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無欠外道の学園ライフ  作者: AZAZEL
体育祭編
21/24

21話

大戦5日目……と行きたいんだが、実を言うと4日目の後半と全く同じ状況になりまして

まあ特に説明する事は無し、敢えて言うなら地獄絵図再び


そして現在講堂…まあ基、体育館


「え〜、では結果発表と行きたいんですが…何というか、ゴメンネ」


珍しくオーヴェンさんが申し訳なさそうにそう言った


まあだろうよな、騎士科と魔法科…全生徒が包帯やガーゼだらけという痛々しい姿で整列しているのだから、そして心做しかオーヴェンさん睨んでるし


つーかオーヴェンさん…若干ニヤけてんじゃねえよ


「あー…コホン、じゃあ取り敢えず得点発表からいこうか」


ドドン!と前の壁に映像が映し出される、そして俺以外の全生徒が唖然とする…そこに映し出されたモノを見て


『騎士科 796点・魔法科 681点・異能科 3519点』


「「「「「「「はぁぁぁぁぁ!?」」」」」」」


「何だ、4000点は行かなかったのか…残念」


「お前絶対ズレてるだろ…」


「何だよオリヴァー、寧ろあんだけやってここまで行ってなかったら可笑しいから」


「……それもそうか、はぁ…」


結果発表は皆の驚愕に包まれながら進行して行った


























体育祭後は疲れを取る為に特別休暇が2日与えられる


そしてこれは1日目のそろそろ夕食時になろうかと言う時の話

突然、スーリャが話し掛けてきた


「宴会?」


「そ、そうなの……カルロスさんが提案したんだけど…どうかなソフィア?」


宴会ねぇ、カルロスがそういう事を率先してするキャラでは無いけれど…まあ大方、悲願か叶ってテンションが高くなってるのかしらね

その他周りも含めて


「成程ね、宴会って事は何か準備する事があるんでしょ?」


「うん、食料調達をする人と調理する人なんだけど…女の子は調理にまわると思うよ、ソフィアはどうする?」


「私は料理は苦手だから食りょ……」


『え?ソフィアさん料理出来ないの?マジですか、女子力やっぱり皆無なんですね(嘲笑しながら)』


ウザイ、果てしなくウザ過ぎる…どうしようかしら、ディランに馬鹿にされる未来しか思い浮かばないわ…こうなったら


「いや、私も調理組に入るわ」


「え?でも今、苦手って言わ…」


「言ってない、調理組に入るわ」


「ひゃ、ひゃいっ!!じゃ、じゃあ明日だから宜しくね……」


謎の威圧感に襲われ若干後退り気味のスーリャ、それには気付かず背を向けて自室に戻った

翌日


場所は食堂、休みの日は基本的に食堂は休みなので誰も居ないのだが…よく場所が取れたわね

昼前に男共が街の方に出て調達してきた大量の食糧を抱えて食堂へ入って来る


………しかし問題児(ディラン)の姿が見えない


「あら?ディランが居ないわね、何処に居るか知らないかしらオリヴァー?」


「さあ?街に出た時から居ませんでしたし…サボりじゃ無いですかね、アイツは基本的に食う専門なんで」


……何故か嫌な予感がするわね、途轍も無く

そう感じたと同時にズドンッ!と振動が食堂中に響く、何事かと皆外へ出る


そしてそこに居たのはやはりというか、ディランだった

巨大な竜と大きく張った袋というオマケ付きで








やあ皆お待たせ、ディランだよ…え?待ってない?お前…後でちょっと体育館裏な

まあ冗談はさておき


「……貴方、何処に行ってたのよ」


「何処ってそりゃあ、宴会やるんだから食事は豪華な方がいいじゃないですか…なんで山行って竜狩ってました」


殆どの奴が引き攣った顔になる

何だよお前ら、そんな化物でも見る目で俺を見るな…流石に傷付くぞ


「その袋は何かしら?」


「ん?ああ、肉だけじゃバランス悪いかなって思って…茸と山菜を取ってきました」


「あらそうなの、取り敢えずありがとうね」


袋をソフィアさんへと渡す、袋の口を開け中を覗くソフィアさん…次の瞬間にピシッと固まる

そして何個か茸を取り出す、何だ?


「ねえディラン…貴方、確かサバイバル生活には慣れてるのよね?」


「え?まあ、あの親父に特訓とか言って山に放り込まれうっ!?あ、頭が!?」


「……そう…なら、何で毒のある物が大量に入ってるのかしら?」


取り出していた茸を俺の前に突き出す

ここで少し説明…皆様、忘れているかもしれませんがソフィアさんはエルフです

自然の食材をある程度は識別できるそうです


「何言ってるんですか、それ全部食べれますよ…いくら俺が嫌な奴だからって皆に毒なんか盛りませんよ」


「なら、これはどんな味がするのよ」


「痺れるような旨みがあります」


「……それは痙攣の類よ、はいダメ…じゃあこれは?」


「食べた後腸の動きが活性化して通りが良くなる」


「それは下痢ね、はいダメ…じゃあこれは?」


「スグに眠れるようになりますよ」


「それは酩酊状態になってるのよ、はいダメ…はぁ、この分だと選別を先にしないといけないわね」


呆れながら袋を調理場へと持っていくソフィアさん

何でい、全部食べれたから持ってきたのに…


「おーい!羽は傷付けないようにしろよー!」


「目玉は割と美味いからしっかり形を崩さないように取れよ」


「おい!竜玉は丁重に扱え馬鹿野郎が!傷物は値が下がるんだぞ!!」


「鱗もしっかり取っておけよ!コイツはなかなかの上物だからいい値で売れるぜ!」


「内臓は心臓以外食べれないから売るか…傷は付けるなよ」


男子達は竜の解体に入っていた


豆知識…竜玉とは竜が生涯を通して体内に生成する真珠の様な物、市場やオークション等でクソバカ高く売れる


因みに得たお金は全て学園に投資されたそうだ、まあ最初からそのつもりだったらしいよ

場の指揮は竜解体経験が一番あるオリヴァーが取り、その他経験のある奴は体を動かしていた


Q、何故オリヴァーは一番詳しいのですか?

A、俺を含めた幼馴染み達は野生児だからです

Q、答えが曖昧では?

A、細けぇ事は気にすんな


切り分けた竜肉は部位ごとに分けられ、その他男子が集めていた薪やら枝やらが積まれた場所に運ばれた





















所変わってここは厨房

前に言ったようにソフィアは料理が出来ない、何もやらかさない方が有り得ないというもの


因みにソフィア係はレヴィとスーリャ


「ソ、ソフィアさん!包丁は剣じゃ無いので持ち方が違います!」


「え?そ、そうなの?」


「で、でも…何故か綺麗に斬れてる、流石はソフィア…なのかな?」


「でも危ないから駄目です!持ち方は私が教えますから」


すると一人の女子生徒が厨房に入って来る


「ディラン君が持ってきた竜のお肉焼くんだけどね、火をつけるの大変だからソフィアにお願いしていいかしら?」


「ええ、構わないわよ」


魔法陣と共にかなりの熱があるであろう炎が火柱を立てる、それを慌ててスーリャが制止する


「ま、待ってソフィア!料理にそんな火力は使わないから!!」


「そう言うものなの?もっと豪快にやるものかと」


「そんな事したらお肉が炭になっちゃうよ!!」


「そ、そう…済まないわね……」


少しシュンとして炎を収める

因みにこの後も塩と片栗粉を間違えたり、食材を冷やすために氷結系の魔法を使おうとしたりと色々騒がしいかったようだ


てか、塩と片栗粉って…砂糖じゃねえのかよ

因みにディランは木の上で寝ていました


そして三時間…様々な料理が出来上がり机へ運ばれていく、まあ明らかに不格好なものが数品混ざっていたが…

当のソフィアからは『くっ殺』が聞けそうな表情をしていた、流石エルフ…スーリャとレヴィは疲れた表情をしていた
















さっきぶり、ディランだよ

木の上で寝ていたら宴会が始まるそうなのでオリヴァーに起こされた


最初に委員長の挨拶があったけど、寝起きであんまり聞いてなかった


「これ美味っ、ウチのクラス料理力高いヤツ多くね?」


「まあ一番はハニーだけどな」


「……あっそ、どうでもいい」


すると、突然後ろから肩を組まれた…少し驚いたがそれ以上に驚いたのはその肩を組んできた人物


「よぉ〜ディラン生徒!儂の酒飲むかぁ〜?」


「えっと先生?酒臭いんだけど、あと俺未成年ね」


「あぁ?知るかそんな事、儂の酒が飲めねぇのか!?」


酒癖悪ぃなこの人、ギャップあり過ぎだろ…着物も若干はだけてるんだけど

俺ロリコンじゃないからさ、別に何も思わないけど


「絡み方が面倒臭い上司みたいになってますよ、委員長…ああ、カルロスさんなら飲めるんじゃないですかね」


「アイツの所ならさっき言ってきたぞ、ディランなら飲めますよって言われてよぉ〜」


何っ!?あの人俺を売りやがったな畜生!斯く言う俺も売ろうとしたけどさ!!


「だぁ〜かぁ〜らぁ〜…早く飲めやお前ぇ」


「いやだから俺は未成年だって言ったでしょうが」


「チッ、ノリが悪いなぁディラン生徒…仕方ねぇから他を当たるかぁ」


そう言いながらフラフラと歩いて行った…あ、また絡んでる

もうアレだな、災厄扱いでいいよな酒飲んだあの人は


取り敢えず飯食おう











所変わってコチラはソフィア達、やはりと言うか何と言いましょうか…ソフィアの作った料理の売れ行きはあまり宜しく無いようで


「はぁ…分かっていたとは言え、流石に少し心にくるわね」


「ま、まあまあソフィア!初めてだったんだししょうがないよ!」


ソフィアの隣で料理を食べていたスーリャが励ます、この場合は慰めるの方があってるかもしれない


「クソッ、こうなったらディランにさえバレなければ…」


そう思っていると、ソフィアが作った料理の前にディランが現れた

予想外の事でソフィアは少し驚いて見ていると…何と食べたのだった


そしてディランはソフィアの方へ向かって歩いてきたのだ


「アレ作ったのってソフィアさんですよね?」


「さ、さあな…私は知らないわよ」


「まあ実の所見てたんですけどね」


「なっ!?」


確実に終わった…そうソフィアは思っていた、のだが


「いやー、初めてにしては上出来じゃないですかね?」


「……えっ?」


「えっ、て…普通に感想を述べた迄なんですが」


予想外過ぎる発言に一同が固まった、その所為で一瞬…そう、ほんの一瞬……ディランが悪い笑みを浮かべたのに誰も気付かなかった


「よ、良かったねソフィア!」


「まさか…ディ、ディランが…」


「ああそうそう、ソフィアさん…あの料理……」




































「毒茸でも使ったんですか?クッソマズイ(嘲笑しながら)」


一瞬にして周りの空気が凍りついた、そしてソフィアから漂う空気が殺意に変わった

それに気付いてか知らずか…まあ多分気付いているのだろうが相変わらずメッチャ悪どい笑みを浮かべているディラン


「一瞬でも……貴方を信じた私が馬鹿だったわ!!」


剣を横に薙ぎ払う、しかしディランはしゃがんでそれを避け後ろへ飛ぶ


「おっと、おお怖い怖い…やっぱりソフィアさんって女子力皆無なんですねぇ」


「ディ〜ラ〜ン!!今回ばかりは絶対に許さないわよ!!」


そして本気の鬼ごっこが始まったのであった


「相変わらず騒がしいな、ハニー」


「まあ、それがいい所なんじゃないかしらね…ダーリン」

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