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メシ奢るから。

「どーして私が、知らないヤツと飯食わなきゃいけないのよ!学の友達なんでしょ?なんで私が?」

翌日の帰りの電車の中で、さっそく切り出したところ、人見知りの瑠奈は予想通りの反応をした。

「まあ、そう言うなよ。今回だけにしとくから。」

なだめながら、瑠奈がなびきそうな店を考える。

「焼き肉食べ放題でどうだ?」

「緊張して食えないし。そもそも、イヤなんだけど!」

「頼むよ。そいつも交えて折り入って相談したいことがあるんだよ。おごるから。」

「やだ!」

「頼むよー。」

「弱味でも握られてるの?」

「そ、そうなんだ!弱味!弱味を握られているんだ!頼むよ!」

学は、もうヤケである。相談ごとも弱味も存在しないのだ。しかし、学としては、この男勝りな瑠奈とデキているという誤解は解いておきたい。焼き肉屋に行くと、ライス大盛りで肉をがっつく、このチビの大食いは、男と変わりないと、ぜひご理解いただきたいところなのだ。でないと俺の良縁が遠のいて、親の望むように見合いなんてことになったらと思うとゾッとする。

「…そういうことなら。ただし!デザートの揃った店ね!」

「助かった~。また決めて連絡するから!」


瑠奈と別れてから学は拓也にLINEを入れる。

『焼き肉食べ放題、デザートの充実してる店でOKが取れた。どこか知ってるか?』

『こら待て。なんで憧れの瑠奈ちゃんとのご対面が焼き肉屋なんだよ!ちったあ考えろよ。オシャレなセッティングにしてくれよ。』

すぐに拓也から怒りのスタンプと共に返信が来た。

『気楽な感じの方がいいみたいだぞ。』

「お前を夢から覚ましてやる。」

ニヤリとしながらまた返信をした学だった。

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