67.化粧品できた!
転移で帰ってきた俺たちはグリはポヨと噴水で水浴び。
俺は化粧品作りの作業に戻る。
先程手に入れたコカトリスのトサカを神の錬金釜
に入れてイメージはもちろんヒアルロン酸。
アンチエイジングシリーズと美容液、最高級グレードに
入れるためだ。
よし。スイッチオン!
チーーーーーーン
パカッ
俺はできたものに鑑定をかけて安全性から効果を確認。
問題なくヒアルロン酸と同じように水分保持を
してくれる成分だ。
それにしてもコカトリスのトサカは捨てられているのは
もったいないな。
もし今後、安く仕入れができるなら買取しても良いかも
しれないな。
今のところはコピーだけどな。
俺は出来上がった原料のヒアルロン酸をコピーして量を
増やしておく。
よし、次は配合だ。
作っていなかったレシピだけの物から
ファンデーションまで作っていこう。
使い心地や色味など違う物、分量や配合を変えた物。
それぞれ作っていく。
神の錬金釜のおかげで何十年研究して作るはずの
化粧品も、現代日本の知識とサーチ魔法、
さらにこのありえないほど便利な神の錬金釜のおかげで
素人の俺でもなんとか手作り化粧品レベルだが作る事が可能だ。
そうそう最近感謝をしていなかったな。
神様、ありがとうございます。
そのうちオーデン様を祀ってる教会にでも行って
ちゃんとお祈りして感謝しよう。
ーーーーーーー2時間後
で、で、で、できたーーーーーー!
やっと全種類作ったぞ!
まずは基礎化粧品のクレンジングに洗顔、化粧水に乳液
とクリーム。美容液と、ピーリング化粧水それから
リップクリームと日焼け止めに日焼け後のクリーム。
そして苦労したメイク用品。
ベースメイクのコントロールカラー4色、
ピンク、イエローとグリーンとパープルと
無色のクリーム。
ファンデーション4種
まずはリキッドファンデーション4色。
ダーク、オークル、ピンク、ミディアムの色だ。
色々迷ったが、リキッドファンデーション同士を
混ぜ合わせてお客さんの肌の色に合わせた色を
自分の手の甲とかで作ってもらって塗った方が
綺麗に仕上がると思ってこの四色にした。
とりあえずサンプル品だしメアリーさんの意見を
聞いて作り直したり追加すればいいから
今の時点でのリキッドファンデーションはこれだ。
さらにポヨ特製ポーションを使ったスペシャル
リキッドファンデーションも作ってみた。
高級シリーズ用のメイク商品だ。
そしてクリームファンデーションは2種で
これも4色と材料の中の神の錬金釜水ではなく
ポヨ特製ポーションを使った高級シリーズも用意。
リキッドファンデーションと同じ色味だが硬さが
あるクリーム1種と日焼け止めクリームに色をつけた
下地のいらないオールインワンクリームだ。
俺の作るベースの日焼け止めクリームは
パープルと無色のクリームでベースとしても使える。
あとは乳液っぽいボディー用の日焼け止めもあるぞ。
オイリー肌のために粉のタイプで無色の物も用意した。
リキッドファンデーションはしっかりメイク派や
くすみの気になる人や普通肌から乾燥肌の人におすすめ。
クリームファンデーションの硬めはしっかりメイク派で
乾燥肌の人に。
もう一つのオールインワンクリームの方は
日常使いにオススメだ。
日焼け止め効果と肌を美しく見せる事が一本で
済ませられるし馬での移動などお化粧直しの
時間も取れない事が多いと思うので簡単に済ませ
られて保湿力も高くリキッドファンデーションより
軽いつけ心地のファンデーションだ。
最後にパウダーファンデーション。
これは下地となる日焼け止めクリームや
ベースクリームを塗った後に使う粉タイプのファンデーション。
これはオイリー肌やパパッと仕上げたい時のアイテム。
白粉や仕上げのフェイスパウダーがいらない物だ。
パウダーファンデーションの色はオークル、ピンク
ミディアム、ライトの四色。
一つは固形状に押して固めたプレストパウダー。
もう一つは固めてない粉状のパウダーファンデーション。
そして日焼け止め成分も配合して作った物を一つづつ。
そして高級シリーズでアバロンの粉を入れた
キラキラ成分入りの物を四色。
そしてリキッドファンデーションや
クリームファンデーションの仕上げに使う、
フェイスパウダーこの世界でいうなら白粉だな。
これは5色で通常の4色に無色の白いパウダーを
追加する。白色の物でカバー力はないが
重ね付けした感じが出ないのでナチュラルな
感じに仕上げたい人向け。
種類も粉状のルースパウダーと押し固めた
プレストパウダータイプを作った。
仕上がりはサラサラのお肌にしてくれるぞ。
あとは部分用のハイライトパウダーも用意した。
メリハリのある顔作りにはかかせない。
ダークの影を作って小顔効果に見せるものと
鼻筋を際立たせる明るい色味のハイライトを
プレストパウダーの形状で作った。
あと、忘れちゃいけないのがコンシーラー。
シミ、そばかす、あばたの後を消すための
アイテムで硬めのクリームタイプとスティック
タイプの物を用意した。
ベースメイクはこんな所だ。
あとはチークをコーラル、コーラルピンク、
ピンク、レッドの4色にアイシャドウのピンク
パープル、グリーン、ベージュにクリームタイプ
の物とパウダータイプの物を作りそこに白色アイシャドウに
キラキラ成分を入れたいわゆるラメ入りアイシャドウ2種。
これは白のみ。
ハイライトにも使えるぞ。あとは無色の乾燥対策
リップと日焼け止めリップと色付きリップと口紅
色は赤、オレンジ、ピンク、ベージュだ。
そしてグロスは白色のキラキラ入りと
4色の口紅に合わせた物を用意。
この白色グロスと口紅を合わせて好みの色を
出してくれてもいいと思う。
そしてアイブロウは黒とグレーと茶色と薄い茶色と
さらに薄い茶色を用意。
全ての製品にマンドレイクの実を入れて酸化と
腐らないように処理をした。
メイク道具のプレストパウダー系は
好きなカラーを選んで一つにまとめられるパレットを用意した。
オークの木で作ったナチュラル志向の物とガラスで
作ったものを用意したがもう一つ
ジュエリーボックスのようなパレット。
これは木製のパレットに貝殻の裏側の真珠層の
キラキラしたイメージを追加して作ったものだ。
正直ガラスだと重いし持ち運びも不便で割れる
危険性があるので本当は全ての容器を木製にしたいなと
思っているがリキッドファンデーションとかは難しいだろう。
リキッドファンデーションは高級シリーズは
ガラスの瓶と通常の物は可愛らしい真っ白な陶器
の小瓶に蓋には金色で模様をつけたデザイン。
クリームファンデーションやコンシーラーと
口紅やリップなどは硬めなので木の枠に入れて
これもパレットにはめ込む形にした。
パレットはガラス製や木の風合いを生かした
高級感のある木製パレットと真珠層をイメージした
キラキラパレット。
コンシーラーや口紅のスティックタイプは陶器で作ってある。
サンプル品は全てガラス製のミニ容器に納めて
一枚のパレットに敷き詰めてある。
メイクさんとかが使う大きなパレット。
人により入れ方は違うが用途別でまとめてあったり形状でまとめてあったりと色々だがあんな感じだ。
俺はクリームファンデーション、コンシーラー
口紅などのクリーム系を色々まとめて並べて
一枚の大きめの木製パレットに納めた物と
粉系のパウダーファンデーションやアイシャドウ
チークやハイライトなどなどを敷き詰めた大きめの
木製のキラキラ真珠層パレットにひとまとめにした。
ガラス製のパレットも小物なら可愛いかもしれないが
このような大きなパレットだとマジで重いので
一応こんな物もできますよっという事で空の物も用意した。
全ての物をコピーして10セット作る。
理由は試してもらったりそのままメアリーさんの
合格がもらえれば商品として販売できるようにするため。
それからできた品の宣伝用に商人ギルドにも持って行くからだ。
「はぁーーーーーーーーーーーーー。」
俺は大きな安堵のため息が出た。
女性ってどんだけ大変なんだ。
美しく見せる事が好きな人はいいけど
あまり関心のない人にとっては
毎日の化粧ってすごい大変だな。
だって男なんて顔洗って拭いて髭剃る程度だろ?
女性は、顔洗って化粧水、乳液、塗る人は追加で
クリームやら美容液。そして日焼け止めや
ベースクリーム、コントロールカラー塗って
コンシーラー塗ってリキッドファンデーションや
パウダーファンデーション塗って。
リキッドファンデーションならさらにフェイスパウダー
塗ってハイライト入れてやっとベースメイクが完成。
そのあと眉毛書いてチークにアイシャドウに
アイラインにリップ。
俺はマスカラは作るのはやめた。
材料はあるが色落ちがどうしても気になる。
目をこすれば一発で真っ黒だ。
これでは女性からすると凄く疲れると思って
俺は作るのをやめた。
クレームになっても困るしな。
この世界は蜜蝋やはちみつを顔に塗って白粉を塗るという
メイク方法が主流というかファンデーションという物が無い。
だから物珍しさでも売れるとおもう。
アイシャドウやチークとかリップはこの世界にも
もちろんあるが発色と粒子の細かさは俺が作った
物の方が間違いなく良い。
理由は神の錬金釜の性能の良さのおかげ。
日本でも粒子が細かいものほど高価だそうで
メイク崩れがしにくい。
せっかく綺麗にお化粧したのに1時間で
メイクが崩れたら悲しいよな。
よし、これで使い心地を聞いてあとは値段設定。
あぁ、商売って大変だ。
・・・トントントン
部屋の扉をノックする音がした。
「はーい。どうぞぉー。」
「失礼します。お夕飯のご用意が整っております。」
「あっ、ありがとうございます。
もう、そんな時間か。すぐ行きます。」
俺は作った品々をアイテムボックスにしまって
グリとポヨと一緒に食堂に向かった。
読んで頂きありがとうございます。




