コック諸島 クック諸島
王宮ロビーの待合室
来賓用だけあって綺麗で高級感ある雰囲気
朝日が少しずつ入ってくる中でゴウはクックアイランドの話を始めた
12年前
1つの国が2つになる為の戦争をしていた
その国は1つの宗教でいくつもの派閥を持っている
神様とすれば迷惑な話だろう
人の見栄と欲による物以外何でもない話だが当事者達は神の名に正義を語り1歩も譲らない
1つの神様 チェアバカルディ
国の名前にもなっている神様だった
信仰の仕方の違いから生まれたのが
ヒップワン
チェアバカルディ宗教国内に2つの国が出来た
ヒップワンの中でもとりわけ力を持ったのが
ヨルドア氏
これをヨルドア政権といい独裁政権として世界中から危険視された
ヨルドア氏は自国の領域を増やしチェアバカルディを潰す計画を立て1人の指導者を作った
その男の名は カン ラカン
他国で自爆テロを行わせ、逃げ場の無い国民に植物兵器をあてがい恐怖を植え付けていった
しかしキャンディサイエンス州国家の猛攻により
カン ラカンは殺され ヒップワンは衰退
ヨルドア氏は政権を捨て逃亡した
ニューグラファザランド王政国領土内にある火山諸島
そこにヨルドアは逃げて来た
島の罪人達を手懐け、言う事を聞かない奴は殺すという短絡的な事をして独裁島が創られる
治安環境越悪の島となり
母国ニューグラファザランドにすぐ捨てられた
そしてついた名前が
コック諸島(糞の島)
悪が悪を産むから、反面教師も産まれる
それぞれの正義がぶつかり島を破滅へと追い込んでいく
権力ある老人達は殺され、女子供は欲のハケ口、若い男子はミサイル兵器と言う名の兵士にされて行き島を出たものは誰も帰らない
そんなコック諸島へ1人の旅人が流れ着いた
小型船を浜辺へ着け中から大きなリュックに探検家の様なカッコをした若者が出て来て島の山を見上げる
サダ王である
荒れ果てた大地と転がる死体を観ながら彼は
驚き、下船を少しためらうも降りることにした
海から陸の方へ歩き続けると1つの集落を見つける
煙が上がり 家畜と人が区別つかない位転がっている
「廃村か?内戦か?」
火薬の匂いと腐敗臭がサダ王の鼻を刺激する
数年旅をしていてもこんなに酷い場所は初めてだった
周りを警戒しながら歩く、この状況ではいつ襲われるか解らない
人の気配はする
耳と目を研ぎ澄まし行く
なにかが動くのが解った
「ケガ人?」
うずくまるも転がる様にしてる若者を見つけた
「大丈夫か!」
サダ王が駆け寄ると血だらけの青年だった
ボロボロの服は誰かと争ったのだろうが、ビリビリになりただの布だった
サダ王は慌ててリュックから薬を出すと
今度は違う所から ガシャン!ドタドタと音が聴こえた
青年の前に薬を置き、音のする方へ警戒をして行くと1人の少女が包丁を持って震えていた
目を丸くするサダ
少女の衣服は引き裂かれ、顔には殴られた痕跡があった
少女の目は焦点があってない、包丁は血が滴っている
そして少女の足元には血溜まりが出来ていて男が倒れていた
状況はすぐ解った
サダはリュックからコートを出して少女へ羽織る
震える少女のそばには両親と思われる者が何かを隠すかのように死んでいた
手を合わせ死体をどけると扉があった
開けると血まみれのボロボロの女子がいた
サダは少女が逃げ遅れていたと悟った
両親はせめて女子だけでも守ろうと思ったのだろう
サダは女子の息を確認すると扉から出してまたまたリュックから服を出し女子に被せる
サダは少女をなだめながら震える手の包丁をとり、コートの上から2人を抱きしめ泣いた
ここはサダが最も嫌う差別と弱肉強食の世界
涙が止まらなかった
そんなサダの涙を見たのか少女が我に返る
とっさにサダを振り払うも自分の衣服とサダの泣き顔を見て害が無い事を察する
「もう、大丈夫だから」
くしゃくしゃの顔でサダが少女の頭を撫でる
少女は安心したのか崩れるように倒れ泣き始めた
外の青年を家の中へ入れ手当を改めてする
少女が1番動けそうなので
サダはフエとスタンガンを渡し使い方を教えた
フエは危険が迫ったときに
スタンガンは襲われそうな時にと渡す
少女はサダで確かめた
バチバチ!!
「オーっ!」背筋が伸びて感電する
「OK!OK! 使い方上手いよ」
それでもサダは親指を立て少女を褒める
サダは集落を見て回る
少女の笛の音が聞こえる範囲で歩いて居ると
死体の前で泣いてる男子や木に吊るされてる者等酷い状況が当たり前の様にあった
1番酷いのは爆竹のような爆弾を身体中に巻かれて火をつけられている者だった
慌てて導火線切って助ける
勿論その度敵が居た
サダは持っている武器で次々と戦い子供達を助けまわる
子供達はボロボロだったので自分の服を着せていく
数日後、サダはパンツ1枚になっていた
サダは集落から少し離れた所に穴を掘り
亡骸を集め大きな墓を造った
手を合わせ目をつむり弔う
サダはこの島を助けたいと本当に思い、亡骸に誓う
こんな状況では生きてる意味がわからない
それなら意味の有る生き方ができる様にする
そう心で呟き目を開けるとサダの横には助けた子供達9人が手を合わせサダの真似をしていた
子供達はサダに心を開いていく
少しだが笑みが見えた気がした
サダは1つの集落を拠点として
地質調査を行った
柔らかく、大地の匂いがするこの島の土が農業に向いてることが解る
火山で出来てる島だけに水も濾過され山から麓へと流れていた
最高の条件だと思い畑を作る
サダはこの土地が昔本で読んだ
食材の島だと確信した
子供達は農業を手伝いながら身体も鍛えられて行く、気候の良いこの島はすぐに食になる実を育ていつしか食材の宝庫になった
子供達は栄養を取り元気になり笑顔も出て来た
頃合いを見てサダは武術を教え始める、本気で島を独立させる事にしたのだ
この島にはまだ奴隷の様に扱われてる人達がいるその人達を救おうとする事を子供達に話した
子供達は初めは戸惑うもサダ王の力になりたいと一致団結し闘う事を誓う
いくつ物集落を助け、開放するサダと子供達、勢いをつけハイスピードで島の流れを変えていく
そしてこの事がある男の耳へと入る
ヨルドアである
島の中心部の山の麓に岩で造った城があり
ロウソクの薄暗い灯りが彼の口元を照らす
「殺してこい」
報告を聞くなり1言そう言って奥へと消えた
数十人の男達が 剣を取り銃を取り雄叫びをあげた
うおおおぉぉぉ!!
月照らす石の城に獣の声が轟いた
その頃集落では何も知らずに寝ている子供達
サダは優しい顔で寝顔を見ていた
スーとした時間が流れると
ビリビリ
家の窓ガラスが震え始めた
「‼」
サダはすぐに異変に気付き目つきが変わると銃と刀をもって外へ出る
星空を見上げ精神を整える
静かだが空気が震えたのは事実
目を閉じ、地面に耳をつけると地響きが近づいているのが解る
かなりの数!凄いスピードで来ている!
子供達を起こそうとするが背を向けたサダに1本の矢が刺さった
「がっ!」叫び声になりきれない声で倒れるサダ
目の前には火を照らし馬に乗っている男達が映った
「やべぇ」
焦るサダに次の矢が構えられた
矢を放とうとする男がニヤ〜と汚いはを見せると
ニッと笑い返した
「やべぇ、そこ罠仕掛けたんだ」
1歩踏みこんだ馬たちの足元がガクンと体制を崩し罠である落とし穴へハマっていった
暗く視界が悪いのが後を制して後から来た男達も落ちていく
「そしてボカーン!」
サダがイタズラっ子の様に言うと
油が敷かれた穴の中で男達の松明の火が光を上げる
ボワッ!ゴォオォオォオ
わあぁぁ!
ぎゃああ!
火の上がる音と敵の叫び声が轟く
敵が罠にハマりドンドンと倒れて行く中罠をしのいだ残党がサダを襲う
「かかってこいやぁ!」
サダは1人で多勢へ走っていく、刺さった矢を引き抜き痛みで意識を戻す
深い夜に戦いの音が響いた
家の中では騒がしさに子供達が目を覚まし始めた
火柱で明るくなってる外を見て眠気が一瞬で飛び、慌てて家を出た
燃え盛る炎を背に両手に武器を持つパンツ1枚のサダが血だらけで立っていた
子供達にはサダのその姿が勇ましく力強く映ったのだ
「おじちゃん‼」
子供達が駆け寄ると親指を立てるサダがニッと笑った
命懸け後の身体は傷だらけ
ぱっくりと割れた胸の傷が血をドバっと出し子供達の前でサダは倒れた
翌日 ヨルドアはまさかの敗退を耳にした
日の当たらない陰から罵声だけが部下へ飛ぶ
パン!!
報告に来た者を腹いせに殺す
ヨルドアは次の手として近場の集落から何人か拉致をして牢獄へと入れた
人質である
ヨルドアもまた百戦錬磨、念には念を入れ身を守る策を練った
サダが動けない時でも子供達は集落の開放へ動いていた
今までの苦労を消さない為、サダの側で看病したいが
サダが動けないのが敵に知られれば、また数で攻められる
折角の形成か変わってしまうからだ
日々、力を着け集落を開放して行く
ヨルドア側の猛者共はヨルドアに愛想をつかし次々と島を出て行った
目に見えて戦力を失い始めるヨルドア
開放した集落で兵士を増やし勢力を増すサダ達
1年でヨルドアを追い詰めたのだ
砂漠に風が吹き砂が舞う 岩の城を中心としてサダ達が周りを囲む
この頃 流石にサダはもう服を着ている
姿こそ見えぬヨルドアが拡声機で犯行声明を唱えた
我 神の身元へ戻る
幾多の命を土産に我が魂を向上させる~~
長々と向上を述べていた
勿論誰も聞いていない
その間にサダ達は城へ入りはじめる
既にヨルドアの兵士はかなり少なかった
数でも武術でもサダ達の圧制だ
刀を振りヨルドア兵士を倒しながらヨルドアを探してたら
牢獄で人質達を見つけた 助けを求められるが
開放したくても鍵がなく戸惑う、人質を渡したくない兵士が次から次へとかかって来る!
次々となぎ倒し、鍵とヨルドアを探すがみつからない
そしてサダ達が城で奮闘していると城が爆破した
ゴゴゴゴ!!
ドーン!!
砂煙を上げ落城していく
「逃げろっ!外へ!」
慌てて外へ出るがサダは人質を助けようと牢獄の前まで走って戻った
落ちた岩で人質が潰されてたが2人程生存確認できた
「クソ!開かねぇ!」
泣きそうな顔で牢獄を蹴る2人
焦りながら見渡しサダは鉄柵脇に崩れた隙間を見つける
崩れかけている岩側を蹴り 穴を開げて2人を出した
その後すぐ牢屋の中は落石で埋まった
間一髪の脱出だった
この2人がのちの右大臣と左大臣になる
物凄い砂煙をあげて城は無くなった
サダを心配する子供達
砂煙の中から影がみえる
サダ達だった‼
島をヨルドアから開放した瞬間である
島民は歓喜した!!
喜びの声が島中で湧き上がる
数日後 島の名前をクック諸島と変えた
9つある島の島長に9人の子供達に割振る
それぞれの名前を街(島)の名前にする
そして、サダは元母国のニューグラファザランドと親交を結び独立国家としての後押しをしてもらい、世界中に申請してもらった
クックアイランドと初代王 サダ
の誕生である
「なるべくして、なった王様だな、いいね」
ゴウが話し終えるとコッコがニコリとして言った
「うん、だからみんな……」
ゴウが答えてる途中で無線機がなった
テレビ局に行ったハルマからだった




