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とあるアプリで出題されたテーマから紡がれるセカンドストーリー  作者: 砂坂よつば


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35/38

35話【手ぶくろ】ト【冬休み】

 父方の祖母の家に引っ越しして間もない頃。赤い紐付きのミトン型の手ぶくろをはめて、雪が積もったある日、まだ名前も知らない近所の子供達と公園で大きな雪だるまを作った。


雪だるまの上部(顔の部分)には落ちている葉っぱや小石、小枝で目や鼻、口等人間のような顔のパーツに見えるように付けた。下部(胴体部分)の左右に中ぐらいの木の枝を上からさし手を表現し、中心部分には上部と同じ素材(小石や小枝等)を使って服を着てるように飾っていく。完成間近の雪だるまを見て子供達は悩んでいた。


 『雪だるまに手ぶくろをつけてあげたい』


だけど自分達が手にはめている手ぶくろを雪だるまにつけるはなんだか気が進まないようだ。すると一人の少女が———。


少女「この手ぶくろをつけてあげるよ」


少女は自分の手に、はめていた赤い紐付きのミトン型の手ぶくろを外しそっと雪だるまにつけた。

近所の子供達は口々に「かんせいだ〜〜!!」っと叫び喜んでいた。

もちろん手ぶくろを雪だるまにつけた少女も喜んでいる。


公園の中に設置された太陽電池電波時計(時計塔)から夕方を知らせるメロディーが流れると少女を除いた近所の子供達は各々の家へと帰って行く。

しばらくしてメロディーが鳴り終えると一人の老婆が公園にやって来た。


老婆「可崘(かろん)ちゃん、ご飯だよ」


名前を呼ばれた少女はその老婆の元へ駆け寄り手を繋いで家に帰る。帰り道老婆は孫に問う。


老婆「手ぶくろどうしたの?」


可崘「雪だるまにあげたの」


老婆「そうかい。可崘ちゃんは優しいねぇ」


後日その老婆は、可崘(孫)に新しい毛糸で作った白い雪だるまの絵が刺繍されたミトン型の手ぶくろをプレゼントしたのでした。


______________________


 伊多孝雄(いだたかお)、彼は萌香達の通う市立高校の校長として勤務している。

一部の生徒達(夏季補習生)を除いて、生徒達の夏休みが始まったと同時に3日間、有給休暇を取ることに。

短い日程の中で彼は片道、飛行機で約11時間かけて日本を飛び出し兄が住むNZL(ニュージーランド)の首都オークランドを訪れることにした。


 『7月◯日 NZLは【冬】。(わたし)は生徒の皆さんより一足も二足も早い『冬休み』を満喫したいと思います』


と飛行機の機内で近年流行しているSNSアプリ【Cho choter(シュシュテー)】で今の気持ちを投稿した。


孝雄(校長)『こんな50代のおっさんの呟きなんて誰も見ていないだろう所詮は独り言だ』


と思いながらもアプリ内で呟く。たまに嫁や子供、教師達に言えないことを呟いて日頃のストレスを発散している。昨今厳しいネット界隈の常識で卑猥なことは伏せるように心がけているし、どうしても誹謗的な言葉になるような場合は言葉を変え投稿前に確認しているつもりだ。かつては教壇に立ち生徒らの前で勉学を教えていたのだから、道徳心を忘れてはならない。


朝から日本を出発しオークランドは現在22時。日本から出発する前に兄に到着時間を伝えていたので、空港から出ると兄はすぐにを私を見つけ、車の助手席に乗せ自宅まで車を走らせる。


孝雄(校長)「兄さん、こんな遅い時間に到着してごめん」


孝雄の兄「どうして謝るんだ?別にお前のせいじゃないだろう」


孝雄(校長)「まぁ、……そうだけど」


孝雄の兄「明日どこに行くんだ?俺も一緒に行ってやるよ」


孝雄(校長)「本当に?助かるよ。あのさ、マウント・イーデンってあるだろ。そこにある展望台から見える景色が見たいんだ」


孝雄の兄「O〜K!他に行きたい場所(とこ)は?」


孝雄(校長) 「今のところ、特にないよ」


答えると同時に兄の住む自宅に着いた。

兄の家で軽く晩酌をして深夜1時頃、私は義姉(兄の妻)が用意してくれたゲストルームに案内され朝まで眠った。


35話End


お題【手ぶくろ】24‘12/28

  【冬休み】24‘12/29

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