11話【脳裏】ト【ススキ】
生徒Aと生徒Bは大神に呼び止められた後再び掘り炬燵に座った。クーラーの冷房が効いた客間がなんとも言えない重い空気により一層冷えるのは気のせいだろうか。
生徒Aはその空気感に耐え切れず思わず———。
生徒A「ふ、船星。トイレ何処?」
船星「扉を出て2階へ登る階段の左側にトイレがあるよ。案内しようか?」
生徒A「大丈夫。ありがとう」
そう言って生徒Aは立ち上がり客間を出た。その時大神の目がこちらを見て『逃げんなや』と言ってるように思え、生徒Aはゾクッと背筋が凍った。大神は船星に向き直り問う。
大神「さっきの話やけど“違う“ってなんや?」
船星「僕にもまだその……好きかどうか分からなくて……だから多分としか言えなんだ」
この時船星の脳裏には萌香の顔が浮かんでいた。
大神「初恋か?」
船星「わ、分からないよ。そもそも僕は、家族以外の女性と話すのが苦手なんだッ!?」
僕は最後の苦手という部分を強調した。
大神「ホンマか!?そんなん俺が考えとるナンパ作戦壊滅やんか!もっと早よう言うてぇや〜」
船星は首を2回縦に振ると大神は落胆してしまい。掘り炬燵のテーブルに顔を伏せた。そこへトイレから戻ってきた生徒Aが大神の様子を見て驚いていた。
生徒A「何があったんだよ!?」
生徒B「帰ってくるの遅せぇよ」
まるたは生徒Aの問いに答えず頬杖をついている。生徒Aと目が合った船星が申し訳なさそうに答えた。
船星「大神が考えている作戦が僕のせいで崩れたみたいなんだ」
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学校の近くのファミレスに来て約1時間半経過した所で委員長が小さな音を立てて一拍する。
委員長「ねぇ、そろそろお開きにしない?制服のまま居るのもあまり良くないし」
真珠星「うん。いいよ」
萌香「異議なぁし!……と言いたいけど、あたしまだ話足りないよぉ。そこで提案なんだけど、二人の都合が良ければ今夜あたしの家で夜、パジャマパーティーしない?」
萌香の唐突な誘いに真珠星は溜息をこぼし、委員長は目をパチパチさせ驚いている。
真珠星「どうした?急に」
萌香「あたしさ……もっと委員長と仲良くなりたいの。勿論真珠星ともねっ」
真珠星「私はついでか?」
少し嫌味っぽく言う時の真珠星は大体照れている。その事に気がつかない萌香は、小馬鹿にされたと勘違いして反発する。
萌香「ついでじゃないもん!」
しばらく黙っていた委員長が萌香の誘いに返事をした。
委員長「輪通さん、そんな事言って貰えて私は嬉しいわ。けど……何も準備出来ていないから今夜じゃなくて明日に変更はどうかしら?」
真珠星「そうだな、それが良い。明日だったら土曜日で学校休みだし、何より萌香の家でパーティーするんだろ?親の許可が先ずはいるだろうに?」
二人の正論に納得した萌香は二つ返事した。
萌香「わかった、それもそうだね。あたし勢いに任せて家の事や二人の事考えてなかった。ごめんなさい」
真珠星「分かれば良し!(笑)」
委員長「そう言えば、私二人の連絡先知らないわ。教えてくれない?」
カバンに入れぱなしだった携帯を委員長は取り出した。
女子会はまだまだ続く、ススキの花言葉のように「悔いのない青春」をしたいと思う委員長だった。
11話End
お題【脳裏】24‘11/10
【ススキ】24‘11/11




