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ぺぽちょんと夜
夜が怖い。
ぺぽちょんは布団を鼻まで被って天井を見ていた。橙色の豆電球が暗がりを照らしている。仄かなあかりがぺぽちょんの心を落ち着かせていた。
「がっ!」
真っ暗。豆電球が切れてしまった。ぺぽちょんはバッと布団を払い上半身を起こしたが、夜が怖くて仰向けに戻った。
ぺぽちょんは真暗闇の中で寝ることが出来ないのだ。どうしてか少しだけでも空間を把握しておきたい気持ち、作者のあさぎのぞむも良くわかる。夜って怖いよね!
「どうしよ、寝られないや」
ぺぽちょんは布団を頭まで被ってしまうと真っ暗になって怖いが、オレンジ電球が機能しない今となっては何も役に立たない。
トントントン、と外を歩く靴音が聞こえた。ぺぽちょんは冷や汗をかいて身を縮こまらせた。
「怖い、これじゃあ寝れないよ」
「ぺぽちょーん!」
「こ、この声は!」
「あさぎのぞむですっ!」
「作者!」
「ピッカピカのピッカーン!」
「わあ、程よい明るさの読書灯みたいだ!」
「これで寝られるかい?」
「おやすみ!」
お・や・す・み!