表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/6

第6話 最後の試練①

カムイが川の逆流の方角へと歩き始めて、すでに数時間が経っていた。


日は暮れ、あたりはすっかり夜の帳に包まれている。


幼い頃から馴染んでいた猟の技を思い出しながら、カムイは猪を仕留め、焚き火を起こしてその夜を凌いだ。


「やっぱり、ただ焼いただけの猪じゃ地味だな……」

そうぼやきながらも、空腹には勝てず、カムイは貪るように肉を頬張った。


(俺は――植田に川へ蹴り落とされて、流されて……気がつけば師匠の家にいた…)


肉を噛みながら、カムイは頭の中で出来事を整理していた。だが、ふと一つの疑問がよぎる。


(待てよ……師匠はどうやって、川に流されてた俺を見つけたんだ? さすがに偶然ってわけじゃないよな)


――ガサガサッ。


焚き火の光が揺れる中、草むらの奥で何かが動く音がした。


「ん?」


カムイは眉を逆八の字にひそめ、その方向に目を向けた。


「……感じ取れ、感じ取れ」


榊原の教えを思い出しながら、目を閉じて意識を集中させる。


──数日前。


妖気ようき? なんだそれ?」


「そうだ。すべての妖怪が戦闘態勢に入ったときに放つ“気”のようなものだ。妖怪と戦う時は、まずその妖気を感じ取り、どこにいるか、何をしようとしているのかを探るんだ」


──そして今。


(この妖気……でかい)


カムイは第六感を研ぎ澄ませ、妖気の動向に意識を集中させた。


「……攻撃が、来るッ!」


――ガサッ! ガサガサガサッ!!


???「ウガァァァァァッ!!」


カムイの予感は的中した。


草むらから飛び出したのは、兎のような姿をした巨大な妖怪。


体長は二メートルを超え、前歯は鋭い刃のように光っていた。


【妖獣──暴兎ぼうと


「出たな……妖怪!」


???「シャァァァァァ!!」


暴兎が獣じみた雄叫びを上げながら、カムイへ襲いかかる。


(まずはこいつを倒さないと……)


シュッ――!


カムイは素早く横へ身を翻し、攻撃を回避する。その身のこなしは、かつて誰かを彷彿とさせる動きだった。


「……まるで、俺と同じ動きだな」


すかさず、大刀を振り上げる――。


スパッ!


鋭い一閃が、妖獣の右足を切断した。


「ウギャァァァァ!!」


悲鳴を上げながらも、なお襲いかかろうと、妖獣は腕を振り上げる。


ブンッ!!


「遅い」


カムイは軽やかな足さばきで再び回避し、切っ先を腕へ――。


ジャキッ!


「オラァッ!」


妖獣の右腕が宙を舞った。


「ウギャァァァァ!」


もはや反撃の力も失い、うずくまる暴兎。その好機を逃さず、カムイは大刀を構え、跳躍。


「……死ねッ!!」


――ドガァァァァァァァ!!!!


衝撃音とともに大刀が妖獣の頭部へ深く突き刺さった。


その一撃に込められた霊力は、周囲の空気を震わせ、遠くまで響き渡った。


――シュウウウ……


頭から足先へと、妖獣の亡骸が音もなく焼かれていく。まるで火事の後の残骸のように。


「……やった。初めて、狩ったぞ」


カムイが拳を握って、歯を食いしばりながら笑う。


翌日


カムイが再び川の逆流の方向へと歩き出す。


カムイ「おっ...」


カムイが見覚えのある場所へ辿り着く。そして、崩壊した村が並でいた。


カムイ「みんな...」


カムイがその見覚えのある村を見て、そこにいる義母、村の人たちを思い出した。


カムイ「ただいま」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ