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2 ぺぽちょんと好物

「お腹すいたにー」

 ぺぽちょんどうやらお腹がすいているようだ。牛革のソファにだだっ広く寝転びながら腕を頭の後ろに組んでいる。足をばたつかせて空腹を確認したようだ、天井のシワをなぞりながら何かと浮かび上がんでくる。

「むむむ、高級店のパスタだ」

 初めに目に見えたのは大きな皿の小さなくぼみに収まったトマトパスタのようだ。ぺぽちょんでさえ一口で味を理解しろといわれるほど量が少ない。視界いっぱいに広がる白の塗装は皿に見えたか、シワが集まった部分をパスタと見立てたのだ。

 これでは満足出来まい。ぺぽちょん残念。一度目を瞑ろうか。

「これは揚げパンか」

 ぺぽちょんは丸いシワを繋げて揚げパンを空に見た。どうしてか粉がかかっているように見えたのだろう、ぺぽちょんはきな粉がすきらしい。

「こっちは焼きうどん、あっちは明太フランスパン、そんでこっちがニラレバホルモンもんじゃ」

 ぺぽちょんはかなりお腹がすいているようだ。先程から主食しか浮かばない。それにしても、捻ったモノがよく浮かぶのは、ぺぽちょんの固定観念がそう誘導したのだろう。パスタなんて多い方がいいし、細長いパンを見て揚げパンを思い浮かべるとはなんとも傲慢な。仕舞いにはフランスパンに明太子を乗せている。

 ぺぽちょんキャンディで済ませたってさ、ダイエット中らしい。そりゃあ願望も膨らむさ。

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