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10 盗賊はもはやお決まり

モモナ「私の出番は?」

筆者 「ありませんよ」

モモナ「嘘……だろ。」

待ちに待った日!そう、今日は王都へ行く日である!


こんな田舎から出て俺は都会生活ENJOYするんじゃ!


隣にボッキュンボンのお姉さんを並べてお■しょたハーレムを……グヘッグヘヘ


思いっきり鼻を下に伸ばす。

勢い余って目までまで下に伸びそうになってしまった。危ない危ない。


ってか俺の顔ってどうなんだろう。

気にした事無かったから自分の顔が分からないでいる。


前みたいな顔だったら絶対周りの人寄って来ないよなぁ……ナンパとかしたら自警団とか来るんじゃ無いだろうか。


俺の家族全員、美形の顔してるから俺の顔もイケメンなんかね?ってかイケメンであってほしい。


そんな事を考えていると老執事がやってくる。


「アイル様。馬車が到着致しました。旦那様も奥様も馬車でお待ちになられております。ささ、こちらへ。」


手を差し出して来るが手を繋ぎたいのか?


もしかしたら子供好きなのかもな。


しっかし久し振りだなぁ。最近会っていなかったから定年退職で居なくなったのかと思ったよ。


俺は素直に老執事の手を取り、一緒に馬車へと乗る。


馬はサラブレッドの様な焦げ茶色の毛をしていて滑らかそうだ。良く手入れされているんだな。


だが馬の癖に短足である。

しかし、強力な筋肉は美しく、太くてたくましいこのBody!素晴らしい。


これだ。これが馬ってやつだ。


だけど何でだろう。おでこにちっちゃな角がある。馬にそんなに詳しくない俺でも分かる。


馬には角が無い。


こういう時は御者さんに聞くのが一番良い。


「あの……この馬って」


「あ、いえ!私なんかに敬語使わないでください‼えーと、この馬は魔獣馬という部類に入りますね。普通より早く走る事が出来る馬何ですよ。」


まっ魔獣だとっ!?


どうやらこの馬は魔物らしい。

まぁ襲って来なければこっちも攻撃はしない。


本当は、「やられてもやらない」が一番良いんだけどね。


馬車の中に入り、ソファの様な横長の座る場所があるので座る。


「いった!」


やばい。思いっきり座り過ぎた。


この世界のソファ等は、木の上に布を被せただけなので、アイルの様に勢い良く座ったらお尻が死ぬのだ。(比喩)


「アイル、ゆっくりと座らないと痛いよ?」


父さんが心配そうにこちらを見てくる。

めっちゃ恥ずかしい。


やはり日本に居た時の癖みたいなのが消しきれない。


今、父さんと列になって座ってる状態なのだが、二人しか座れないちっちゃい馬車だ。


分かりやすく言うと、人力車の馬車版って感じかな。


俺が入り満員になった馬車は、狭い。


俺が子供という事もあり、少しは感覚があるが、それでも狭い。


ちょっと御者さん、場所変わりませんか?


そんな事を思っていると、馬車は動き出す。


アイルの願いが叶う事は無かった。


悔やんでてもしょうがないので、嫌々我慢する。


まぁ、“何も起こらない”だろうけど、スキル【魔力感知まりょくかんち】は発動しておく。


あれ?今乗ってフラグじゃぁ……。

まぁ、そんな事は気にしない。


今通っている道は舗装はされているが、日本の道の様な、揺れが殆ど感じ無い道では無い。


というより、逆だ。揺れがクッソ感じる。

なんだ、これは。


「あぁあぁあぁあぁあぁあぁ」


揺れを利用して遊んでみる。

これは扇風機の前で声を出したときの感じに似ている!意外と面白いぞ。


「あぁあぁあぁぃいぃいぃぃい」


何かあっち系のビデオの様な声になってしまう。やめよう。


父さん……そんな、微笑ましい顔でこっちを見ないでくれ。恥ずかしいから。




◇ ◆ ◇ ◆ ◇

振動で尻が揺れ、痛みを我慢する事数時間が経った。


今は王都への最短ルートで、木が生い茂る中、多少舗装された道を通っている。



行くのが少し遅かったというのもあるが、もう周りは夕焼け小焼けだ。


景色を楽しみたい所だが、尻の痛みがヤバイ。少し、いらついてきてしまう。


父さんも気がたっているのか、ずっと無表情で、遠くを先程から見つめている。


そんな事を思っていると魔力感知から、複数の魔力を感じる。


魔獣馬は異変を感じたのか動きが鈍くなり、止まる。魔獣馬も周りを警戒している。


「おい!どうした、動け!」


御者さんは異変に気づかないのか馬を走らせようと縄を馬に叩き付けている。


「おい、やめるんだ。今盗賊が僕らを包囲しています。注意して下さい。」


父さんは御者に小声でいう。


どうやら無表情だったのは、父さんがいち早く、この先に盗賊が居ると分かっていたからだったのか!


流石父さんだぜ。抱いて!


だが今はそんな冗談を言っている場合では無い。今は盗賊だ。


草木が擦れる音が聞こえる。

どうやら盗賊の一人がこちらへ来ている様だ。

それと同時に周りが一定の距離を置いて離れている。


「すみません、貴族様ぁ?俺、腹減ってるんすよ。なんで持ってるもん全部俺に譲って貰えませんかねぇ?」


大柄の男がニヤけながら聞いてくる。


だが今持っている、良い物といったら俺が倒した黒狂鬼将軍の角と魔石ぐらいだ。


だが、盗賊にやる様な物は無い。


「アイル、殺れそうかい?」


父さんは俺の耳に小声で言ってくる。


殺れるだろうが、俺には殺人は出来るだろうか。

人型の魔物と、人間ではまた違う。


こういう場合は、拘束するのが一番ベストだが、俺にその技量は……いや。


いけるかも知れない。魔法を使えばなんとかなるかも知れない。



皆さんはスタンガンはご存知だろうか。

スタンガンとは、非殺傷性個人携帯兵器なのだが、相手に電流を当て、気絶させるという代物だ。


つまり、電圧を弱めて雷魔法を放てば、相手を気絶させる事が出来るという事だ。


そんな事を考えていると大柄の男が喋りだす。

 

「おい、金を手放すのが嫌だからって、そいつを渡そうとか考えてねぇよなぁ?俺らは奴隷商じゃねぇんだ。考えよろよ。」


「あ゛?」


どうやら大柄の男が喋った言葉に普段温厚な父さんの怒りに触れてしまったらしい。


「お前は俺を怒らせた……死ぬ覚悟は出来て無くても殺す!」


え?今のセリフって!

嫌々、興奮してはいけない。


だが殺すのはいけない。

殺してしまったら罪とかにかけれないじゃ無いか。


こういう奴は、牢獄に入れるのが良いんだ。


「父様、ここは僕に任せて下さい。」


ヘッヘッヘ、俺の魔法で絶頂まで逝かせてやるよ……ヘッヘッヘ。


は!いかんいかん。殺してはいけない。


「出来るのかい?」


「はい。気絶させます。」


大丈夫だ。親父、俺に全て任せろ。


「気絶って……嫌、よし良いだろう。かましてやれ。」


「おいおいおいおい!俺を待たすんじゃねぇよ。早く出せっつってんだのよ!殺すぞ?」


大柄の男が、俺を睨んでくる。

一瞬チビリそうになったが我慢する。


最近の若い子は怖いわねぇ……、直ぐ殺すとか、○ねーだとか……はぁ、親の顔が見てみたいわ!


そう考えながら、気絶させる位の威力の雷魔法をイメージし、魔力を高める……。



今だ!


「非殺雷圧傷!(スタンボルト)」


俺が放った魔法は、稲妻を作り、大柄の男の首元へと勢い良くぶつかり、大柄の男は倒れる。


死んで無いよな?


兎に角、今はそんなゆうちょな事を考えている余裕は無い。次の相手だ。


面倒臭いので散弾銃っぽいのをイメージし、雷魔法を放つ。


「非殺散雷銃!(ショットボルト)」


周りにいた盗賊の二人を気絶状態にさせたが、この魔法を放ち、魔力が大幅に減る。


これは封印だな……。


後ろから静かにショートソードを持った盗賊の男、盗賊Dがこちらへと来る。


隠密能力は高いが、魔力は隠せない。

俺の魔力察知で場所が丸わかりだ。


俺は一瞬で魔力を高め、後ろを向き、魔法を放つ。


「非殺電圧傷!(スタンボルト)」


四人を気絶させ、次の敵を気絶させようと思ったら、どうやら父さんが対処済みだった。


流石父さん。略して流父だ。

うん。謎。


気絶しているか確認してみたが、ちゃんと息はしている。


これが本当の非殺(必殺)つってな!





寒い。

 

寒い逆を放ったアイルだが、気絶させた盗賊の対処に困る二人であった。

12時のPVがなんと180PVになりました!

ありがとうございます!


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