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異世界転生詐欺被害者の受難 Ⅱ

体力がおじいちゃんなので1話1000字程度で許してください。なんでもしますから。



「Q.初期所持金はないんですか。」


「A.甘えるな。」


あれから数分間口論を続けた俺たちだったが、このままでは埒が明かないと、取り敢えず近くに見える街の方へと歩を進めることにした。最初は、いちいち歩くのとかダルいし、いっその事、最初から街中に転生させろよ。と思ったが、良く考えれば目下の課題は、この世界に対する知識不足の解消である。よく唐突な異世界転生モノは、いきなり街中からスタートしない、ないしやけに説明臭い門番との出会いから本格的に物語が始まる。というテンプレを準えるが、実際のところ非常に理にかなった配慮であるということを実感させれた。まぁ、もっとも俺の場合は横に神がいる訳だが。


「で、神様よ。俺にはこの世界が古き良き日本にしか見えない訳だが、どこら辺が元いた世界と違うんだ。」


「実際に神って崇められるのいいな。超気分いい。っと、この世界の『異世界要素』か。まぁ、大きく分けて『三つ』だな。」


「三つか。割とあるんだな。」


異世界テンプレ…『剣』と『魔法』それと、『魔物』あとは、なんだ『ハーレム』か。


「おお、割といい線いってるぞ。正答率66%だ。」


「まぁ、人を庇って死んだ訳でもないしな。ハーレムは期待してなかった。」


ホントを言えば、期待してない訳ではなかったが、本来もう一度人生を謳歌できるだけで万々歳だ。うん。泣いてなんかいないぞ。


「いや、ハーレムはワンチャンあるぞ。実力次第だがな。」


「そマ。」


「マ。」


転生ハードモードの民よ、ヌルゲー勝ち組ですまん。


「まぁ、残念ながらヌルゲーでもないがな。推定難易度はLunaticだ。」


「\(^o^)/」


「安心しろ。我がいるから実質Easyだ。」


嘘つけ、絶対そんな役立たないだろ。お前が割とポンコツなのここ一時間くらいで露呈してるからな。


「は、ポンコツじゃないんだが。超絶優秀なんだが。」


「あーはいはい。さーせんした。てか、結局ハーレムがあるなら何がないんだよ。まさか、魔法がないって訳もないだろ。」


「ふんっ。ないのはあれだよ、あれ『魔物』だよ。」


「へぇ、魔物がいないのか。」


「てか、そもそも我にはあんなモンが野原に無尽蔵に湧く道理が理解出来ない。どうやって、どこから産まれてんだよ。非科学的過ぎだろ。」


神とかいう非科学の象徴がそれを言ったら、終わりなんじゃなかろうか。まぁ、それはともかく、魔物がいないってのはかなり大きい。異世界転生にも種類があるが、魔物がいる=魔王がいる。で転生者は基本的に勇者設定だからな。もしも、勇者じゃなくても、その世界観では、まず冒険者ギルド入りは避けられまい。あんなクエスト受注だとか、死と隣り合わせな生活はゴメンだ。なんせ一回死んでる訳だからな。今度の人生はいのちだいじに。でいかせてもらう。


「いくら命を大事にしてても、トラックに轢かれるのは避けようがないと思うけどな。」


「百里ある。」


「そういえば、剣と魔法はあるって言ったが、どんなタイプの魔法なんだ。あれか『五大元素』か。」


「遠からず近からず。この世界の魔法は『自己強化』と『他者干渉』それに『現実改変』の三つで構成されr…」


「いや、急にどうたんd…」


目の錯覚だろうか。明らかに俺の知る分類上の生物でない『液体状の生物』が横道から飛び出してきたんだが。


「なぁ、魔物っていないんじゃ…」


「いや、今はそれどころじゃない。取るべき行動は一つだ。」


「逃げる!」ぞ!」

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