表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/22

疲れた

キーンコーンカーンコーン・・・・・・



終業のベルとともに長すぎる一日が終わった。


授業もテストもほぼ完璧。


さりげなく発言したり、スカートのすそを綺麗に揺らしたり、


明るく笑ったり。


スマートな女の子として振舞ってみた。


なんかめぐ変わったよね。

みんながそう思って、あたしに好奇の目を向け、

それがやがて賞賛の眼に変わった。


そう、あたしの計画通り、一日目が終了したわけ。



そうなんだけど・・・・・・・・


学校がこんなにも疲れるところだったなんて思いもよらなかった。。。


友達、教師、クラスメイト。みんな心に感じてることは

嫉妬や、野心や、自己愛ばっかりで、正直うんざりした。


特に腹が立ったのが、友達を大切にしましょうとか、みんなが大切なんですとか、口ではいろいろほざいてるけど、心の中ではあの子とあの子が可愛いとか、どうやったら給料が上がるかとか、そんなことばっかり考えてる教師。


覗いて損したって感じ。


ま、世の中そんなもんかもしれないけど。



ふっ、とため息をつく。


帰ろ。


重たい鞄を抱えて歩き始める。


あの家に帰るのかと思うと、なんだか足取りも重たくなるけど、

行く場所も帰る場所もなかった時代に比べればずっとましだと思う。


お腹すいたな。

ご飯なんだろ。

そんなことをとりとめもなく考えながら下足室で靴を履き替えて足早に出て行った。



あたしを、寂しげに見つめている少女がいることなんて全く気づかずに。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ