97.新店舗構想、深掘り!
昨晩はさっそく羽ペンが役に立った。
マーガレットさんに"今日帰れない"と羽ペンで書いて伝言メモを残した。
すると"ok!3840"と返信が来た。
きっと今日の売り上げは3840ペニーなのだろう。
これは案外便利だし使えるかもしれない。俺も"ok!"と送る。
これで16文字、ギリギリだけど使えるわ。
今は外でグリがポヨと水浴びをしている。
久々に豪快に浴びてるようで楽しそうだ。俺は朝食の支度…
と言ってもたいして以前作ったものが減ってないんだよな。
とりあえず朝食はパンとミネストローネとサラダにオレンジジュースだ。
今日の夕飯は米もあるしカレーにしようと思ってる。
昼は何がいいかな?
まあ、作り置きがあるから、それを適当に消化していかないとな。
とりあえずメェは外で遊んでるし、せっかくここにいて時間もあるし新しい店舗の建物のイメージをふくらませよう。
建物としては左側はレンガと黒い木の枠と漆喰を使って、右側は漆喰多めの白っぽいイメージを出す。大きさは奥行き20メートル幅が40メートルの建物で表側左には冒険者グッズや食料品、ポーションなどを置く。
一階は庶民派食堂で二階に冒険者グッズだ。
真ん中一階はスタッフの休憩室と経理スタッフがデスクワークもできるように書斎のような部屋も作り従業員用トイレと託児室も設置。
もちろん庭も付けて冒険者グッズの玄関側にはパラソルなどを置いてブランコも設置しよう。
反対側の美容部門の玄関側にはこぢんまりとしたプールを作ろうかな。子供が外でも遊べるようにして声が漏れないようにしっかり木で囲って対策しないとな。
ちなみにスタッフの入り口は庶民派食堂の従業員が働くスペースの横に通用口を作ってそこから出入りする。
開店前だから別に玄関から入っても問題ないけど、通用口がないと不便だからな。それに日本と違って朝から日暮れまで働いたら仕事終了というなんとも健全なブラックのない働き方なので早番とか遅番とかもなく入れ替わりがないので途中の人の出入りは無いと思う。
あと、グランド王国に限ってだが、夜の飲食店の営業は法律で禁止されているらしい。
理由は100年ほど前この国の王子がお忍びで王都の飲食街の庶民派食堂で食事をしていて喧嘩に巻き込まれ酷いことになったようで、それから夜の営業は禁止になったとか。
という事で夜は宿屋でない限り食事を提供する必要がないので閉店できる。
そのかわり皆、朝が早いためお店としては朝食やランチとスイーツタイムでアイスや生クリームとフルーツを使ったパフェなどのデザートとお茶を提供するつもりだ。
そして一番右端はエステ!三室の個室に施術用のベッドを設置してアロマオイルマッサージや美顔マッサージをしてもらう。
オイルでべたつくのでシャワーを浴びられるように、さらに美肌効果のある俺の作ったバスタブにも始めはサービスで入ってもらい後には有料で入浴のオプションコースを作る予定だ。
もちろんお客様用トイレも完備。ここで俺の風呂やトイレを体感してもらって、あわよくばこれも売れたらいいなという考え。
マッサージを行う個室にはそれぞれ大きなガラス窓をつけて外の景色も楽しんでもらう。これはガーデナーさんに任せるが素敵なお庭を作ってもらい木を使って目隠しもしてもらう考えだ。
壁も建てるつもりだがさらに木々で覆い隠し外部から見えないようにする。そうやって木と花々で周りを囲い、窓やガラスをふんだんに使ってまるで屋外の庭園の中でお茶を楽しむかのように、エステを堪能して頂く考えだ。
さらにエステを終えたお客様はお化粧直しもされると思うのでお姫様が使うような白を基調にした鏡台を4席分用意。
この部屋は特に照明が重要なのでガラスを多く使った俺特製のシャンデリアと、壁に取り付ける灯台を設置してメイクをしてもらう。きっと貴族の女性がお越しになる時は侍女の方もいるので化粧直し室の半分に壁を入れて待機室を設けよう。
6〜8席くらいあれば大丈夫かな?
あと、マッサージ中のご婦人に付き添えるように、個室の外の廊下で待機できるように椅子を設置。
正面玄関から入ってすぐ右手に精算カウンター並びに受付を設けて左側には施術待ちの方や馬車待ちのお客様に精算待ちの方それぞれいると思うけどゆったりとおしゃべりをしたりお茶を飲んだりして施術を終えられた方には余韻を楽しめるように豪華な椅子とテーブルを準備しよう。
その横の壁はもちろんガラスで外の庭を楽しめるようにする。
玄関奥の正面にあたる右壁面にはエステで使ったアロマオイルや石鹸、シャンプー、トリートメント、それからメイク用品やポヨポーションに、美容液などを飾るように展示しておく。
玄関正面右奥の角に扉を設けて右にエステ後の方の化粧直しをするための鏡台を置いた部屋と侍女さん達の待機室。
ドアから見て左側にトイレ2室、左奥の角にバスルーム。左回りにUターンする形で個室につながる廊下となり、そこには縦並びで三室個室を設ける。
玄関口正面左壁面には二階へと続く階段をつけるぞ。
ちなみに個室スペースは、その玄関正面の壁を挟んだ奥側、階段の壁裏に個室に向かうための廊下がありその奥が玄関口から見ると三室横並びで作るつもりだ。
化粧直し室は受付の壁を挟み侍女さんたちの待機室のさらに奥にする。
そしてお風呂とトイレはエステルームから見ると廊下をまっすぐ進んで一番左奥にする予定だ。
これは水の音は結構響くから防音にするつもりだけど一応奥の部屋にして他のお客様に聞こえないようにする為にここにした。ちなみにそのすぐ裏はスタッフルームだからどれだけ水の音が響いたとしても問題ない。
お客様へのお茶出しは俺の特製アイテム!冷温ボックスならぬマジックアイテムの箱を設置してお茶やジュースを入れておき足りなくなったら隣の庶民派食堂からもらってくるという形にしよう。
さて次は二階の化粧品店。
こちらは階段上がって玄関口と反対側の方に、オープンテラスを設けてそこにはパラソルやテーブルと椅子を置いてお茶ができるようにする。ちなみに一階のエステルームの上にあたる。
トイレは一階のバスルームとトイレの上に6〜8室ほど設けよう。精算カウンターは一番奥の中央壁面に設置して、そのカウンター前の左右に鏡台を合計8台設置。
化粧を試してもらったりするコーナーだ。
メインとなる化粧品カウンターは中央にバーカウンターのように円上に設置して中にはスタッフが入り接客をする。
ここでカウンセリングや詰め替え対応など接客を行う。
階段の横、玄関側には詰め替えをご要望のお客様が待つ為のスペースで椅子やテーブルを用意する。
さらに奥のスペースには化粧品を展示しつつ手にとって見られるようにする。
そして一番右奥、一階で言うと玄関の上の壁は、全面ショーケースにしてお洒落に高級シリーズから全ての商品を展示。
こちらはお客様が触れられないように一番奥の壁の内側にもう一枚壁を入れてショーケース室を作る事にした。
そのショーケース室の中は棚の他に通路を設置して簡単に商品陳列ができるようにするのと休憩室と隣接する壁面に扉を設置して従業員が休憩室に行けるようにする。
照明はこちらも中央のカウンターの上に豪華なシャンデリアをつけて、壁は全て外の光が入るようにガラスを多く使って明るい店内にする。
そして三階は階段を上がってカウンターで受付をしてもらいスタッフがご案内する。
階段からカウンターまでを一つの部屋として扉の奥に食事をするスペースを設けている。
待ちが出ても大丈夫なようにそこに椅子も設置しておく。
ドアを開けて店内に入ると左奥にはトイレ。
右奥にはカウンターがありそこで厨房スタッフが、店内の案内スタッフへ料理を受け渡す。
厨房は一階では休憩室になっているところを半分潰して厨房としている。ちなみに厨房を抜けた半分は各店舗のスタッフが、食事を取れるようにテーブルと椅子を準備する。
手前半分は全て厨房スペースで皿洗いから盛り付けまで全て行えるように調理器具やカウンターを設置。
もちろん食材もしまっておけるようにマーニン島で俺が作ったアイテムボックス式冷温庫?とでも言うのだろうか?作ったままの状態を維持し、かつ腐ったりしない優れものの保温ボックス、エステの受付でも置いた物を設置する予定だ。
もちろん食器棚とかもアイテムボックス式にするが、こうする事で恐ろしくスペースが広く使える。魔法ってなんて便利なんだろう。
お客様用のテーブルは11テーブルのマックス6人掛け。
こちらのお店の壁もガラスをふんだんに使って、展望レストランにする予定だ!
きっとガーデンの木々が美しい自然の絨毯になるはずだ。
とりあえず富裕層や貴族の女性達へのお店はこんなところだ。冒険者用のお店はさて、どうしようか?
まずは、一階だな。こっちは男っぽい感じを出そうと思う。
作りはレンガがメインで入ってすぐに螺旋階段で、吹き抜けの天井にして食事をしない人はすぐに上に行けるようにする。
玄関正面は階段で右側が食事処の入り口。
こっちは扉はなくアーチを作ってそこをくぐれば、すぐ席だ。案内とかも特になし。注文もセルフにしようと思う。
入り口正面左奥の壁面はカウンターにして、そこでお客さんに注文してもらってペニーを払ってもらい料理を出す。
時間のかかるものは席までウエイトレスが運ぶが、飲み物だったり早く出るものは基本そこで引き換え。こうすればウエイトレスの人数削減ができる。
ウエイトレスさんには時間のかかる料理を運んでもらったりテーブルの上の皿引きなどをお願いして基本、追加注文もセルフで対応。
こうすれば自分で歩いて注文を取りに行けない人はドリンクすら飲めないので酔っぱらい過ぎる事も防止できる。
一応エールも出すしワインなどのアルコールも置くから、そういう対策もしないとね。
あと護衛さんも二人ほど雇って暴れるお馬鹿さんを引きずり出してもらおう。こういう場所はトラブルは付き物だからね。
テーブルは6人掛けを7卓と椅子はベンチを使う。
高級な椅子を汚されたり壊されたら困るからね。
あとは円卓というか8角形の机とそれを囲うようなベンチを設置しようと思う。一人で来る人もいるだろうし、二人の人とか、人数が少ない時の相席卓だ。お一人様用相席卓は3卓で二人用相席卓は中央に、大きな物をドーンと置く。その真ん中には大きな木を植えて自然との融合を目指す。
注文を取るカウンターの前にはアーチの壁を作ってそこの前に鉢植えを置こう!こちらの店は花はあまり置かずに観葉植物の木を中心に設置をしていき格好良くしていきたいと思ってる。
女ウケはあまり良くないかもしれないが男性陣にも、うまい料理を食ってもらいたいからな。山盛りフライドポテトとエールの組み合わせとか、絶対ヒット商品になると思うんだよなぁ。安くて旨い!みたいなね。
レストランではハンバーグを出す予定だけどこっちはハンバーガーとかにしてガブっとかじって食べられる物も多く出したいと思ってるんだ。
そうそうここでももちろん、トイレは設置しないとな。
入り口正面の階段裏とトイレの間の空いてる空間にカウンターを設置してそこでは食事をしない人が奥のカウンターに行かなくてもソースやポーションなどを買えるようにスペースを作っておく。
そういうのは別にしないと並ぶのがバカバカしくなる時あるんだよな。持ち帰りで一点だけなのに・・・1時間待ちとかね。買いたくなくなるよね、そんな風ならさ。
だからそこのカウンターは料理の注文は受け付けないけどショーケースの中に置いてある物はそこで販売する。
ショーケースの中身は塩、砂糖、マヨネーズ、ケチャップ、トマトソース、魚のインスタントだしや冒険者グッズのポーションやら軟膏とかも置こう。
さて、一階はこんなものか。
あとは二階でテントやお風呂、シャワーにトイレ。それからキッチンストーブにコンロとかの大きい物の販売だな。
あと調理器具とかもついでに置いてみるか。
ミンチにするフードプロセッサーやらミキサー、スライサー、皮むき器などのボビーさん作品を展示しよう。
あと浄化魔法の杖だよねっ!これがあれば夜の野宿も怖くないぞ!ってね。それにこれがあれば汚物とかも浄化できるし。あとは浄化槽のシステムも板に絵で描いて貼っておこう!
俺特製の回復ポーションやポヨポーションに軟膏とかは下で販売するからわざわざ上まで来なくても買えるようにするので、こんな物かな。随時商品は考えていかないといけないな。
それから大きい物だし大口注文というか浄化槽や風呂、シャワー、トイレ、セットで購入したいお客様もいると思うが選ぶ時間もかかると思うし設置場所の寸法の問題とかもあるので話が長引いてもいいようにテーブルとイスも用意して商談スペースを設けよう。
そして敷地が広いから冒険者グッズの方の建物の三階は屋上プールを設置しよう!
日本だったらきっとありえないんだろうけど、ここは魔法の世界。そういう事が出来ちゃうのが有難いよな。配管だの何だの考えなくていいんだからな。どでかいプールにして鳥をテイムしている人に開放して水浴びができるようにする。
お店が閉まってる時のグリ用水浴び場だ。毎朝水浴びするしポヨに掃除してもらうから、浄化槽はどうしようかな?
でも留守にした時に、汚れが溜まるからやはり浄化槽もつけたほうがいいな。
そして忘れちゃいけないのがパーキングエリアならぬ馬やテイムしている魔物の小屋は敷地の建物左側に用意するつもりだ。
あと道だが敷地内に入ると真っ直ぐ進むと正面に、庶民派食堂の玄関口でその左に行くと馬小屋。
敷地に入り右に曲がって石畳の並木道を進み、突き当たりを左に曲がって奥へと進みまた左に曲がると左側にエステの玄関口が出てきて、そこで乗り降りしてもらう。
簡単に言えば建物を正面に見ると左回りのコの字に馬車で進んでもらうという事。その先にはロータリーを作って道なりに進めば、元の道に戻ることができるように舗装する。
帰りは右回りのコの字だな。そうだ!無料の基幹馬車でも出すか。市場からお店まで巡回する乗合馬車。そしたら庶民でも気兼ねなくお店にこれるよな。
あと一階のポーションとか販売するスペースに露店販売するシンプルシリーズの化粧品も置こう!そこにおけば男性も買いやすいしな。日焼け後のやつとかも置いておこう。鍛治職人とか溶接焼けとか雪焼けみたいな感じで顔を焼いてしまった時に需要があると思うんだよな。
休憩所に関しては一階が託児所や経理の仕事をする場所を設けて狭くなっているので二階に本格的な休憩所を作る。
ここは化粧直し用の鏡台も置いて壁を入れるので女性スタッフに配慮して男性はそちら側は入らないようにしてもらおう。
一階は子供の親御さん達の休憩所で二階は独身者や大人の為の休憩所。三階は食事休憩所でまかないは三階レストランで用意してもらう。さて、お店はこんなものだな。
あとは俺達の住居。休憩室と美容部門の方の四階部分が住居になるが、敷地がかなり広い。3階からの階段はつけずに冒険者部門三階のプール側に広いバルコニーを作ってそこを玄関にしよう。
ちなみに四階部分は結界を張って外からは三階建てに見えるようにするつもりだ。そうすれば俺の家もガラスを使っても外の視線が気にならないからな。まあ、グリが突然消えるように見えるだろうけどそれは仕方ない。
そのバルコニー正面が玄関でバルコニー右横はバスルーム。扉を入って入って脱衣室、正面左にトイレと右側の扉を開けたら風呂場だ。風呂場のバルコニーに面した壁にでかいアーチの木枠でできたガラス窓を三つつけて使ってないときはそこから湿気を逃がすために開放できるようにする。
バルコニー左は寝室。玄関から入ってすぐはエントランスで各扉を作っておく。風呂場を一番手前にしたのは汚れて帰ってきても、すぐに風呂場に直行して汚れを落とすようにするためだ。
左の寝室は疲れきって帰ってきてもすぐ寝られるため。
バルコニー正面の扉を進むとリビングダイニングで一番奥にキッチンとダイニングテーブルを置いて、入ってすぐ左側は暖炉にソファーやらカーペットを置けたらいいなと思っている。これは予算があったらだ。椅子とか高いからなぁ〜。
そしてその部屋、リビングの左側の壁面にガラス張りの部屋を作る。サンルームってやつだな。天井もガラスでリスボンやロカイを置こうと思ってるんだ。あとグリが日向ぼっこできるようにもしたいしな。
部屋に入って右奥の部屋は書斎だ。ここもガラスをとにかく使って日光を入れる。昼間は灯台を使わなくても明るい部屋になるようにとにかく沢山ガラスを使って陽の光をいれる。普通ならば強度やプライバシーの問題とかあるけど俺の魔法でその辺りも解決する。イメージは高級高層マンションのガラス張りの家。とにかくだだっ広いがグリがいる分、人の感覚では広くともあいつの体の大きさを考えると言う程、広くないんだよな。もちろん家に入る時も元の姿じゃ入れないから鷲の姿になってもらうし普段は獅子の姿なんだけど、それでもあいつはでかいからゴロンってするにも、これくらいのスペースがないと正直窮屈そうで可哀想だ。ベッドもかなり大きなベッドだし、これでのびのびできるぞ!よし、こんなもんだよな。家具とかはきっと特注だよな。大工さんに相談してもらおう。
とりあえず建物は俺の魔法で建てて、店舗の内装とかをデザイナーさんに任せるけど俺のイメージはこれで固まったから、マーガレットさんに説明してお願いしよう。
建材とか色々用意しないといけないけどマーガレットさんにそこは相談だな。
土魔法のアレンジでレンガはできるとして……。
俺はこうしてじっくりと構想をねり、気がついたらあっと言う間に時は過ぎて飯の時間になり、グリにメシー!っと請求される始末となった。
飯を食べながら思ったのだが俺の住居、ガラスとか基本的には俺がやるつもりだったけど、流石に無理が出てくるよな。職人さんに入ってもらうとなると階段はやっぱりいるよな。建具の搬入とかもあるだろうし・・・。どうすっかなぁ〜。工事用に外階段とか階段つけて完成したら壊すか。そうだな。それがいい。よし!なんとか決まりだな。
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