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とあるアプリで出題されたテーマから紡がれるセカンドストーリー  作者: 砂坂よつば


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26話【手を繋いで】ト【仲間】 

 2日めの夏季補習が終わり。家に帰る為電車に乗車した。昼前だというのに今日はやけに乗客が多く、目に入るのは仲睦まじい恋人同士である。


『あぁ。あたしも彼氏が出来たらあの人達のように手を繋ぎたいなぁ』


萌香はうっとりと恋人達を眺めながら心の中で思った。目に映る恋人同士は互いの指と指が絡まった恋人繋ぎなのだ。

4、5分程乗車していると車内アナウンスが流れ【浜独活岸前(ハマウドがんまえ)】という駅で多くの恋人達は電車を降りた。あっという間に空席が増えた。ガラガラになった車内を見て、気になり携帯で駅名をネット検索してみると———。

公式HP(ホームページ)を発見し読み進めていく。どうやら今日は浜独活湾岸でサマーフェステバルが開催されていた。開催日程期間は……。今日まで、当日限りカップル様限定企画。しかも小さな文字で20歳未満は入場禁止と表記されている。会場ではお酒を無料で振る舞うらしい。なんとも主催者の太っ腹なことで。そして頭の中で合点がいく。だから電車はいつもより混んでいた。それに飲酒するなら車は運転出来ないからだろうなぁと思う萌香だった。


_______________________


 夏季補習2日めが終わり、学校の校舎を出ると制服のズボンのポケットから昭和時代を思い出す黒電話風のレトロな雰囲気漂う着信音が鳴り響く。

大神はズボンに手を入れ携帯電話を掴み取り出し、携帯の液晶画面を見た。画面上に【バイト仲間の矢座(やざ)先輩】と表示されている。大神は電話に出た。


大神「お疲れ様です。どないしたんですか!?」


矢座『どうしたもこうもないさ。お前大丈夫か!?』


電話から聞こえてくるバリトンボイスの矢座の声はとても心配し焦っていた。一体何があったのだろうと大神は動揺している矢座を落ち着かせる為に冷静に問うた。


大神「俺は大丈夫ッスよ。先輩、何かあったんですか?」


矢座『大丈夫なら良いんだ。取り乱して悪いな。……昨日店長(マスター)から大神の話を聞いたんだ。お前……他校の生徒タコ殴りにして停学なっていたらしいじゃねぇか。3日間バイト来れないのは停学になった分を補う為に補習受けてんだろ。……うぅっ。なんて優しい学校なんだ(泣)』


矢座は大いなる勘違いをしているようだ。いや、これは店長の悪ふざけだろう。バイト先の店長はユーモア溢れる人だ。しかし時々度が過ぎて悪ふざけが出てしまう困った人でもある。今回の犠牲者は真面目で優しい矢座先輩だった。こういう人の中には話の内容によって冗談が通じなくて本気で信じてしまう。


大神「矢座先輩。それ店長の嘘っス。俺、他校の生徒殴ってないですし、停学にもなってません」


矢座『えぇ〜〜〜っ!?……ほ、本当に?』


大神「ホンマです。店長に説明したんやけどなぁ。俺、1学期の期末で赤点3つ以上取ってしもうたからなんっスよ」


矢座『なんだそうだったのか(笑)。……オレは店長の話まともに受けてしまったんだね……。そうか、教えてくれてありがとう。大神、あと1日補習頑張れよ!』


大神「はい。こちらこそなんか……心配かけてすんません」


矢座『気にするな!学生は勉強が優先だからな。おっとそろそろ仕込みの時間だから電話切るな。じゃぁ』


ここで矢座と通話が切れた。数時間後、同じバイト先の仲間から矢座が怒って店長をシメている写真が数枚に渡りメールで送られて来たのは言うまでもない。


26話End


お題【手を繋いで】24‘12/10


  【仲間】24‘12/11

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