに強くなりたい!」


トモエは照れながらも、胸が温かくなった。


(うち……ほんまに必要とされてるんやな)


「わかったで。

 ほな、うちが教えたる!」


生徒たちが歓声を上げた。


---


◆ 郵便局からの“特別依頼”


次に声をかけてきたのはサラだった。


「おばちゃんさん!

 郵便局からもお願いがあるんです!」


「なんや、また魔法生物の世話か?」


サラは首を振った。


「いえ……

 “光の魔力で封印された手紙”の解読を

 お願いしたいんです」


「封印された手紙?」


サラは小さな封筒を差し出した。


封筒には古い魔法文字が刻まれ、

淡い光が揺れている。


「これ……北の山の影が消えたあと、

 突然光り始めたんです」


「おばちゃんさんの光なら……

 開けられるかもしれないって」


トモエは封筒を手に取った。


(なんやろ……

 胸がざわざわする)


「わかった。

 あとで試してみるわ」


サラは嬉しそうに頷いた。


---


◆ バルドの“新しい仕事”


鍛冶屋の前では、

バルドが新しい武器を磨いていた。


「おう、トモエ!

 見てみい!」


バルドは一本の杖を差し出した。


「これ……光魔力専用の杖や。

 お前のために作ったんや!」


トモエは驚いた。


「えっ、うちのために?」

「当たり前やろ!

 お前は街の光や。

 光には光の武器が必要や!」


杖は白銀に輝き、

握ると温かい光が広がった。


(なんや……

 胸がじんわりする)


「ありがとう、バルド。

 大事に使わせてもらうわ」


バルドは照れくさそうに鼻をこすった。


---


◆ ユウトの“決意”


その日の夕方。

トモエは街の外れの丘に向かった。


風が心地よく吹き、

草が揺れている。


そこに、ユウトが座っていた。


「おばちゃん……来てくれたんや」


「ユウト、どうしたん?」


ユウトは空を見上げたまま言った。


「僕……決めたんや」


「決めた?」


ユウトは振り返り、

真剣な目でトモエを見つめた。


「僕……

 “光の魔法使い”になる」


トモエは息を呑んだ。


「光の……?」


ユウトは頷いた。


「おばちゃんみたいに……

 誰かを照らせる人になりたい」


「影の核の子を救ったとき……

 僕、思ったんや」


「光って……

 誰かのためにあるんやって」


トモエの胸が熱くなった。


(ユウト……

 あんた、ほんまに強くなったなぁ)


「ユウト。

 うちは……あんたの決意、応援するで」


ユウトは嬉しそうに笑った。


「ありがとう、おばちゃん」


---


◆ 夜の街で


夜。

街の広場では、

小さな灯りがともされていた。


「おばちゃん! 今日もたこ焼き焼いてや!」

「光の先生、今日の授業どうやった?」

「ユウトくん、魔法学校で人気者やで!」


トモエは笑いながら言った。


「ほな、たこ焼き焼くで!

 みんな、食べてや!」


街は笑顔で満ちていた。


(ああ……

 この街が……うちの居場所なんや)


(これからも……

 みんなと一緒に生きていく)


虎柄シャツが夜風に揺れ、

おばちゃんは新しい日常へと歩き出した。


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