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2話【衣替え】ト【どこまでも続く青い空】

 高校生になってもうすぐ1ヶ月経った5月のある日。

教室のクーラーは稼働しておらず、窓を全開していたにもかかわず風が入ってこない教室の中、朝のホームルームで担任が来るのを待っていた。


チャイムが鳴り時間になって担任が、半袖のTシャツに半ズボンという涼しくラフな服装で入って来た。

それを見た生徒は皆険しい顔をしている。


担任「よ〜し、全員いるなぁ。O〜K!どうした?お前ら変な顔して?」


担任はわかっていないのだろうか。クーラーの効いていない蒸し暑い教室はさながらサウナ状態であることに。

それに加え生徒は冬服の制服のままである。

沈黙が続く中、クラスの“委員長“と呼ばれる丸メガネをかけた少女が手を挙げた。


委員長「先生!(わたくし)達の衣替えはいつですか?暑くてたまりません!!」


委員長の問いに生徒全員の目が輝く。


『早く、夏服に衣替えがしたいと……。』


担任は委員長の予想を超える答えが返ってきた。


担任「あぁ。それについては……今日の放課後職員会議で決めることになっている。決まり次第後日連絡するからそれまで冬服でよろしく〜」


担任は捨て台詞を吐くように教室を出て、1限目の授業クラスへ向かった。

残された生徒全員ショックを受けている。

私達の衣替えはまだ先になるみたい。


____________________


 夏服の制服へ衣替えがようやく始まった6月初旬。

今日は、校外授業という名の遠足の日。

同じ学年同士、クラスの枠を超えて生徒だけじゃなく教師とも親睦を深めようというのが目的らしい。

学校からバスで約1時間移動した先は都会から少し離れた自然豊かな場所だ。

最近流行りのキャンプもできる他、場所(エリア)によって異なる様々なアウトドアが充実している。


萌香(もえか)達のクラスはBBQと酪農体験が出来る場所に来ている。


萌香は空を仰いで歩いていた。


萌香「どこまでも続く青い空と……」


歩みを止め右手で手の平をその先にある対岸を指し示している。


萌香「どこまでも広がる青い海!海はいいね」


真珠星(すぴか)が透かさずツッコミを入れる。


真珠星「海じゃねぞ〜。湖畔だ、湖畔。間違えるなぁ〜」


萌香「分かってるわよ!言ってみただけですぅ〜」


真珠星に向かって萌香は頬を少し膨らました。

そのやりとりを遠くから見ている男子生徒が居たのをまだ萌香は知らない。


2話End


お題【衣替え】24‘10/23


  【どこまでも続く青い空】24‘10/24

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