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1話:プロローグ

「んん…あれ?」

 まるで長い間寝た後のようにスッキリする頭で~俺~は目が覚めた。目をあけて視覚に情報を送ろうとするが、目がぼやけてはっきりと見えないので、しょぼしょぼとまばたきを2、3度する。するとはっきり見えるようになったが、そこには理解の出来ない光景が目の前に広がっていた。


 たくさんの波が沖から押し寄せてくる透き通った水色の海と砂浜、そして雲一つない青い空、後ろを見れば人の手が加えられた痕跡が無い、とにかく植えられるだけ植えたように思える生い茂る木々。高さ30メートルはあるだろう木が所狭しと生えているのだ。


「ここはどこなんだろう…」


 気温はだいたい40度くらいだろうか、ただ太陽光を浴びるだけで火傷しそうな感覚がし、じっとしているだけでも滝のように汗が流れ出てくる。


 「本当にここはどこなんだ…」


 全ての記憶が喪失しているわけではない。自分や家族の名前、住んでいた国や町、~ここ~にくるまで何をしていたかを、はっきりと覚えている。しかし、どんなに頑張ってもここがどこで、何で、どうやって来たかまたったく思い出せないのだ。


 「とりあえず自分の事を確認するか…」


 着ている服は長袖に長ズボンで、全てお気に入りの黒一色である。暑くて脱ぎたくなるが、直接肌に太陽光を浴びると火傷しそうなので我慢する。何故かズボンの右ポケットの中にはサバイバルナイフが入っていた。左ポケットの中に手を入れると、指に紙のような感触が伝わってきた。


 「紙?」


 白い紙は4つに折り畳まれており、広げると文字が書いてあった。


 {いきなり知らない所にいて困惑していると思うが安心してくれ。このような状況下におかれているのは君だけじゃない。

 77777人。そう77776人が君と同じような状況になっているだろう。

 さて、君たちにはゲームをしてもらう。今君たちがいるのは無人島だ。どんな方法を使っても君たちはその島からは出られない。しかし、脱出する方法が一つだけある。その方法とはその島にいるプレイヤー------君たちの事は今からプレイヤーと呼ばせてもらう-------が残り7人になることだ。残り7人になると自動的に元の所に戻れる。だが、それまでに死んだプレイヤーは生き返らない。

 制限時間は1年。それまでに7人以上生き残っていたら全員死亡する。

 だから君たちプレイヤーは生き残るために殺し合わないといけない。

 さて、次に君たちプレイヤーに与えた能力を説明しよう。

 一つ目は超能力。世界に一種類しかない超能力だ。全員、1つ以上持っている。後天的に増える事は無い。

 2つ目はスキル。固有スキルと違って後天的に増えるスキルだ。何らかの経験や努力をたくさんすると得られる。スキルレベルが10を越えると派生スキルが得られる。派生によって出来るスキルは無限で、使い方によっていろいろかわる。

 3つめはステータス機能。ステータスと心の中で呟けば表示される。自分の超能力やスキルが表示される。残り人数も表示されるよ。

 最後に君たちプレイヤーが死ぬとその死体が1日分の水と食料に変わるよ。


 説明も終わったし、じゃ、みんな頑張ってたくさん殺してね。}


「狂ってるな…それに超能力やスキルって何なんだよ」


 ありえない。と思いながらもステータスと念じる。


 [超能力:<適応><????>

 スキル:なし

 残り77777人]


 「適応って何だよ…しかも????って、何かのバグか?」


 [説明:<適応>あらゆる事に適応する。適応後はスキルとして表示される]

 [説明:<????>表示出来ません。]


「説明…か、便利だな。適応するってことはこの暑さにも適応するのか?

 ま、頑張って生き延びますか」


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