表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/51

今日、何時まで?

『今日、講義何時まで?』

昼休みに学からLINEが入った。

『ラストまで。』

『ドリンクコーナーで待ってる。』

『いいけど、バイトの日だから、ゆっくりできないよ?』

『いいよ。』

いつものやりとりをしていると、向かいに座っている友人、春奈から声がかかる。

「今日も彼氏と待ち合わせ?」

「彼氏じゃないよ。友達だもん。」

「はあ?あんだけ毎日のように一緒にいて、彼氏じゃない?あり得ないでしょ?」

「だって、ホントに彼氏じゃないんだもん。」

「あんた達、ラブラブで有名なんだよ?知ってた?」

「はあ?その方があり得ない!」

瑠奈自身も不思議だと思っているが、学は気を遣わない楽な友達なのだ。


一方、学の方でも…。

「彼女か?いいよな〜。学はあんな可愛い彼女がいて。」

大学付近のファミレス。ランチをしながらLINEでやりとりをしていたら、一緒にいた友人の拓也が言う。

「そんなんじゃないよ。瑠奈あいつ、性格は男だし。一緒にいて気が楽なんだ。」

「知らないのか?お前たち、有名なカップルなんだぞ。」

「あんな男みてーな奴とカップルにされてたまるか。」

「本当のところ、どうなんだよ?」

「何が?」

「お前、そばにいるために友達という立ち位置をキープしてるんじゃね?」

「バカ。そんなんじゃねーよ。」

…俺が瑠奈に気があるなんてあり得ない。あり得ない。

「じゃあさ。」

拓也がイタズラっぽい表情かおで切り出す。

「僕が瑠奈ちゃんにアプローチしても、構わない?」

「いいけど。お前、趣味悪いな。」

「お前の方がおかしいぞ。知らないのか?瑠奈ちゃん人気なんだぞ。お前の存在があるからみんな近づかないけどな。」

「世間には瑠奈あいつが女に見えるのか?」

「だーから!見えないお前の方がおかしい!」

拓也の顔を見ながら学は悩んでしまった。

瑠奈あいつが可愛い?モテる?大食いだし、大口あけて笑うし、あぐらかいて煎餅をバリボリこぼしながら食う奴だぞ。俺の部屋で寝っ転がってビール飲んではイビキかいて昼寝するし。男というよりはオッサンだぞ。

学は本当のことを拓也に話そうかと思ったが、拓也の夢を壊しては、という思いと、瑠奈への友情から、話すのをやめたが、やはり釈然としないものがあった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ