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その絵にさわるな!!

作者: 無名良作

旧車、車好きの方は、ぜひ読んでください!

 

 愛車を走らせる、天気の良い、山道。

そういえば、30分ほど前から、対向車を見ない、

 俺の愛車は、旧車のハコスカというやつだ!

俺の親父の愛車だった。、、、そう、だった!

 滑らかなフィーリングの直列6気筒エンジンの調子は、マァマァだ、、

外見はフルレストアしてある。

 屋根つきの車庫に、保管してあったからピカピカだ!

だが、ミッションは、もう限界だろう、

クソ重いクラッチをふみシフトアップする。

 つながるタイミングが、ほんの一瞬遅れる、、、シフトノブの遊びが大きい!


 「ミッションもオーバーホールしないと駄目かなぁー、

ギャを入れるたびに、かじる音がするし、、、シンクロも駄目かぁー、、、」

などと独り言を、つぶやきながら、これまた、遊びの多くなったハンドルをまわす。

 山を登りきり、少し下りかけけた頃、エンジンの回転が、不安定になった。

水温計を見る、オーバーヒート気味だった。

 

キャブがパーコレーションを起こしたのだろうか?慌ててチョークを、

少し引いた、何とか回転を維持できた。


「どこかで、エンジンを冷やさないと、、、」

 辺りを見回す、わき見運転はあぶないが、停止するとそのままエンジンが

止まりそうだった。


 ノロノロと、だましだまし、車を進める、、、と、

少し先に、道の駅?らしきものが見えた。

 「ラッキー!!なんとかあそこまで、もってくれよ、、エンジンちゃん!」

などと、某アニメの飛行機に乗った豚さんの台詞をまねてみる。


何とか其処まで、走ることが出来た。

「ん?、なんだろ、、ここ?」

道の駅?、、と思ったが、どうやら違ったようだ。

 無用に広い、敷地、、、ポッンと一つだけ建物が建っていた。

妙に古臭い、建物、、、がセンスの良い建物。

 看板もない、売店らしきものもない、、、入り口と書かれた文字だけが目を引いた。


・・・マァ、中には、自販機ぐらいあるだろう!・・・

 そう思ったが、期待は裏切られた、、、が思わぬものが目にとびこむ!

 

 展示物!?、、なのか、かなりの台数の古い車!!

7〜80台はあるだろうか、

 これは、117クーペ、、、

 1000CCのカローラ

 ベレッタ

 初代シルビア

 スバル360

 240Z

 ブルーバード310

 セレステ、、、etc

金持ちの道楽なのか?、希少車ばかりというわけではなかった。

 しかし、みなピカピカとはいかないが、トテモ何十年前の車とは

思えないほど、綺麗だった、、

まるで、さっきまで走っていたかのように!?


 まさに、車好きにとっては、夢のような空間!

鍵はかかっているものの、

特に”さわるな!!”みたいなロープは、張られていない。

「ここはなんだ?、これだけの、展示物があれば、

観光スポットの一つにも為っていそうなもんだが!!???」


 思わず時間を忘れて、見入ってしまう!

一通り見て回っただろうか、気が付くと日が落ちるような時間になっていた。


・・・もうそろそろ帰らなくっちゃ、また来よう!・・・


 そう思いながら、出口に向かうと、、、ん!?、、、なんだ?、、この絵?


 其れは場違いと言う言葉が、ぴったりな光景だった。


 出口付近に、一枚だけ、”絵”が展示してあった。


だが、、異様な”絵”、、、

 それは、戦時下の、日本なのだろうか?、、、今まさに、爆弾が落とされ、銃撃を受けた人々が

逃げ惑う、阿鼻叫喚の地獄のような場面!


・・・なんで?こんな絵が!?、此処の持ち主は、反戦の訴えでもしているのだろうか?・・・ 


    あれ?、、、何だ、なんか書いてある、、、、絵の周りに!???


 ”さわるな”そう、書いてある。

絵の周りを良く見たら、思わず鳥肌が立った、、、!!!

 そのほかにも、”さわらないで”


        ”ふれるな”

  

       ”さわったらだめだ”


 様々な、言葉で書かれていた。


 どうみても、高価であろう車には、一切書かれていない言葉がこの”絵”のまわりにだけ

まるで、御札のように張り巡らせてある。


 其の言葉に引き寄せられるように、思わず其の”絵”に触ろうとしたとき、

どこからか、声が聞こえた、、、”さわるでない”、、、しわがれた、震えるような

老人のような声、だが、、、遅かった。

 すでにその時、俺の指は”絵”に触れていた、、、


 ・・・ふと、我に返ると、おれは、まったく違う場所にいた

、見覚えのない場所??、、じゃない!!!、


これは、、、さっき見た”絵”の中だった!?

 自分の身に何が、起こったのか?、、理解できない!?


 激しい爆撃音!

 銃撃音!

 逃げ惑う人々、

 業火が迫り、

 地獄を、一瞬の中に閉じ込めた”絵”の中に俺は、

永遠に、囚われてしまった、、、

息も絶え絶えな、老人がつぶやく、

***ああ!さわるでない!、、、といったのに!!!***


 俺の車を、残したまま日が暮れた。

 そして再び夜が明けると、、、建物の中に新たな展示車が増えるた、、、

・・・ 箱形のスカイライン!・・・

・・・ 主のない、ハコスカ・・・

 

持ち主は、永遠に戻らない、、、、


                                おわり





     























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