10話
取り敢えず食堂でも行ってメシ食うか、偶にはバカップル共と別に食べるか
適当に席を探し昼食を食べ始める、するといつぞや助けた魔法科の生徒が来た
「久しぶりですね、同席いいですか?」
「ああお前か、別に構わんよ…そいや名前なんだっけ?」
「言ってなかったね、アランだよ」
「俺はディランだ」
という訳で2人で昼食を取っています
「あの時は本当にありがとうね…それで、その…他の奴らがゴメンね」
「気にすんな、殆ど俺がやりたかったからだし…いい遊び相手になってくれたしな」
「でも…」
「だから気にするなって…ああ、まあお前は俺の性格知らんしな」
「ディランの性格?」
まあピュアな君は知らない方がいいと思うけどね、しっかし思ったよりいい奴だなコイツ
「まあ、一種の悦楽だよな」
「え、悦楽?」
「ああ…俺の性格上、あの時みたいな状況になるのが一番好ましい」
「えっと…どいう事?」
「ストレートとに言えばサディスト、オブラートに包むなら蹂躙好き」
「オ、オブラートに包まれてない気がするんだけど…」
ここまで言うと傍から見ればかなりヤバイ奴だよな
「でも、ディランって何だかんだ言って優しいもんね」
「……おう?」
「だって勝手に毛嫌いしてる魔法科の人たちも助けたし」
「あれはただ単にゴブリンという遊び相手が居たからだが」
「それでも見捨てるっていう選択肢が無いだけで十分だと思うよ?」
………そう来たか、オリヴァーやレヴィとはまた違った反応の仕方だな
成程な、コイツはアイツらとはまた違う優しさがあるのか
「だからディランは優しいと思うよ」
「そうかい……ま、好きに思えばいいさ」
「うん、そうさせてもらうよ」
……さっきから思ってたんだがコイツなかなか、なんつーか…女みてぇだな
主に容姿が
「なあ……お前男だよな?」
「何言ってんのさ、俺は男だよ」
「ふーん…そうは見えないがな、どちらかと言うと可愛い顔だよな」
「ちょ、ちょっとディラン!そいう事言うの止めてよ!」
ならば顔を赤くしながら恥ずかしがるでない、もうそれ下手なそこらの女より女だぞ
まあだからと言って変な感情が湧くわけでも無いがな、生憎ながらノンケなんで
そう言えば
「なあ、何で次席は1人なんだ?さっきから見えてたんだが」
「え?ああ、確か試験で何かやらかしたらしいよ…俺もちょっと聞いただけだからよく分からないけど」
「はー、へー」
クッソどうでもいい、正直アイツがどうなろうと関係ないし
「おいテメェ…」
「あ?なんか用スか?」
「さっきから鬱陶しいんだよ、黙ってろ」
あら、どうやら聞こえてたっぽいなコレ
「だが断る」
「テ、テメェ…!生意気ばかり言いやがって!」
「知るか、舐められるお前が悪い」
「黙れ!ならこの俺と決闘しろ!」
決闘?何そのシステム、俺知らないんだけど説明お願いできますか?
「話を聞いていれば何故そうややこしい方へと」
「あらソフィアさん居られたんですか」
「ええ、さっきからね…その顔じゃ決闘の事分かってなさそうね」
概要を纏めると
取り敢えず戦いたい相手と戦う、そんでもって勝ったら序列変化らしい
「おけ、いいよ受けて立つ」
「ええ!?ちょっとディラン!相手は次席だよ!?」
「安心しろアラン、今の序列2位は俺だから」
「え?そうな…え、ちょ…ええええ!?」
いつの間にか『元』次席は居なくなっており、ソフィアさんだけが見えた
「ていうか見てたなら止めてくれても良かったんじゃないですかソフィアさん?」
「嫌よ、そんなことに首を突っ込んでいられるほど私も暇じゃないのよ」
「仮にもあんた主席でしょうがよ…トラブル起きてんなら止めてくだせーな」
「大体、私が止めたところで止まる訳ないでしょ…それどころかいいカモ逃がしたって落ち込むじゃない」
「まあそうですけどね…そいでもって何でアランは俺の後ろにいる?」
さっきからずっと俺の後ろに隠れてるんだよな、人見知りかっての
「だ、だって序列1位のソフィアさんだよ?」
「…ほう、で?だからどうしたんだ?」
「ディランのその図太い神経…羨ましいよ、容姿端麗で文武両道の御方が目の前に居るなんて…恥ずかしくて正面に立てないよ!」
「だってよ、良かったじゃねえか主席様」
「貴方からその言葉を貰うとイラつきしか覚えないわね」
「おお怖い怖い、クワバラですな」
「本当…一回本気のぶち込むわよ?」
「学園長で勘弁してくれ、あの人なら死なないだろ」
適当にそんなことを駄弁っていたら昼の時間が終わってしまった、てな訳でアランと別れてソフィアさんと教室へと向かった
放課後、決闘をしに訓練場までレッツらゴー
到着すると既に次席、基ルーズは準備万端
やる気満々ですなぁアンタさん、俺はもうやる気ゼロに近いぜ
「来い!叩きのめしてやる!」
等とほざいておりますが如何致しましょうか…いいだろう、地獄を見せてやるよ
因みに審判はソフィアさん
「相手を死に至らしめる事は禁止、した時点で敗北決定且つ私が本気で止める……では、始め!」
闘気を身に纏うルーズ、俺はいいかな別に
「うおぉぉぉお!!」
「よっと」
「おらぁぁ!!」
「ほいっと」
飛んでくる拳をヒョイっヒョイっと避けていく、怒りに身を任せてるから前よりかなりスピードが遅いなぁ…実に詰まらん
「詰まんねぇな、邪魔」
「ブゴッ!!?!?」
殴りの威力を取り込みカウンターの回し蹴りをルーズへと撃ち込む
面白いくらいに吹き飛んだなー
「何回やったところで結果は同じなことは目に見えてるってのに…それでも挑んでくるお前の頭はどうなってんだろな」
「テメェの…テメェの所為で俺は!」
「あ?何だよ急に」
「あの時お前があんな事をしなけりゃ俺は序列2位に留まれた!それに周りの奴らまで離れていきやがって……このクソがァ!!!」
「しったこっちゃねえよ、お前の力が無いだけの話だろうが…弱いのに見栄を張るなカス」
ルーズは立ち上がり叫びながら俺へ突進してくる、足を払い足を掴み思いっ切り地面へと叩きつける
掴んだ手をそのままにして反対側へと投げ飛ばす
「もうよくね?とっとと帰ってくれないかな?」
「ち、ぢぐしょくが!これで終わると思うなよ!!」
捨て台詞が完全に雑魚キャラ化してるぜルーズ、もうお前もその領域に踏み込んでしまったか…南無三
取り敢えず帰りますか
クソッ!クソッ!クソッ!!!何で俺があんな奴に負けるんだ!?
あんな奴より俺の方が強いに決まってる!如何様だ…如何様イカサマイカサマ!!!
「そこのお前、力が欲しいのか?」
「ああ!?何だお前…何処から来た」
「質問に答えろ…力が欲しいのか?」
「ああ、アイツが叩き潰せる程の力がな!」
「ならば…これをやろう」
ああ?何だこれ…こんなモンでアイツが叩き潰せるのか?
「それがあれば如何なる者にも負ける事は無いだろう」
「……そうか、なら…まずは実験からだな」
翌日、休日なので部屋で寝ているとバカップルに起こされ食堂で朝飯を済ませてきたところです
休みの日ぐらい寝かせろや
バカップル達と歩いていると、人が近寄らなさそうな角から人の気配がした…しかも割と多い
学園内でも死角になるば場所はあるっぽいな…覗くと次席の取り巻き達全員がフルボッコ状態で倒れていた
「えぇー…これ何とかしなきゃ行けないやつかな」
「取り敢えず俺は先生呼んでくるわ」
「宜しく頼んだ」
ツツジ先生をオリヴァーが呼びに行っている間、レヴィと俺で生存確認をしていた
幸いな事に全員息はしていた、しかし酷いやつはかなり虫の息
「……ここか、気管に穴が空いてて空気が出てるな」
「不味いわねそれ、空気を逃がさないと」
重力で肺の近くの胸に穴を開け、空気を外へと逃がす…ふぃぃ、あっぶねぇな全く
「おーい、先生呼んできたぞ」
「一体…って、何事だ!?」
取り敢えず状況説明、決して俺がやったわけじゃない事を強調して言った
「分かった、それじゃあ救護室までディランが運べ」
「ええええ、俺ッスかぁ」
「早くしろ」
何で俺やねん…ああ、能力が便利だからそうなのか
畜生、まあ急いで運びますか
救護室へと全員を運び終わる、一先ずは応急処置を完了させる
すると、取り巻き達は目を覚まし始める
「う…こ、ここは…」
「救護室だ、何があったようだな」
「は、はい……って何でソイツが!」
俺を見つけるや否や怒鳴り声をあげる、血出てるんだから血圧抑えとけよ
「おいおい、運んでやったのにその言い分はねぇな…俺が運ばなきゃテメェら下手すりゃ死んでたぜ?それとも…もう一回死にかけてみるか?」
「止めろディラン生徒、相手は怪我人だ…それで何があったんだ」
「実は…ルーズさんにやられたんです」
「ルーズ生徒がか?なぜ急に」
「俺らにも分からないです…唯、実験だって今まで見た事も無い剣を使ってて」
「見た事も無い剣?」
「はい、何か紫色に輝いていて…見てると何故か嫌悪感が湧きました」
ほう……成程な、そういう事か
「因みにお前らが襲われた理由になんか心当たりはねぇのか?」
「それは…多分試験の時の話だ」
「試験の時?」
「ああ、魔物の数に圧倒されて飲み込まれてる中…ルーズさんは一人逃げ出したんだよ、まあ結局はお前の技で全部吹き飛んだがな」
「成程…それでテメェらはルーズから離れたと」
「ま、まあ俺らも少し頭にきたからな…でもルーズさんを放っておくわけにもいかないから、数日の間はルーズさんには近づかないでおこうって」
「それを勘違いしたルーズがお前らをボコしたと…話が繋がったな」
その後はツツジ先生が詳しく調べるとの事で医務室から追い出されました
「さっきの話を聞いてるとお前の所為でもあるよな」
「確かに一理あるな」
「次の標的はディランじゃないかしら」
「別に構わんぜ?上等だよ、フルボッコにしてやんよ」
「流石は我が親友、頼りになるねぇ」
そんな事を話しながら俺は自室へ、バカップル共はデートへ向かった
何事も無い……訳がないから何が起こるか楽しみにしとくか
翌日、実技の時間
何と片手に禍々しいオーラを放つ剣を持ったルーズが乱入してきたのだ
野生のルーズが現れた!
ディランはどうする?
たたかう◀︎
にげる
アイテム
ねる
そりゃ勿論
\ピッ/
蹂躙する◀︎
これ一択に限るだろ




