22.俺とマヨとストレプトマイシン
「ご馳走様でした」
今日のランチはニンニクも生姜もないが
片栗粉をまぶした鶏肉の唐揚げに
千切りキャベツ、トマトをサンドした
サンドイッチ
デザートは冷やしたパイナップル
飲み物はリスボン水だ。
やっぱり 酒が欲しいが料理に使う酒となると
難しいよな。ココナッツからヤシ酒とか
作れるみたいだがきっと濁り酒風なものだろう。
リキュールのマリブはたしかベースがココナッツだったはずだ。
俺的には飲む方より料理に使える慣れ親しんだ
日本酒や白ワインが嬉しい。
さてと昼からはまた何か作るかな。
洗い物をしながらそうだ!と閃く。
リスボンがあるんだからあれが作れる!
洗い物をすぐ済ませて
神の錬金釜へ。
材料はこれだ。
【 材料 】
卵黄
グレークオイル
リスボン汁
塩
これだけできるもの。
そう、日本の食卓に欠かせない
マヨネーズだ!
今回オリーブオイルは使わない。
というのも以前作って失敗した経験がある。
あとでわかったことだがオリーブオイルを使うと
成分的に固まらないというかまとまらないらしい。俺が以前日本にいた頃作った時に
ずっと油分が分離したままだった。
えごま油で作った時は成功した。
ということで今回はせっかくグレークオイルが
あるので作ってみようと思う。
美味しくできるといいが。
神の錬金釜に入れて
イメージはもちろんあのチューブだ。
あのチューブ型は日本独自のものらしい。
かなり計算されていて
容器の工夫で酸化防止や商品が悪くならないように作られた実はすごいチューブらしい。
それではしっかりイメージを浮かべ
スイッチオン!
・・・チーン
でっきたかなぁ〜。
やった!マヨだよマヨ!
これはリスボンに本当に感謝だな。
酢の代わりになる果物があって
本当に良かった。
よし午後からは食品加工だな。
待てよ。そうだ。クエン酸をリスボンから
取り出しておこう。どっかでシソが手に入ったら
シソジュース作りたいな。
あれ大好きなんだよ。
よし、まずはクエン酸から取り掛かろう。
ーーーー6時間後
いやー作った作った。
流石に疲れたよ
できたものは
ヒールビートの葉とロカイを合わせて作った
傷薬の塗り薬。
傷だけでなく通常治せない古い火傷や痘痕等の傷あとも綺麗に治す塗り薬。
軟膏と合わせて使うと使いやすいって
前に鑑定で出てきたから蜜蝋やピーナットオイル
シアバターを使って軟膏にしてみた。
化粧品としても使用可能。
皮膚の再生力を使いシワやたるみを解消する。
凄いものができたよな。
しかもピーナットオイルがここに来て役立ったよ。軟膏を作れるオイルは熱に強いオイルじゃないと作れないようだからアーモンドオイルとか
オリーブオイルとか使えないらしい。
ただ俺は神の錬金釜で作るから熱とか
関係ない気がするが、材料を無駄にしたくないので一般的なやり方にそって作ってみた。
俺傷跡とかないから試せないんだよな。
鑑定では最上級の〜って、いつもの感じで
説明が出ていたから、きっと治るとは思うけど
今のところ効果はわからない。
次にマーニンビートから無水エタノール
これは薄めて消毒とかにもできるから
一応作ってみた。滅菌魔法があるので
あまり使わないかもしれない。
同じくマーニンビート異変種の糖蜜から
加工したベタイン。
これは肌や髪の健康を保つ効果があるらしく
作ってみた。天然の両性界面活性剤。
吸湿性と保湿性が高く、浸透性に優れるらしく
化粧品などに使われていて肌や髪に弾力と潤いを与えるそうだ。しかも帯電を防止する効果があってヘアケアの物には必要な成分みたいだ。
刺激も少ないため敏感肌や赤ちゃんにも
使えるっていうしクエン酸も作ったから
リンスでも作ろうかと思ってる。
ヘアケアとかに良いらしいのでついでに
オレンジからも精油を抽出しておいた。
お風呂用品でもう一つ
クエン酸と重曹、ラベンダーオイルと
スイートオレンジオイルと片栗粉で
バスボムを作った。泡がでる入浴剤だ。
魔石がないのでジェットバスが使えないから
こんな物を作った。バスタイムが充実するな。
あと前々から気になっていた、
結核薬のポーションだ。
正直これが一番、時間がかかった。
というのも俺は無知で良く知らなかったが
ストレプトマイシンっていうのは
抗生物質の一つらしい。
ストレプトミケスって言う土の中や泥の中にいる
細菌がストレプトマイシンっていう抗生物質を
生産するらしい。
結果から言うと、できた。
そう、結核に効くポーションは作れた。
しかも結核というものは何ヶ月もかけて
通常、治療していくもので
この抗生物質を何回も使っていくと
効果が薄れたり副作用で難聴がでたり
飲み薬では効かずに注射しないと
いけないらしいがポーションにと合わせた事で
ポーション投与後一回で治るし
注射でなくても飲めば病を治す
最上級回復ポーションプラス!
みたいな商品名がつきそうな
ポーションができあがった。
俺も作れた事に目を疑い
初めは声も出ず驚いた。
何度も言うが俺は普通のサラリーマンで
なんの取り柄もなければ
仕事が研究職とかそんな理系の頭の良い
仕事でも優れた人種とかでも全くない。
ただただ、器具のおかげで、できてしまった。
過程は酷いものだ。
俺は片っ端から持ってる土や
今まで見かけた場所の土や泥を転移して
採取しに出かけ、すぐ戻って
神の錬金釜にかけて
できなければまた出かけて行くというのを
ひたすら繰り返した。
顕微鏡なんてものはないし
顕微鏡で見ても俺にはわからない
途中で鑑定のことに気がついて
鑑定しながら地面とにらめっこして
掘り返してみたりと色々してようやく
ヒットした土を神の錬金釜にかけた。
できあがりのベルが鳴るまで
俺のイメージでは不可能だと思っていた。
手にはじんわりと嫌な汗をかいていた。
たった数秒のはずなのに
恐ろしく長い不安な時が流れていた。
俺にとって今回イメージしなければ
作れないという物は
あまりに俺には難しすぎるからだ。
ジャムやクリーム。そういった日常で
使い慣れたものではなく、俺にとっては
未知のものといっても過言ではない。
でも、もしも感染したら・・・。
そんな事を想像して折れそうな心を
奮い立たせながら根性で難しい情報を読み
最終的に結核の症状を治す細菌という
これまた漠然とした乏しいイメージで
神の錬金釜に挑んだ。
できたのだ。
抗生物質を作り出した。
俺にとっては凄まじく長い時間だったが
実質五秒ほどで出来ていたのだろう。
あまりにも地味な作業と失敗の連続で
出来上がったと確信した時の喜びは
通常の100倍ほど嬉しくて
溢れる喜びを押し隠すことができず
一人小躍りしてしまった。
我に返った時、恥ずかしくて
誰もいない事は、もちろんわかりきっているが
周りをつい見回してしまった。
その後、恥ずかしさから少し顔を
赤くしながら既存のポーションに
抗生物質を追加して鑑定をかけ
出来上がった事を確認した。
さて化学系はこんな感じだ
次に今まであった物を合わせて作ったもの
・リスボンエイド 蜂蜜で作ったレモネード
せっかく蜂蜜を譲ってもらったからには
作らないわけにはいかないよな。
・ホイップクリームの追加
砂糖から蜂蜜に変えて作ってみた。
優しい甘さでこちらの方が柔らかい感じがする。
・人参トマトキャベツのリスボンピクルス
これは酢の代用だがフルーティな味わいに仕上がってなかなかうまい。
・スイートアーモンドの素焼き
アーモンドと言ったらコレッ!て感じがする。
・アーモンドミルク
すごく濃厚で驚いたよ。
牛乳より濃いんじゃないか?とか思った。
オリーブオイルを作った時にも感じたけど
神の錬金釜で加工するおかげなのか、
日本で生活してるより味がうまい気がする。
今日は作らないが、ココナッツミルクや
アーモンドミルクでアイスクリームを
作りたいと思う。
・スイートアーモンドオイル
これはクリームで使ったけど他にも
使えそうだから追加で作った。
・カカオを使ってココア
作れるから作ってみた。
本命はこっちだ。
・チョコレート ピーナツやアーモンドチョコ
・ホワイトチョコレート
俺ホワイトチョコ大好きなんだよな。
それから魚だよ。魚。
グリフィンと会った時にとっていた魚。
見たこともない新たな魚だったんだけど
レインボートラウトっていう魚で
大きさは小ぶり。塩焼き、ムニエル、甘露煮にするとうまいらしい。なんでレインボーなんて名前がついてるのか不思議だったんだけど
腹をさばいたら理由がわかったんだよ。
俺の狙い通り卵が取れたんだが
その卵の色がなんとレインボーに
キラキラと輝いてたんだ。
初めて魚卵でこんな色見たよ。
醤油漬けすると小粒のいくらになるらしく
レインボーキャビアって言われてるらしい。
これも処理するのに本来なら時間が
かかる物だけど神の錬金釜で加工したから
美味しいいくら、もといレインボーキャビアが
すぐ食べられた。
今日の夕飯はいくらパスタに決定だな。
他にもロックっていう魚も獲れた。
こいつは岩場に生息していて
岩に擬態し獲物を狙う。
鱗と皮は岩のように硬いが、そんな見た目とは
違い獰猛で瞬発力のある
なんでも食べる肉食系の悪食。
蛇やカエル、トカゲとなんでもいく。
そんなやつがとれた。
これは塩焼きや、からあげにしようと思う。
それからロックとレインボートラウトが混ざったようなロックトラウト
ロックの獰猛さと瞬発力にプラスして
トラウトの大きな体格によく似てるっていう
ことからこの名がついたらしい。
岩に擬態するがロックとは違って
見た目だけ擬態し皮は柔らかい。
獰猛で瞬発力があり大型な体格の魔魚。
こいつもやっぱり蛇、カエル、ヤモリと
なんでも食べる肉食なやつ。
自分の体よりでかいものも食らう。
たまに大きすぎるやつを丸呑みしようとして
窒息死するおバカちゃんがいるらしい。
こいつは脂がのっていてものすごく
美味いんだとか。しかも大きいから刺身でも
イケそうだ。あと、気をつけないと
消化しきれてないカエルとかそのまま入ってる
そんな恐ろしい事もあるらしいから注意が必要だ。
最後にスチールヘッド
レインボートラウトの大型だ!
ヘッヘッヘ。ありましたよ。この子にも
イクラちゃんが。いや〜幸せだなぁ。
たまりを醤油の代わりに代用して醤油漬けを
神の錬金釜でもちろん作ったよ。
滅菌処理して刺身だ!
あぁーーーコメ食いてぇーーーー。
ちなみに身の色はサーモンピンク
4、5年で120センチくらいに成長して
10キロになるらしい。
とりあえず今日はこれが限界だ。
かなり色々作ったから
さすがに疲れた。
それにこの美味そうな食材を目の前にして
これ以上我慢できない。
今日はこのくらいにして最高の晩餐だ。
せっかくだから星を眺めながらってのも
良いかもしれないな。
そして美味い飯の後は
バスボム入れてゆっくり風呂に浸かろう。
あぁ〜。
俺の生活がどんどん快適になっていく〜。
幸せだぁ〜〜〜〜〜ムフフフフ。
読んで頂きありがとうございます




