日常生活
学校の準備が終わり家を出ようとした所俺よりかなり小さい(本人に小さいって言うと怒るけど事実なんだよ笑)妹の登場だよ。
「お兄ちゃん早く出ないと学校遅れちゃうよ?」
心配そうにカルトの顔をのぞき込む妹。
「分かってるって早くお前も準備しろって」
「あー!!またお前って言ったー!!前に言ったじゃん!私にも名前があるの!ちゃんと名前で呼んでよね!ぷぅー!」
頬をわざとらしく膨らませる妹。そう言えば名前あったな。読者に分かるように説明しとくか。
俺の妹の名前は稲葉紗由梨高校1年生。俺よりは勉強も出来て運動もできるって言う優秀なのはいいんだが俺はそんなに優秀じゃないから憂鬱だよ…
「ピンポーン」
こんな朝早くから来るやつはあいつしかいねえな。
あいつって言うのは俺の幼馴染の雫目美奈代、確か生まれた時から一緒だったって親は言ってたな。
「まだ居たの!早く学校に行かないと遅刻だよ!!あ、おはようさゆりん♪さゆりんは今日も可愛いね!」
「そんなことないですよ〜美奈代ちゃんも凄く毎日可愛いよ!」
「お世辞でも嬉しいな〜」
にひひと笑う美奈代を横に俺は準備をコツコツと進めていく。そこで宿題をやっていないことに気づいたがなんとかなるだろうと鞄にしまい込む。
「ほら、準備が出来たなら行くよカルト!」
そう言うといつもの如く俺の腕を掴んで学校に向かう。この状態で毎朝登校するのはかなり気が滅入る。
何故かって?よくぞ聞いてくれたな。
お世辞ではなく妹の紗由梨も美奈代も意外と可愛いのだ。そんな美少女2人に腕を組まれ歩いてる所を男性に見られてみろよ。
俺はいつも見られてるけどな…大人の男性からはこんな所でもイチャつきやがってって目で見られ中高生のモテそうにない男子達からは殺意が送られてくる。ほんと、この朝をどうにかして欲しいよ。
そんなこんな言いながら俺の通ってる学校に着いたな。いつも朝どんな話をしながら学校に来るのかはまたいつか話すよ、今はあいつの所に行って宿題を写させてもらはないと。
「おーいシンジは居るか?」
そう呼びかけると嫌そうに返事をするがちゃんと来てくれる心優しいやつこと、榊原シンジである。
「なんだよ、お前に構ってる暇はねえんだよ。次のゲームの大会に向けて俺は基礎を磨き今度こそお前を越してやるからな」
「なら、早く越してみるんだなシンジくん笑あ、そんな自慢を話してる暇じゃなかった!今日の宿題のプリント見せて!」
「たくっ…しょうがねえな」
渋々でも貸してくれるなどこいつの優しさは天下一品だな。いや、言い過ぎか。
「その代わり次のこのゲームの試合お前強制参加な」
ニヤリと笑って何かを企んでるかのような目をするシンジ。あ、確かあのゲームって俺が2度もあいつに負けたゲームなんだっけか。かなり難易度もあって他のゲームとは違うからな。
「良いだろう受けて立とう」
その一言だけ呟いて自分の机に向かって宿題を写し始める。
4時間目が終わり昼食の時間になると教室が一段と騒がしくなりいられない環境へと変化するので俺はいつも紗由梨の作ってくれた弁当をもって屋上へと向かう。屋上では昼食と部活会議が行われるんだ。
「皆もう来てたのか」
屋上に入ると部員は全員揃っていて昼食を食べる準備をしている所だった。
「遅いよカルト兄ちゃん!さゆ怒るよ!ぷぅー」
「そのぷぅーってのはどうにかならないのか?」
そんなことを言うとまた紗由梨は頬を膨らませ涙目で俺を見ている。この後どうなるかは皆分かるよな?
そう、美奈代が紗由梨を慰めて何故か俺が2人から責められるというなんとも理不尽な終わりを迎えるんだよ。
ほら、もう美奈代が紗由梨の所に近寄っていっている。もうすぐ美奈代からなんか言われるぞ。
「なんでさゆりんをもっと大切にしないの!妹さんなんだから大切にしなさい!」
はーいとから返事をしていると屋上のドアが開き最後の一人が入ってきた。言わなくてもわかるだろ?そう、シンジだよ。
え?結局部活は何部なのかって?俺たちが所属している部活はゲーム部なんだ。部員は俺と紗由梨、美奈代、シンジの4人でゲームを基本的する部活なんだ。
でも、ただゲームをするだけだと遊びだから毎日のミッションもあり、大会にも必ず出ることが部活を続ける条件なんだよね。
「そんなことより聞いたかいカルトはあの情報を」
「あの情報?なんの事だ?テストの事か?」
「それもあるけどその事じゃないよ」
シンジとカルトの2人だけで話を盛り上げていると
「ねぇなんの話してるのよ!」
「お兄ちゃん達だけずるいです!!」
少し怒った顔をしながら美奈代と紗由梨も話に参加してきて
「まぁこれは4人の問題でもあるから話すよ」
3人がシンジの方を向き話を聞こうとした時昼休み終了のチャイムがなり
「じゃあまた話は放課後の部活の時にね」
重要な話を聞けず昼休みは幕を閉じるのであった