茶番①
十年際(仕切り直し)
旗に補正が施されパレードが始まる
パンツ1丁傷だらけの裸の王様
モニターには九士団も映る
テロリストから国をまた守った王様は国民から熱い声援をもらう
歓喜する国民 照れ笑いする王様と九士団の姿を王宮の客間でユニバーサル達が観ていた
王様からパレードへの参加を促されたがコッコはそれを断った
これ以上目立てないのだ
その分 クックアイランドの料理とお酒を存分に振舞ってもらっている
ドームではホイップ·ニュー·ストーンの追悼ライブが行われていた
涙をこぼしバンドメンバーが演奏をしている
それぞれの十年祭が行われたのだ
地下の牢獄 ユニバーサルメンバーが連れて来られたのとは別の檻
日も当たらず 灯りは蝋燭が数本だけ
冷たい空気だけの空間
モリワキは包帯を巻かれたままそこに転がっている
パレードは終わり サダ王と九士団が王宮へ戻る
客間に居るユニバーサル達にサダ王が御礼を言う
照れるメンバー 以外にこういうのに弱い
シュンが見せなかった笑顔でコッコへ近寄り酒をつぐ
コッコも酒をシュンへつぎ乾杯をする
お調子物のムロがネタをすると爆笑が生まれた
アラキは徐々に徐々にクリビーの近くへ行く
頬を赤らめ やっとの思いで隣に座った
鈍いクリビーでも流石に解った
2人は手を握りあいそっと宴を抜け出す
クロキはYUIとリンゴとで男の話で盛り上がる
強い女ならではの悩みが共感したようだ
イガラシとキーンがヤマタカ、ハルマ、ヤギラと飲み比べをしている
ゴウとスダが5人を煽る
そこにサダ王が乱入!
収集つかないくらい騒ぎまくる
キーンは速倒れた
笑いの耐えない夜が過ぎて行く
翌朝 ユニバーサルは帰り支度をするメンバーにバレないようにクリビーはこっそり帰ってきた
空気を読みさり気なく皆の帰り支度へ紛れ込む
「あら、どうだった?初めての夜は?」
YUIが普通にしてるクリビーに声をかけた
「え?なんの事ですか?」
白を切る クリビーが1番知られたくないYUIに言われたので顔はショック顔
それを聞いていたキーンが1番ショックを受けていた
ついに童貞が自分だけになってしまったのだから
「くっそぉぉおおん」
叫び泣きが轟いた
後日談だがクリビーはこの時もキーンから赤い光が観えたそうだ
ミヤビがまだ動かせない事をハイドから聞く精神的なダメージが強すぎる為治りが遅い
メンバーはもう一日泊まる事にした
ミヤビは窓の外に観えるクックマウンテンにホイップの顔を思い出していた
メンバーがそれぞれの時間を過ごしている時
地下の牢獄へバーク老人が連れてこられた
シュンが檻の中へ老人を入れると包帯だらけのモリワキを見た
「ヨルドア様!」
「バークか…」
弱い声で老人の名を呼ぶと 老人はモリワキの身体を起こし、その姿にため息をつくと
突然切れてシュンへ叫び始めた
「このっバチあたりがぁ!神聖なる指導者を何だと心得てる!」
冷たい眼をしてシュンは言葉を返さなかった
松明を持ったヤマタカと他の九士団が階段から降りて来た
松明と蝋燭に照らされた九士団を見て老人は少し大人しくなる
「殺すなら早く殺せ!」
モリワキが足掻くように叫ぶ
「お前、俺らをウェザーアサシンに殺させようとしたんだって?」
ゴウが静かにモリワキへ聞く
「あぁ そうだ全員殺そうとしてやったんだよ」
開き直り半笑いで答えた
「断られたんだってな?なんでだろうな?」
スダが苛ついた顔で質問する
「知らねぇよ!あー殺したかったなぁ」
完全に小馬鹿口調で返された
「教えてやるよ」
シュンが冷たく囁く
「なにをダヨー」
モリワキが壁にもたれて悪ずくと
そっとシュンがトンガリ帽子を被る
「え?」
老人が目を丸くした
次の瞬間2人の檻の向こうにはウェザーのアサシンが居た
モリワキが鼻水をブッと垂れ流す
「お前は知らないと思うが、俺らアサシンの来てる物、被っているものは全てサダ王から初めて逢った時に貰った物だ」
サダ王が衣服がボロボロだった子供達に自分のリュックから服を出し 来てる物を渡した時を九人が思い出す
「お前と会った時もコレ着てたんだけど、それに気付いていればこんな事にならなかったのにね」
コンピュータ声では無く普通のアラキの声がすると老人へムチを飛ばした
「覚悟を決めとけ」ハルマの声で銃口の指からアラレ玉が覗く
「や、辞めてくれ」
老人が泣きながら震える
「全部解ってたのかっ!馬鹿にしやがって!」
モリワキが足掻き怒鳴る
カツンカツンと足音が階段からすると
「そうだ、全部茶番だ!」
白衣を着たサダ王が降りて来る
「クソっ!サダ王め」
睨みをきかせる
「今はウェザーだ」
サダ王が静かに返す
「AIポリスに監視モニターと武器を仕込めば私達の武器センサーの反応が無くなりコッチを監視できるとか、催眠の花を山で栽培してたとか全部解った上で全部仕込んだ」
モリワキと老人は声が出なかった
ボードバックのアベから連絡が来た時からユニバーサルが来る事は解っていた
サダ王は全ての盗撮機器をそのままに九士団へ茶番の仕込みをした
ユニバーサルを毛嫌いするのも
パレードでの爆発で茶番は始まり
手詰まり感を出すのも全て演技
モリワキがゼンジロウを殺した時点でヨルドア派を全滅させる事が確定したのだった
「あ…あぁあ…」
変なうめき声を上げた
そんなモリワキを気にもせず
「最後に1つ、ディリティリオと言う輩を知らないか?」
ウェザーが老人とモリワキに訪ねた
「なんだそれは?」
本当に知らない答え方だった
ブォォン!
老人は一瞬で真っ黒になった
モリワキはもう片方の鼻の穴から花水を垂れ流した
「お前は?」
ヤマタカの声でベンチコートが訪ねた
「しっ…知りません…」
恐怖で泣き始めるモリワキ
突然雨糸が飛び足首を切断する
「あぎゃぁあ!」
叫ぶモリワキにヤギラの声でレインコートが「本当?」と聞く
「本当に知りません!スミマセン!」
すると切断した足に氷が張り止血された
「聞いたこと位あるでしょ」
静かにゴウの声がした
首を横に振ったつもりだが包帯て巻かれてるので身体事左右に揺れた
ビュン!シャキン!
シャーベッ刀か包帯を切る
「少しは話やすいでしょ」
スダの声が優しく響く
アメとムチだと解っててもモリワキは少し嬉しかった
が
モリワキの後方で黒い壁が突然現れると腕をめがけ倒れる
グシャリと鈍い潰れる音がした
「ぎゃあ!」
「アメは終わり!」
クロキの声が冷たく聞こえると捨てられた子犬の様な目になった
サニーがためらいなく火を吹く
モリワキは老人と共に業火に焼かれる
言葉を発する事なく炎に包まれる
十年の猶予の中 変わらぬテロへの思想は
彼等の正義なのか?神への想い 命の重さと思想の違いが彼等の人生の終わりを早まらせた
骨すら残らない最期にモリワキいや ヨルドアは何を思ったのだろうか




