37.俺とリスボンとロカイ再び
「と、言うわけなんだ。
それで旅に出るから一緒にリスボンとロカイも
アイテムボックスに入れて持って
行きたいんだけど大丈夫かなぁ?
アイテムボックスは時間経過ありの方に入れて
出来るだけ日光浴とかはさせる予定なんだけど。
やっぱり厳しいか?」
「あら、うちの子はほら強いから
全く問題ないと思うわよ。
水もそんなにいらないし。
そんなに寒くなくて日光浴させてくれるなら
平気よヘーーーーき。んふっ。
リスボンはどうなの?」
「ワシもかまわんよ。
ロカイの言う通り日光浴さえしてくれれば
なんの支障もないはずじゃ。
もし枯れそうならワシ、暇だし伝えに来るわい。
ほっほっほ。」
「あっ!それいーわね。
私もそうしましょ。
それに色々旅する予定なら
私達も力になれると思うわよ。」
「そうじゃの。ワシらはここだけではなく
この世界のあちこちに存在しとるからのぉ。」
「そうだ、いつか私が産まれた木にも
遊びにいらっしゃいよ。」
「おぅ。それは良いのぉ。
ぜひ遊びにおいで。」
「そうだな。目的がある方が楽しめるよな。
ちなみに二人はどこの生まれなんだ?」
「私は小国のヤポーニアという国よ。
そこではこの辺りとは食文化がかなり
違うわね。なんでもこの小国のお茶が
すごくあなたが行く国では高級品らしいのよ。
だから小国だけど貧しい国ではないのよ。」
「そうなんだな。それは良いことだよな。
やっぱり貧しいと物が食べられなくて
犯罪に手を染めたりするっていうから」
「そうね。何も育たない地域は
やっぱり厳しそうね。」
「リスボンはどこなんだ?」
「ワシはのカムリ公国じゃよ。
ほれ、エルフの国があるじゃろ。
あそこにおるぞ。」
「そうか!エルフの国か!
きっと緑溢れる自然豊かな世界が
広がってるんだろうな。
そこじゃ狩なんかしたら怒られそうだな。」
「そうじゃの、やつらは動物は友達であり
あまり食べないようだからのぉ。ほほほ」
「そうだよな。気をつけるよ。
ところで二人共、崇められるほど
大切にされてるってことは
俺みたいなよそ者、簡単に会うなんて
できないんじゃないのか?」
「それは確かにそうかもしれないわねぇー
まぁ、それなら仕方ないけど
遊びに来てくれたら観光案内くらい
してあげられるわよ。
100年以上のロカイがあちらこちらで
育てられてるから。」
「さすが地元だな。
その時はよろしく頼むよ。」
「さて、そろそろお暇しようかのう。
旅支度で何かと多忙であろうからな。
ほほほ。」
「そうね。そうしましょ。
美味しいお茶とお菓子ありがとう。
あなたの行く国は基本的には
貴族も庶民も獣人も貧富の差はあるけど
だからと言って虐げたりするような
ところでは無かったと思うわ。
数年前までは酷く荒れた国だったけど
今の女王になってからは
比較的安定してるから
治安の悪い所でフラフラしない限り
よっぽど安全な国だと思うわよ。」
「そうか。女王様が治めてるのか。
数年前って事は女王になりたてなのか?」
「そうね。その前はちょっと気難しい
女王でその前は病弱な少年王、でもすぐ
死んじゃったから一番力強くこの国を
引っ張ってきたのはそれらの父親の頃ね。
その父王が改革してガラーーーーッと
変わったようよ。
あまりよくは私にはわからないけど、
上が変われば下も変わって世の中が
貧しくも豊かにもなるようね。
人の世界はハードだわーーーん」
「ワシ、精霊でよかったわい。
では道中気をつけてのほほほほほほ」
「そうね、言えてるわ。
オホホホホ
じゃあタクミ気をつけて行くのよぉ〜〜〜。」
「二人共、ありがとう」
二人はいつものように木に吸い込まれるように
消えていった。
ロカイもリスボンも小さい物じゃないから
日光浴の時は取り扱いに注意しないとな。
それにしても王がそんな頻繁に変わっていたら
国が乱れるのも不思議じゃないな。
今は安定してるって言ってたけど日本と比べたら
危険が多いはずだ。気を引き締めないとな。
「ふんっ。そんな硬くならんでも
我らがついておる。気楽にいけば良い。」
「あぁ、ところで口元にホイップクリーム
ついてるぞ。」
「んっ?わざとつけてるのだ。」
「ほお?そうかよ、ははははは」
「ふんっ。」
ぺろぺろ
グリが豪快な毛づくろいをしてる横で
俺はお茶の器の片付けを始めた。
もちろん洗浄はポヨだけどな。
この穏やかな日々がこれからも続く事を
心の中で願いながら・・・。
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