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ヤケ酒、まいります!

「…学か?電話に出ないから、心配したぞ。」

「ごめん。実はお前に話がある。今から会えるか?」

「いいよ。お前ん家、行こうか?」

「ああ。」


数分後に拓也は、ビールをひっさげてやってきた。

「で、話って?」

ビールのプルタブを開けながら拓也が切り出した。

「実は…。」

一通り話した。そして、言葉を失っている拓也に土下座をする。

「済まない!横取りするとか、裏切るつもりはなかった!本当に、最近まで何とも思っていなかったんだ。」

「…そうか。」

拓也はそれだけ言うと、グイグイとビールを飲み干す。

「おい。そんなに飲んで、大丈夫か?」

「大丈夫じゃないから飲んでおるんだぁ~!いいか、学!」

「は、はいっ!」

「お前を特別に許してやる!そのかわり、瑠奈ちゃんをぜーったいに泣かせるな!それから、今日は、飲め!…うっ…うっ…うっ…!」

これで許してもらえるならと、学も腹をくくってビールを高く掲げて叫ぶ。

「ヤケ酒、まいります!」

「瑠奈ちゃんにカンパーイ!」

「カンパーイ!」

ヤケ酒の宴が始まった。もう二人とも、明日の学校のことなどお構いなしだ。

ほろ酔いの拓也は、本当にヤケになっている。もともと瑠奈から「近づかないで」と言われていたので、学がいなくても、相手にされていなかったのだ。でも、なぜ学と?という気持ちがあるのだ。

「今も瑠奈ちゃんが好きです。学に愛想つかしたら僕が…うっ…うっ…。」

「おいおい。拓也。このぉ〜。酔っ払い〜。大好きだぞおー。俺たちの友情にカンパーイ!」

「そうだ!カンパーイ!」

ここまでくると、もう誰にも止められない。


宴もたけなわのその時に学のスマホが鳴った。瑠奈からだ。

「もしもし?ちょっと話したくって。今、いい?」

「んぁ?」

「酔っ払いだな。明日また…」

言いかけたところで、拓也がスマホを奪った。

「瑠奈ちゃん?交際宣言おめれとうございまぁーす!」

「エ?ナニ?コラ、学!何やってんだよ!」

瑠奈がスマホに向かって叫ぶ。

「返せ〜。コラぁ〜。…あ、瑠奈ー。拓也がぁ〜許してくれたぞー!」

すっかり出来上がった二人は、たまらなくロレツが怪しい。

「そ、そう。良かった。お楽しみのようだから、切るよ。」

…まあ、とりあえず良かった、んだよね。

ホッとする反面、飲み過ぎ決定の二人を心配しながら家路についた瑠奈だった。

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