ウェザー
僕達は生まれ変わりこの星 ユニバーサルに来て半年が過ぎようとしていた
この星は科学の星
神に1番近い星と言われている
言われて気付いたがこの星には宗教がない、神の存在が確証してるので崇拝はないそうだ
それが神の意志らしい
この星は各星の王族と繋がり
王からの依頼を仕事としている
ユニバーサルの頂点 クス王の元
チーム編成された部隊で動くなんでも屋
僕の所属は TEAM JAM
少し長めのウェーブヘアと眼力が印象深い隊長
コッコさんの隊員
上手く言えないが隊長だけあって色々凄い人
チームはバックアップ班とアクション班で成り立っている
バックアップ班は僕達の着ているスーパースーツ
通称CKスーツや武器のメンテナンスやレベルアップ、そして怪我等のを補ってくれる
科学者 Drハイド
小柄だがイケメンさんでこの星で1、2を誇る頭脳派 人見知りで小心者
特化能力という人の持つ取り柄みたいのを調べてくれたり励ましてくれたりと力強い優しさをもっている
僕達の行動をサポートしてくれるオペレーターのトクさん
飛行機や船等の特殊な乗物から先々のナビゲーションをしてくれる頼れる人 喋り方が特徴的で真っ直ぐなのに面白いムードメーカーだ
この二人のお陰で僕達は行動がスムーズにいく
アクション班
隊長の元、作戦や交渉をする 参謀長イガラシさん ドレッドヘアにハイテンションで良い意味でクレージーな人
何かあった時は迷わず自分より僕達を守る事を選ぶのが尊敬できる
まだ見たことないが
怒りのスイッチが入るとヤバいらしい
救護や戦闘サポートをしてくれる綺麗な人
YUIさん
僕達だけでは無く敵まで癒やす力がある 美味しいコーヒーを何時もみんなに振る舞ってくれる
ドコかエロいのもチャームポイント
冷静な判断と諜報力でチームの光を灯す
僕の好きな女性だ
ヤンキー顔の兄貴分 ミヤビさん
この人のお陰で僕はこの星に来れた、タバコとお酒が大好きで熱いハートを持っている、まだ聴いたことは無いけどギターがメチャクチャ上手いらしい
酔って語ると止まらない(笑)
僕と同じ時にこの星へ来たキーン
つり目でウニの様なヘアスタイル
単純だけど信用できる男!
よく解らないモノマネをたまにしている(笑)
ツインテールのリンゴちゃん 可愛い顔してドS
調教が好きで常に調教方法を模索してるとか
調教道具を趣味で持ってるだけあって武器の扱いが上手い
胸が小さい事を悩んでる
そして僕 クリビー 自分では取り柄が無いと思っている、でもそんな僕を必要としてくれているこのチームが大好きだ
今日はチームミーティングが行われる
テーブルを囲みYUIさんのコーヒーが皆の前に並ぶ
挽きたての香りが部屋に舞うと心が安らぐ
堅苦しくない雰囲気だがミーティングの内容は濃いようだ
「お疲れ様です」
コッコ隊長が座りながら頭をさげ
お疲れ様でーすと皆が頭をさげ始まった
「今日は若手は詳しく知らないと思うので認識として最近特に行動が増えた ウェザーの事を伝えておく」
ウェザーとは僕達が元居た星 テラ の暗殺集団
僕はまだ直接見た事が無いけどキーンは一度目の前で殺しの現場を見たそうだ
「Drハイド皆に説明お願いします」
コッコ隊長がそう言うとDrがテーブルの真中にクリアボードを出し 立てるとそこに字が浮き出てきた
TVドラマや映画の相関図の様になっている
1番上に書かれていた名前はウェザー博士
それをDrが電子ペンで指した
「暗殺集団の王 ウェザー博士、この人は元々この星の住人だ」
かるくDr.は言ったが僕達新人は声も出ない位驚いた
顔だけが前のめりなりながらクリアボードの字を見つめる
「ウェザー博士は任務中にスーツを脱いで逃亡、その後、姿を変えて今なお消息はつかめない」
Drが淡々とそう言うとリンゴちゃんが手を上げて質問した
「せめて写真とかないんですか?」
「それが撮っても写ってないんだよね、この星に居たときの記録や映像も全て消されてたんだ、この人はこの星の科学の第一人者で僕の師匠でもある人だからね、スーツを脱いだり出来るのもこの人位だし、抜かりは無いよ」
少し寂しくDrが答えた
少しだけ沈黙
イガラシさんがコーヒーをズズっとひと口のむと
Drは暗殺者のメンバーを説明し始めた
ここで説明をしてる時ですらテラでは今も暗殺が行われている
国名 陽本〈ヨンポン〉
都市名 大都
グルメと笑顔の街と謳うだけあって商店街は面白い看板や呼込み人形が賑わいを応援する
そんな商店街をスーツを着た、いかつい男たちが人を押し退け走っている
「何や、あれ‼」
男の1人が息を切らせ、顔に似合わず弱々しい声で叫ぶように言葉を放った
「やかましっ!はよ逃げなオヤジの二の舞やっ」
体格のいい男が弱音を消すように返した
「兄貴!あの路地裏から行けばすぐ駅にでるさかい、そのまま電車乗れば人混みに紛れて逃げれまっせ!」
周りをキョロキョロと確認しながら提案するも
「アホか!今は1メートルでも人気ないとこ行ったらあかんわっ!!このまま商店街を行った方がええわっ」
と、体格のいい男に返される
他の男達もそりゃそうだとうなずく
「ほな行きましょ!」
1人の男がそう言うと一斉に男達は 走りだした
ラッセル車の様にして人を押し退け走る
後ろをたまに確認していた体格のいい男は途中で気付いた
5,6人居たはずの自分達が今3人になっている事を
「おいっタカシ達は何処言った?」
男が突然足を止めると二人がぶつかった
え?と後ろを見ると
さっき迄いたはずの仲間が居ない
「別ルート行ったんすかね?」
ピョンピョン飛びながら人混みを探してみる若い男
「居な········」
ピョンと飛んだ瞬間、若い男の首に光が走り、ヘビが絡むが如く黒い何かが巻き付き一瞬で宙へと消えた
「なっ!」
二人は目を見開き驚いた
「あっ兄貴!」
怯えた顔ですがる男
「どこからやっ!!」
胸元から拳銃を取り出し周りに銃口を向ける
きゃあぁっ!
それに気付いた歩行者が叫び逃げだした
男達を中心に周りは池に広がる波紋の様に人が離れていく
体格がいいだけあり歩行者が周りに居なくなると目立つ
隣いたはずの男も同時に居なくなっていた
ヤバイ ヤバイ ヤバイ
拳銃を握る手は震え、額からは汗が大粒に吹き出している
周りを銃で威嚇しながら目を見開いている
呼吸が自分で調整出来なくなりはじめる
周りからは叫び声と逃げる足音が響く
このまま警察に捕まった方が生きられる
息苦しい中、男は直感した
時間稼ぎの為、拳銃を振り回し途切れた雄叫びを発しがら物陰から物陰へと走った
少しすると、大勢の警官隊が逃げる人混みを逆流して走って来るのが見えた
よしっ!と言わんばかりに顔がほころび男は銃を上に向ける
男のそばまで警官隊が来る
男は銃をしまい、両手を上げた、警官隊は跳ぶようにして男へ襲いかかる
カタン
小さく音がしたが警官隊の足音と逃げる人の声の方が大きいので誰も気付かない
警官隊と男の間のマンホールがそっと開いたのだ
マンホールからは革の手袋が男の方へ向いている
それは一瞬の出来事なのにスローモーション
先陣の警官隊が宙を舞う
革の手袋から黒いムチの様な長い物がフラッシュの様に光り、男の足を捉えマンホールへと引きずり込んだ
飛びかかる時だけに男が突然消えた事を確認できない警官隊
組み体操のピラミッドが崩れた様になっていた
しかし男は居ない
????
周りを確認して見るも誰も男を見つけられなかった
「探せっ!探せー!」
警官隊の声が響く
そんな騒がしさとかけ離れた静かな地面下
地下水路の中はピチョンピチョンと水滴が落ちる
「イタタ」男は腰と頭を抑え座りこんでいた
スーと何かが来た
目の前に影を感じる
そこにはすこしダボ付いた作業服風にヘルメットを被った者が居た
ヘルメットの上からフードを被り、顔はマスクで確認できない
「な、なんなんやお前!」
銃を向けるも一瞬の光で銃を弾かれる
男は手に痺れを知る
「電気‥‥?」
そう呟くと何かが首に巻き付いた
かはっ!
男はヘルメットの後ろにある薄明かりに照らされたゴミの様に積まれた黒い物を見た
‼‼‼‼
真っ黒な炭の塊だ‼
男は直ぐに解った
それがさっき迄いた自分の部下や仲間なことに
グキュッと首元が更に締まる
男は呼吸が出来ず藻掻きながらも胸ポケットにあるドスをとり首元の黒い物を切ろうとした
「ムダだよ」機械音の様な声と少し舌足らずな話し方でヘルメットが言う
「臓器をトラレタ人タチはもっと苦しかったんだヨ」
ヘルメットとマスクの間から眼が光ったかの様に見えた
クハッ!ハッ!
ドスを握り直すとそのままヘルメットの方へ走る
ヴィン
地下水路が数秒明るくなる
静かに鈍い音と共に男は黒焦げになりその場へ倒れる
ムチのような黒い物は腕へと戻り
ヘルメットは地下水路を歩いて消えて行った
ピチョンピチョンと足音と共に
ヘルメットの名は"雷鞭〈ライベン〉のサンダー"
ロープを操り電気でとどめを刺すウェザーのアサシン
所変わりファッションの国
ヤリマークスの "ヤリ"
霧深い深夜の石畳道を1台の高級車が猛スピードで走る
高級車だけあって走る音は静かだが霧の中を駆け抜けると霧が少し弾かれ車のシルエットは威圧感を出していた
車内にはクセのある顔をしたスーツ姿の男が二人乗っていた
襟元には議員バッジ この国の政治家の様だ
「おい!もっと飛ばせ!」
助手席の男が運転手にツバと共に怒鳴る
ヒッ!!とした顔でアクセルを踏む
運転席の男は霧の中を走るのに汗をかき周りを注意しながら走る
「もっと飛ばせと言ってるんだ!轢いてもぶつけてもこの霧じゃ車種すらわからんから大丈夫だ!!」
無茶な罵倒に嫌な顔しながら、さらにアクセルを踏んだ
シャカシャカシャカシャカ
何かが擦れる音が車内に響く
「なんだ?なんの音だ?」
助手席の男が後部席を覗き込む
が
何もない
コンコン
今度はノックする音がする
気配を感じた運転席の男が驚きブレーキを踏んだ
高級車だけあってスリップもせず減速するも助手席の男は前のめりになった
「おいっ!危ねーだろ」
そう言って運転席の方を観ると男は言葉を失った
減速したにしてもかなりのスピードで車は走っている
にもかかわらず外でウインドブレーカーを着た者が車と並走してるではないか
顔にはアイスホッケーマスクをしてウインドブレーカーのフードを被っている
シャカシャカシャカシャカ
コンコン
シャカシャカ、コンコン
音が同時に車の中を響かせる
運転手は青ざめながら車を走らせスピードを上げる
追いかけてた者は少し出遅れ、また走って車に追いつく
「幽霊とかではなさそうだ」
助手席の男は振り絞った声で呟いた
「おい、少しだけ窓開けろ」
運転手にそう言うと胸にあるピストルの準備をした
ウィンと少し窓を開けると風切り音とシャカシャカ音が少し大きくなった
「チョットチョット!」
ウインドブレーカーが大きな声で少し軽めに話しかけてきた
「スピードダシスギダヨ!!ついてくのタイヘンナンダヨ」
機械音なのにヤケに親し気な話し方だが少し辛そうだ
「何だお前は!!」
銃口を突き出すかの様に窓へ向け怒鳴ると
「アンタ達ガ向ウ ミナトニハ モウ死体シカナイヨ」
「お前っ‼」
ピストルで撃つ用意をするもウインドブレーカーは視界から消えた
「何?」
車の中に白いモヤが立ち込める
ゲホゲホ!ゲホ!
咳込みはじめる2人はモヤが何らかのガスだとすぐに悟った
「バイバイ」
車のテールランプを見ながらウインドブレーカーが小さく手を降った
車の中の2人は火膨れの様に体中が赤く黒く腫れ上がっていく
「何だ?痛い!痒い!」
腕をまくり焦る男
運転手の男は痒さ痛みに耐えられずハンドルを離す
ガン!!
ビルの壁へ車がぶつかると
エアバッグが飛び出し、同時に車が激しく爆破した
ドゥオォン
鈍い音が響くと
爆炎で車の周りだけ霧が晴れる
車の形はわかるものの、中は真っ黒でシートすら形を留めていない
勿論人も
ウインドブレーカーの名は"霧袋<キリブクロ>のノウム"
特殊ガスを使うウェザーアサシン
数分後 港
波音に揺られ貨物船が静かに浮かぶ
「コッチモ終っタヨ」
ノウムが呟くと
静かに船上から港へ糸を使い飛び降りてくる赤いレインコート
「相変ワラズ便利ダナソノイト」
ノウムがレインコートへ言うと
「ダマレ」
レインコートは冷たく返した
レインコートもウェザーアサシン
"雨糸〈アマイト〉のレイン"
糸を巧みに使う
船の中には密輸される予定の武器と売人達が粉々になっていた
どれが武器でどれが人か解らない位に
東の大陸 ナカバナ人民共和王国
今にも崩そうな建物の路地裏に機関銃を構えた男達が毛皮のコートに少しツバの短いハットを被った者を取り囲んでいた
「さぁ、マスクを取って顔を見せろ」
機関銃を突き出しハットへ銃口を向けると
ハット下の色眼鏡の奥が光って見えた
その瞬間
毛皮の毛が逆立ち一瞬で黒い物がハットを包む
ガガガガガガ!!
男達は合図も無いまま一斉に機関銃を撃ちまくる
撃つタイミングの息が合ってる事から男達がいくつ物の修羅場を駆け抜けたプロか判る
そんなプロの男達は目を疑った
機関銃の玉が黒いモヤの様な所で全て止まっていた
それでも打ち続ける
少しずつ距離を取り始めながら
自分達の危険を察していた
ある程度はなれ、路地角から逃げ道を探す男達
それをわかっていたかのように
黒いモヤがまるでミカンの様に房別れをして男達へと飛んだ
機関銃を撃ちながら黒い物に押し潰され
ブチャブチャブチャっと鈍い音がした
一瞬で全員地面へスクラップされる
ハットの名は "雲鉄〈ウンテツ〉のクラウディア"
砂鉄を使うウェザーアサシン 私の通る道は常に平になる と自分で周りに言っているらしいが ターゲットが常に死ぬのでその文句は広がらない
黒い物が一瞬で靄になり毛皮へと入る
そして最後に一言
「ワタシがトオルミチハ常ニタイラニナル」
そう言って歩き始めた
勿論誰も聞いていない
東の大陸から北へと行くと極寒の国 シックススーワンがある
今日も吹雪で景色が見えない程
吐く息が凍るというのがピッタリだ
そんな寒い国の地下では核兵器の密造がなされていた
元々の政権者達が愛戦家達で王族をも抑えて国家権を握っていたが十数年前に王族が剣を挙げ王政復古に成功した
しかし未だ愛戦家達が政権奪取の為世界をも巻込む革命を目論んでいる
暗い明かりの少ない通路に3人の影
足音はしない
静かに歩くも中々のスピードで進んでいく
フード付のエスキモーコートに身を包む者
ウエスタンハットを被る者
ニット帽にジャンバー姿の3人
影から影へと移動し明るい光を見つける
「ここか?」
ウエスタンハットが影から光の中を観る
手にはビー玉の様な氷が有り、それをレンズとして眺めた
「ドウダ?アッタカ?」
少し急かす様に聴くニット帽
レンズを指ではさみ少し回すと壁が透けて次々と奥の部屋が見えてくる
「オー!あった!ここから4つ目の部屋だ」
「手前に敵はナン人だ?」
少しカタコト口調でエスキモーコートが聴く
「2つ迄はカメラだけだ3つ目の部屋に守衛6人、4つ目に科学者っぽいの5人だな」
レンズにその部屋その部屋の人体反応が緑色で現れる
「その奥は壁だから、殺ったら同じ道から戻るしかないな」
レンズを握りウエスタンハットが呟いた
「ジャ行くぞ」
そう言うとエスキモーコートが両手を上げ
シュッと床に手をつける
シューと冷気が手から出て
パキパキパキパキと床、壁、天井が一気に氷る
防犯カメラはレンズが厚い氷に覆われボヤケた景色を移す
3つ目の部屋が防犯室らしく軍事コートを着た男達が異変に気付き機関銃を構え部屋を飛び出してくる
「任せろ!」
ウエスタンハットはそう言うと両手を伸ばし
指先の全てから氷の弾を撃ち放す
パシュパシュパシュパシュパシュパシュパシュパシュパシュパシュパシュパシュパシュパシュパシュパシュパシュパシュパシュ
弾は前2人、後ろ2人を一瞬で撃ち抜いた
頭、喉、心臓を綺麗に苦しまない様に
ウエスタンハットの名は"アラレ玉のヘイルヘイル"
「殺るなら全員殺れよ」
早口でニット帽が2人の看守の首をはねた
腕が粒氷で刀になっていた、よく斬れるのに腕に合わせてよく曲がる
これはシャーベッ刀と本人は言っているが
通り名は "みぞれ刀<カタナ>のスリート"
「残りは一緒に殺るか」エスキモーコートが普通に呟いた
4つ目の部屋には底が見えない程の下から部屋迄伸びるミサイルがある
科学者が居るところには核BOXがあり
カセットコンロの様にいくつもセットされていた
科学者は外の異変に気付き逃げようとするが両手からの冷気で瞬間冷却し
すぐに全員粉々に散った
同時に核BOXも凍った
“氷壁のスノー”
それぞれウェザーのアサシン
「で、この核どうすんだ?」
ヘイルヘイルが指を指すも
「知らンヨ、勢いデ凍らしたケド任務ガイね」
スノーが返す
「カエロー」とスリートが二人の肩をたたく
核兵器はそのままに3人が地下通路を歩いて行った
その頃 国名 ダレ 首都スズノネ
ここには昔、国と国を塞ぐ壁があり多くの血と力で壁を無くした努力の国
そこに数名の男達が車と共に群がっている
まるで護送車のような大きなトラックバンが数台目立っている
「ナゼだ何故誰も来ない!!」
ボスらしき男が葉巻をくわえながら怒っている
ガタイの良い男たちは下を向いたまま困った顔をしている
「お前らを呼んだのは俺らだよ」
崩れた壁の上に2つの影が日に照らされる
光を手で覆いながらボスは2つの影を見た
「誰だ?」
低い声で呟くと
1つの影が周りのガタイのいい男たちを竜巻の如く殴りつけていった
一瞬で周りの男たちは首から上が無くなって
噴水の様に血が吹き出していた
「なにっ!」
腰を抜かし地に座り込むと大量の血がボスの下に広がる
殴り終えた物がボスの前に立った
ベンチコートにアメフトヘルメットの出で立ち
「ひっひぃ!」
声にならない声で叫ぶ
「チリも残さねぇよ」
ベンチコートの後から声がする
スッとベンチコートが宙へと飛ぶと大きな火柱がボスを包み、ボスは言葉通りあと方も無く燃えきった
ベンチコートは "暴力<ボウリキ>のストーム"
そして手から火を放つポンチョに三角帽子 “炎上のサニー“
ウェザーアサシンのツートップである
死体と血を火で消すサニー
時間があれば掃除をしたいタイプ
そんなサニーとストームの腕時計が鳴った
プルルル♪
同時に各国にいるウェザーアサシン全員も鳴っている
「はい?」
サニーが出ると全員聞ける同時通話
“ウェザーだ、大きな仕事が入った全員集合だ“
そう言うと通信は切れた
一方 ユニバースではチームJAMがウェザーの説明を聞き終えた
実感のない話に思えたせいか僕はウェザーの話がよくのみこめなかった
「ドウシタクリビー?空気読めるオマエが不思議な顔してるぞ?」
トクさんが覗き込む様に僕を見た
「トクさん・・・」
「涙もろい元アナウンサーみたいなヨバレ方ダナ、トクでいいよ」
少し笑いながらトクさんが言うと僕はホンネを言ってみた
「CKスーツ着てれば問題無い様な感じなんですよね、だからしっくり来ないと言うか、実感がわかないんですよね」
良くは言えないがこれが今の僕の答えだと思った
「ソレは君が強くなったノト同時に少しおごってるトコが出てきたんだナ」
肩を叩きながら目は笑っていたが僕が注意されてるのも解った
「スーツは完璧じゃないんだよ」
Dr.が優しい口調で入ってくる
「スーツのパワーにも防御にも限界はある
勿論個人差だけど、任務で死ぬ人だって沢山いるんだよ」
僕は少し驚いた
スーツが万能じゃないのは解るが死人が出てるのは驚いた
「ウェザー博士が任務中に逃亡したのも、自分のチームが博士以外殺されたんだ
だから相手を探して殺す為にスーツを捨てたんだと考えてる、うちは殺し御法度だから気持ちが抑えてられなかったんだと思うよ」
僕は少し実感がわいた、僕もチームの人達が殺されたら同じ気持ちになるだろうし
でもなんで?
「なんでそれで暗殺集団をつくったんですかね」
頭で感じた事を口にそのまま出した
「悪を消していけば、自分のチームを壊滅させた奴に出くわすからだよ」
イガラシさんがコーヒーカップを突き出しながら僕に言った
「遠い道のりですね」
「何故そう思う?」
僕の言葉に間髪いれずにミヤビさんが突っ込んできた
僕は答えに戸惑っていると、キーンが
「アイツらならそう遠くないうちにたどり着きそうだよ」と少し青い顔で横から言ってきた
少し沈黙になったとこで
「はいっ!今日はお開き!」
コッコ隊長が両手を振って場を斬った
「俺、今日は本業の居酒屋営業だから!仕込みあんだよ」
そう言って席を立ち笑顔で立ち去ろうとドアを開けると
ドアの向こうに茶髪の男が立っていた
「誰?イケメンのおじ様」
リンゴちゃんの眼がハートになった
「久しぶりぃコーちゃん」
少し高めの声で隊長の肩をポンと叩いた
「タケさん」
隊長も笑顔で握手をし始めた
ユイさんが「チームGODIのタケカワ隊長よ」と僕達3人に紹介してくれた
「ハジメマシテー!うちのチーム人足んないから来るならウエルカムだよぉ」
軽いノリで手を振り僕達に笑顔を魅せた
「引抜き禁止っすよ」
イガラシさんが座りながら突っ込む
「どうしたんですか?わざわざ?」
隊長が不思議そうな顔をすると
「王からの伝言だよ」
「イヤだ」
タケカワ隊長の言葉の途中からコッコ隊長が間髪いれず断った
「ダメ、スグにボードバック行って」
「イヤだ店開ける」
「ムリ!行って」
「イヤだイヤだイヤだ」
両手で耳を塞ぎ走り始める
「子供かっ!」
イガラシさんが悪戯な笑顔で言う
「大丈夫、想定内だから」
わかっているかのようにタケカワ隊長は笑った
「トク!出発の準備しておいて」
トクさんは笑いながらオッケーと手でサインした
「5,4,3,2」とタケカワ隊長がカウントダウンすると「1っ」に合わせて男二人にぶら下がったコッコ隊長が帰って来た
「うちのチームのマグミとキョーイチは優秀だろ」
つまんない顔をするのを楽しげにみんなで見た
「アベさんの依頼らしいよ」
「フーン」
「場所はクック諸島だって、詳しくはアベさんに聞いて」
「クック諸島!!あの世界同盟非加盟国!世界一のグルメ原産国!」
コッコ隊長のテンションがイッキ上がるとマグミさんとキョーイチさんが隊長を離した
「ヨシッ!ゴー!」1人走り出すコッコ隊長に
「子供かっ!」とイガラシさんの突っ込む
全員が笑った
その頃 惑星テラ 地下部屋にウェザーアサシンが全員そろっていた
薄暗い部屋では相手の顔すら解らない程で奥には白衣を着た背中だけが映し出された
「集まってくれてありがとう、次の仕事はウェザー全員で世界一と名高いクックアイランドの九志団全員の暗殺だ」
低いコンピューター声で依頼を告げる
「面白い!!最強部隊がターゲット」
サニーがそう言うと
「不足ねーなーっ」とストームが笑いながら腕をまわした
「5日後依頼主とクックアイランドで落ち合ってくれ」
博士はそう言って影の中へと消えて行った




