無意識の領域の感覚に、
掲載日:2020/04/20
新芽鮮やかな木々の隙間をぬってリビングに差し込んできた西日が、ゆらゆらと揺れて光と影が戯れる。そんな穏やかな雨上がり、春の午後。
傍らには珈琲、よりも紅茶が似合いそう、そんな雰囲気。
物思いにでも耽ってみれば、不意に溢れ出てきた涙に、困惑と安堵のアンビバレントを抱いて、冷静に心当たりを探ってみる。
思い当たる理由は、ない。分からない。けれども、何かがいっぱいになって溢れたのだから、その許容量を越えたのだろう。流れるままに任せて流れ落ちれば、何となく、スッキリとしている。
私は何を……
あまり深く考えるのは、止めておこう。こんな日も、ある。
何もかも、答えを見つけださなくても、無意識の領域の感覚に、身を委ねてしまうのも、悪くはない。
そして、
涙が乾ききってしまったら、私はまた、珈琲を飲むだろう。




