初めての敗北
「何が駄目だったんだろ...」
「彩音、まだ引きずってんの?」
この人は葛城彩音さん、私の元女上司だった人だ。
「一、二年生はともかく、三年生は受験ですよ」
「選手じゃないけど悔しいんだよね」
「えぇ、私監督に向いてないんですよ」
「たまたまじゃない?」
「たぶん、そうですよね...」
いつまでも引きずっててもしょうがない、全力で遊ぶのは無理かもしれないけど、気分転換しよう。そうだ、娘の川崎亜理紗も誘って海行こう!
「彩音さんって今週の土日空いてます?」
「空いてるけどそれがどうしたの?」
「行ける人だけでいいんで海入りません?」
「葵どうかな?」
「何か予定入ってます?」
「聞いてみるね」
よし、久しぶりの海水浴!そして太陽!考えただけでワクワクしてきた!そして...
「桜、気合入り過ぎじゃない?」
「どうだぁ、悔しいだろう?」
このレディース?(女のヤンキーの呼称)みたいな外見でプロモーション抜群の、この女は月島桜は、今日はいつも以上に闘気に満ちている。私も負けじと緑色のビキニを装備していざ、突入した。
「どこで買ったの?そのビキニ(黒)面積薄っ下に履いているのは褌?」
「それは教えられないなぁ」
「ところで下に履いている黒いのは褌?」
「いや、これもビキニだぞ。後ろ見るか?」
「やだ見ない」
「ふーん、そうか」
見ないとは言ったけど、後ろを見たら『T』の字になっていた。どう見ても黒いふんどしにしか見えない。元々寒い国出身だから日本の夏には不慣れかなぁと思ったけど「サウナで慣れてるから平気よ」と言ってるので問題は無かった。いっぱい遊んで気が晴れた。
「お腹空いたぁ...」
「じゃ、お片づけしましょう」
「はーい」
「あれ?これ誰の絵?」
「お母さんとエブリン!」
エブリンは元々寒い国出身だから日本の夏には不慣れかなぁと思ったけど「サウナで慣れてるから平気よ」と言ってるので問題は無かった。いっぱい遊んで気が晴れた気付けば太陽が沈みかけ、ある程度涼しくなった頃合いを見測り、エブリンは沈んでいくオレンジ色の光を浴びていた。
「あいつも中々のプロモーションしてるなぁ...そろそろお開きにするか」
近く旅館に泊まり、温泉でゆっくりしていた。湯船から出ようとした時桜とエブリンが外気を遮るスライド式の扉を横に引いて入ってきた。
「おっと、先客が」
「私、そろそろ出るね」
「私達の事気にししないでもう少し使ったらどうだ?」
「いや、大丈夫」




