85.和食最高です。
さてさすが商会と言うべきか、さっきとは違い、店内は静かで客層も身なりの良い冒険者風の剣を背中に背負う人や短剣を腰にぶら下げる人、たくましい体つきの獣人や魔導士風の人にやたら清楚な冒険には似つかわしくない感じのさわやかなお姉さんとかいる。
売っているものはテントやマジックバックに、携帯用のランタンのような形状の灯台に水袋、それから色んなポーションが売っている。
こんなに沢山の種類のポーションは初めて見た。
どうやらポーションは回復系だけではなくて、スピードをアップしたり逆に遅くして敵の動きを鈍くする物や毒を投げて敵を倒すもの。
それから炎のポーションなんて物もあって威力や、温度が違う物が置いてある。なになに?
液体が瓶から出ると炎が出て一定時間燃える。
威力:下 暖炉や焚き火の点火用約850〜1000度を五分程、中は下と同火力で燃焼時間15分。
上:1400度の火力で一時間ほど消えない。
特上:火力が1700度で青白い光 一時間程燃焼
なるほど。下はタバコの火とか炭くらいで上は、ろうそく、特上はガスコンロくらいか。
便利なものがあるなあ。
ぶつけられたら火だるまかぁ。液体をむやみやたらにかけられたら危険だね。
どこかの国の偉い人が毒をかけられて亡くなった事件あったよな。液体を人にかけるのはやめましょう。おっ、こっちは面白いな。おしゃべりポーション。魔物と意思疎通が取れるポーション。念話。
持続時間、特上:半日、上:3時間、中:一時間
下:五分
ポヨとも念話できるのかな?おもしれぇな。まっ、グリがいるから必要ないけどな。他にも色々と多種多様なポーションが置いてあった。こっちには魔物の革で作られた製品が置いてある。カバンやナイフの鞘とか色々あるが正面にテントが置いてあった。サイズは4.5人用から10人くらいが入れる物と大きいものばかりだ。
これだと1人や2人で組み立てるのが大変だよなぁ。
「お客様、テントをお探しですか?」
「え、ええ。もう少し小型のものってないでしょうか?」
「申し訳ございませんが一番小型でこちらの物となります。」
「なるほど。わかりました。ありがとうございます。」
やっぱり作るしかないかなぁ。でもグリが通れるサイズは欲しいよな。いや待てよ。販売用はグリのサイズはいらないか。置いてある製品は中央に一本ポールを通して
真ん中は三角になっていてその先に紐がついていてそれを伸ばして地面に固定し三角になっている布の下にはさらに下に垂れ下がるように布がついていて高さを出しながら横の部分をカバーして目隠しや風などを通さないようにできている。だが、これを魔法も使わずに組み立てるのは難儀だよな。俺なら魔法を使うけど獣人とかは魔力が弱くそのかわり身体能力が恐ろしく高くて力持ちだ。そう言うことを考えるなら魔法で組み立てる設定にすると万人ウケしなくなる。それに、ジャックさんが言っていたみたいに極力魔力は使いたくないって言ってたし、もっと簡単に組み立てられるものが良いよな。
これは困ったな。マジックドアで時間経過のあるマジックボックスの部屋というのもありだけど、それだと壁がいる。山ならいいけどそんなに都合よく壁なんてないし、洞穴だってないからな。そういえばこのテント丸く骨組みがしっかりしてるな。俺は円錐形になっているもう一つのテントを見ながら不思議に思いめくってみると何かの芯が入っていた。
「すみません。この芯って何でできてるんですか?」
「こちらの骨組みはファスティトカロンのヒゲを使っております。
とても柔軟性に優れており、丈夫な素材ですよ。」
「ファスティトカロン?」
「はい、大型貨物の輸送に使われたりする魔物です。
ヒゲは生きてる間は伸び続けますので羊毛のようにある時期になると丁度良い長さにカットしてやるのです。
それを利用した素晴らしい素材です。」
「そうなんですか。ヒゲなんですね。これ。
ありがとうございます。」
これなら、いけるかもしれない。
一本の長いひげを使って8の字の骨組みを作って
そこに布を貼ってポールのいらないテントにするんだ。
面は四つ。8の字のちょうど重なる部分が天辺で三角になるように布を貼れば袋から出して広げれば一瞬でテントになる。しかもこれ、張りがあるのにパキッと折れない柔軟性があるからその反発力で布はシワ一つなくぴっしりと張りそうだしそれに、さらにそれをグッと持ってまとめて捻ればさらにコンパクトに収納できる。
まさにワンタッチテントだ。よく、ビーチとか公園とかで1人用テントを広げて日陰を作ってる人いるけどまさに俺が思い浮かべているのはあれだ。8の字が難しければ二本の雫型の輪っかに布を張ってつなぎ合わせ四つ角を地面に固定するのもいいな。このテントの形は四角錐になる。収納はその2面を合わせて捻って袋にポンっと
8の字より2面の方が作りやすそうだな。よし、なんか。できそうな気がしてきたぞ。本当はアーロンさんに相談したいんだけどなぁ。とりあえず帰ってくるまで保留にするか。大型テントは無理でも人1人がかがんで入るスペースは作れるし底辺が縦190センチくらいで横130センチ、高さもそのくらいで作れたら背が高い獣人でも足を折り曲げてねれない事もないしこれなら低価格商品から空間魔法のアイテムボックスを使った高価格商品まで作れるな。うん。アーロンさんに相談だ。ん?待てよ。迎えに行けばいいのか。転移すればいいし、様子を見に行こう。忙しそうなら帰りの日を聞いてこよう。よし、そうと決まれば!
「グリ!ポヨ、店出てアーロンさんの所に行こう!」
「ん?どうした突然。まあ良い。出るか。」
俺たちは店を出ると人気のない所に歩いて行って周りをよく見て誰もいないことを確認するとアーロンさんのいる、オーガの居た鉱山へと転移した。
「あれ?タクミさんじゃないっすか?何してるんす?」
「ジョージ君!ちょうどよかったよ。アーロンさん忙しいかい?」
「バタバタしてますねぇ、現場の調査してる人と
鉱山の中を歩き回って指示を出してるっす。」
「そっかぁーーーー。そうだよねぇーーーー。」
「どうしたんすか?」
「いや、相談があって、待ちきれなくて来ちゃったんだ。帰る頃になったら迎えにくるからお城に
連絡もらえないかな。」
「いいっすけど昼ならアーロンさんも飯食うんで
その時にでも話したらどうです?」
「昼飯かぁ。あと4時間はあるなあ。
わかったよ。またそのくらいになったらこっちくるね。俺たちここに居てもお邪魔だから。」
「わかったっす!一応、いらした事伝えとくっす。」
「はーい。頼むねぇ〜、んじゃ俺らは冒険者ギルドでも行くか。」
俺たちはまた転移して冒険者ギルドにやって来た。
「おーい!兄さん!」
入るとすぐにジェイクさんに声をかけられて先日のレッドボアが仕上がっていることを聞き肉をもらうように言われた。結構早くできたな。そうだ。今日はこれをもらったら料理しよう。調味料も増えたし、どうせ暇だしな。俺。昨日の夜もマーガレットさんが来て売り上げの報告をしてくれた。こうやって遊んでいられるのも皆さんのおかげと感謝しよう。よし、肉もらって帰るか。
俺はいつも通り肉を受け取り牙の買取代金をもらって冒険者ギルドを後にし転移してマーニン島の家に来た。
「やっぱりここは落ち着くなぁ。自分の家っていうのがやっぱりいいよな。グリ、ポヨ、遊んできていいぞ。
なんか、狩るならこの袋に入れてくれ。それから昼飯はさっき買った調味料で料理作るから馬をあんまり食いすぎるなよ。ここの馬が全滅しかねないしな。」
「ふんっ、あやつらなど全滅などせぬわ。水の中からうじゃうじゃ湧いてきおるわ」
「そんな、虫みたいな言い方。まあいいや。旨いもん作るから楽しみにしててくれ。あと後片付けの手伝いが欲しいからポヨは分裂して一体残ってくれ。」
ポヨヨーン。ポヨが分裂して二体になり本体はグリについて行くようだ。じゃあ後でな。
俺は玄関にまず、魔石をつけて次にキッチンにもつける。あと、空調にもね。煙がでるから。さて、あとは火を起こすだけ。コンロもあるけど一口じゃ足りないからな。それにコンロよりかまどでヨネを炊いた方が確実に旨いだろう。ムフフフフフフフフフ
俺はまず、買ってきた米やら調味料をコピーして容量を増やす。そしてさっそく米をといで、釜で飯を炊く。米は10合分だ!次に玉ねぎを櫛形切りに。そしてオークを取り出しスライスして玉ねぎと一緒に器に入れて混ぜる。玉ねぎの成分で肉が柔らかく美味しくなるらしい。
そして調味料はおろし生姜にニンニク、醤油、蜂蜜と、塩胡椒を肉を入れた器に入れて混ぜ混ぜ。少し置いたらあとは弱火で焼くだけ。じっくり焼くのが大事だ。一気に強火で火を入れると肉が縮んで硬くなる。せっかくのお肉だから美味しく食べたい。次は肉を炒める時用の常備タレを作ろう。酒、砂糖、醤油、みりんを全て同量、鍋に入れて沸騰させて滅菌魔法をかけた壺にいれる。これは照り焼きソースだ。鶏肉にぴったりだ!それから豆板醤に似た味になるように味噌と醤油と唐辛子を混ぜてエセ豆板醤の完成。それからゴマを神の錬金釜に入れてスイッチオン!
チーーーーーーーーーン!
パカッ
できてるできてる!出てきたのは普通の壺。中身はごま油といりごまとすりごまだ。俺はごま油が大好きだ!
ごま油を使ってタレをまた作ろう。砂糖、醤油、ニンニク、生姜いりごま、ごま油エセ豆板醤に胡椒を混ぜ合わせれば完成。焼肉のタレだ。それから砂糖、ごま油とすりごま、マヨネーズ、醤油と酢を混ぜ合わせてゴマだれ!それから玉ねぎをすりおろして酒、醤油、みりん、ニンニクのおろしたものを加えたオニオンソース。これももちろん調味料だけ加熱してアルコールを飛ばし滅菌処理した壺に入れてアイテムボックスへ。とりあえず万能だれはこんな所だな。あとは作るたびに用意しよう。
同時進行しながら肉を焼いているが弱火で焼くので結構時間がかかるんだ。そろそろいい頃合いだな。弱火で焼くと焦げたりしないのが良いよな。皿に移してすぐにアイテムボックスへ。冷蔵庫にしまうのとは違って熱々を収納するから便利なんだよ。どんどん焼いて行くぞ!
こうして俺はオークのお肉やワイバーンのお肉を焼いていきさらにオークのお肉で肉じゃがも作った。それから酒、砂糖、醤油、みりん、生姜、酢、ニンニクで片栗粉をまぶして揚げ焼きした酢豚。ネギがないのは残念。
マーニン島でとった魔魚も調理だ!ぶつ切りにしたロックをピーナットオイルでカリッと揚げて玉ねぎとごまたっぷりの南蛮酢に漬けて南蛮漬けも作るぞ!さらに、米と酢といえば寿司だ!寿司飯も作ってサルビーフッヘンの握りなんてやってみようか!あー楽しい!あー美味そうだ!ビバ米!ビバ和食!そうだ!牛丼も作ろう!豚丼も良いな!酒、砂糖、醤油、みりんに水で俺がたまに行ってたあの店に近い味にしたいな。醤油を焦がしたあの香ばしい香りと濃い味がたまんねえんだよな。それをオークジェネラルの分厚く切ったバラ肉で!あーーーーーーーたまんねぇ!!!
俺は思いつく食べたい物をガンガン作ってはアイテムボックスに収納していった。するとキッチンにグリが入ってきた。
「戻ったぞ。」
「おかえり!昼飯できてるぞ!」
「うむ、なんだこの香りは・・・ジュルル
なんとも素晴らしく美味そうな食欲をかきたてる
香ばしい香りがするぞ。」
「これか?今さっき焼いてた豚丼の匂いだろ?
旨いぞぉ〜!そうだ!昼飯はオークジェネラルの豚丼にしようぜ!」
「豚丼?うむ、腹がさらに減ったぞ!」
「よぉ〜し、待ってろよ。今よそってやるからな。」
炊きたてのヨネをたっぷり器に盛ってふんだんにオークジェネラルの肉を盛りつけさらに豚丼の汁を追いがけしてグリに出してやる。もちろん俺の分も用意。
「じゃ、いただきまーーーーす!」
パクリッ
「うめぇーーーーー!!!!」
グリは無言でむさぼり食っている。
「おい、味はどうだ?」
「うむ、ワイバーン とはまた違って肉も旨いがこの濃厚な香ばしい香りの茶色の汁とこの下にある粒との相性がよくあっていて、たまらなく旨いぞ。この粒はなんだ?この粒がなければ肉やタレは濃すぎてすぐにくどくなるが、この粒と合わさる事で何杯でもいけるぞ!うまい!うまいぞ!」
「だろ?この粒は俺の主食でヨネって言うみたいだ。この茶色の汁の調味料は俺は醤油って呼んでるがソイヤスって言ってこれをずっと探してたんだよ。」
「ヨネにショーユか。うむ、うまいぞ!もっとくれ!」
「おかわりな。」
俺はまた同じ分だけグリの器に盛り付けてやる。食べ盛りの高校生のどんぶり茶碗みたいだ。
「味噌汁もあるぞ!わかめ入りだ。」
昆布は水に浸して昆布水にしてこれから味噌汁や煮物に使おうと思う。魚の出汁と合わせたらさらに旨味がますぞ!それから使用済み昆布は二番出汁をとってその後は佃煮にしようと思う。俺はおにぎりの具で昆布が大好きなんだ!
「グリ、サラダも食えよ。」
「いや、豚丼がいいぞ!」
「だめだぞ。ちゃんと野菜も食べないと。」
「ムムム。」
「そういや、なんかとってきたのか?」
「ああ、森に獲物がいなくておかしいと思っておったらこやつが食い荒らしておったようでな。」
「こやつ?」
「ポヨ、頭を出してやれ」
「ポヨは体を器用にビヨーンと伸ばしてマジックバックの中に一部を突っ込んでグリの言うこやつの頭を引っ張り出した。」
「蛇じゃないか?しかも頭でかっ!なんだこいつ?!」
「ポイズンスネークだ。こいつはなんでも食うからな、我の獲物は見つからなかったと言うわけだ。」
「なるほどなぁ。」
「ちなみにこやつは毒袋をうまく外せばさっぱりした肉でうまいぞ。」
「そうなのか。蛇か。うーーーん。ワニみたいなもんだよな。よし、冒険者ギルドで解体してもらってスープとか唐揚げにでもしてみるか。」
「唐揚げか!うむ、良いな。ムフフフフフ」
「よし、俺、ちょっとアーロンさんのところ行ってくるわ。」
「うむ、我は一休みしておるでな。」
「おう、ポヨお前はどうする?」
ポヨーン
グリの上に着地してどうやらお昼寝モードのようだ。
「んじゃ行ってくるわ!」
俺は転移してアーロンさんのいる鉱山に行くとちょうどみんなが昼飯を食べているところだった。
(どんな端末を想定されているか知りませんが、ユーザーごとに表示文字サイズが異なったり、端末側で勝手に行うので改行は不要です)
というお言葉を頂きました。
前回の84話はスマホでも横にして読んだりパソコンでも出来る限り読みやすいようにと今まで色々工夫してきたつもりでしたが端末側で変更される事を知りませんでした。
教えて下さいました方ありがとうございます。
書き方につきまして試行錯誤しながら悩みながら書いております。お目汚し申し訳ないですがもうしばらくお付き合いください。ご愛読頂きありがとうございます。




