③再び紀ノ松VSジェイムズ!
紀ノ松に付いて行くと
「わあ!まだこんなにいたの!?」
「しかも囲まれた!」
「見て。あの階段の上に、アダソン兄弟と日本人がいる。」
「紀ノ松、どうしてこんな所に?まさか裏切りか!」
そう、2年前猪村が殺された2階とつながっているボス部屋に来ていたのだ。
「裏切りではない。僕はジェイムズを憎んでいる。そして彼女がなぜあの部屋にいなくて、ボス部屋にいるのか確かめるためにここに来た!とエージェント1、2、3、4は下がっていてくれ!」
と紀ノ松は黒い影から戻って言ったのだ。
「ひょっとして、SSB時代のエージェントの事に違いない。」
「あれから相当憎んでいたし。」
「また、さっきエージェント5は、彼女のことが気になっていたし。」
「君、あの部屋で待っているようにと僕が言ったはずなのになぜここにいる?」
「ごめんなさい!私が、あなた達が不法侵入していることをマック博士にあの後伝えたの。マック博士が私を必要としていて、私もマック博士を心から好きで私は離れることができない!だからマック博士についていくことにした。」
と東崎は、仕方なさそうな感じで本当にそれでよかったのかという気持ちで言った。
「南君、よくそれを言っていてくれたな。さすが私の助手だ。」
「何!マックめ!いい加減彼女を開放しろ!」
「黙れ!私の婚約者に向かってそんな話をするな!お前には、南君はもう関係ない!南君よりも兄の話を聞け!」
記ノ松は、仕方なくジェイムズの話を聞くことにした。
「この光景は2年ぶりだな。お前の顔を見て思い出したぞ。2年前、お前の仲間1人をここで私が殺した。」
「この英国支部に2年ぶりに潜入することとなって、僕もそれを思い出した!お前!いや、ジェイムズ!僕は憎んでいるぞ!今でもエージェントIを返してもらいたいぐらいの気持ちだ!この裏切り者!」
「黙れ!2年前にも言っただろう!私は、お前の望み通りあいつを返したはずだ!殺した後にな!」
「生きたままで返してほしかった!もう1人の仲間も、みんなが悲しみに包まれた。だから憎んでいる!僕にとって大切な先輩の存在だったIのため、そして国際秘密防衛会社をつぶさせないためにも!世界征服をさせないためにも!」
「兄、私があいつを始末しましょうか?」
とマックが言ったが、
「いや、2年前と同じく私が行く。南君とともに下がっていてくれ。2年前にあいつを返した事に対してお前が、満足ができないのなら仕方がない!私のその行動に満足できない、私を信用しないお前のような奴が私は嫌いだ!ここで消えてもらうしかない!」
ジェイムズは、折り畳み式の剣を開いた。
対戦が数分間続き、2年前と同じく紀ノ松はやられっぱなしで傷だらけになり、血がもうすでに出ていた。
「このやろう!」
「お前は、相変わらず2年前と剣の使いこなしが進歩していないな。そんなので私に勝てると思っているのか?」
「何!人の悪口を言って!」
「それだけではない。2年前、あの後も潜入し戦っていたことも覚えている。このようにして。2年ぶりに久々に戦って思ったが、当時より弱くなったな。」
「黙れ!それ以上僕の悪口を言うな!僕は絶対、ジェイムズを許さないぞ!」
「そうだ、その調子でもっと私の事を憎め!」
「何!どういうことだ?」
「お前が憎めば、お前は冷静さを失い弱くなる。それでいい。」
「そうだったのか!だがもう、これ以上憎みたくはない!これも罠だったのか。」
「そうだ!」
「ジェイムズお前は、この世で1番極悪な奴だ!お前はなぜ、そんなに強いんだ?」
と記ノ松は言ってジェイムズの剣を食い止めた。
「私は自分を強化するためにかつて、『ある場所』で『剣の修行』をし、無敵となった。そこで秘策を学んだんだ。剣を巧みに使いこなす私に勝った者は、今まで誰もいない。だから、もう諦めて死ぬがいい!そうすれば、天国にいる仲間と会える。どうだね?」
「そう言うわけにはいかないぞ!」
「抵抗する気か!ふざけるな!」
とジェイムズが言いながら剣を勢いよく振り回したため紀ノ松は倒れてしまった。
「お前は、本当に弱すぎだ!本当は、ここでとどめを刺したいが、お前に一度チャンスを与える。私を倒したいという気が本当にあるのであれば、自分で考えて剣の修行をしろ!これはまだ続きがあるからな。またいつか会ったら続きを再開しよう。その時を楽しみにしている。」
とジェイムズは剣を折り畳み、マントを着て言った。
「ジェイムス!次こそ倒すから待っていろ!」
と記ノ松は立ち上がりながら言った。
「エージェント5。大丈夫か?ケガは?」
と横田が少し心配して言った。
「軽い傷だけだ。大丈夫だ。」
「お前らのせいでアメリカンギャングボーイと英国支部は、もう壊滅となった!だが、これで勝ったと思うなよ!これから私の横にいる南君とともに引き続きしばらくの間『本部のあの場所』で麻薬の研究や開発を行う。国際秘密防衛会社を乗っ取り、支配下に置き終わったら再びここにアメリカンギャングボーイを再創立させるぞ!そして、世界を麻薬化社会にし、人類を麻痺させ世界征服をする!そして、私は横にいる南君と結婚する。私のその計画は誰にも邪魔させないぞ!」
「何!」
「私からも予告する!邪魔者のお前たちよ!これからは左にいる私の弟と南君が世界を麻薬化社会にする計画を進めながら、3人で一緒に国際秘密防衛会社を乗っ取り、引き続き支配下に置く計画を実行する!そして、その本部を絶対私たちの日本支部に変えてやる!その日を、楽しみにしていろ。また会おう!!ワッハハハハハ!ワッハハハハハ!ハハハハハ・・・!」
と言った後に、ジェイムズがマントで自分の身を潜めた瞬間、辺りは白く光り出したのだ。そしてその後に、アダソン兄弟も東崎も構成員らも英国支部、アメリカンギャングボーイも、エージェントだけを残してみんな消えてしまったのだ。エージェントたちがいた場所は、それがあった芝生の空き地に変わっていたのだ。
「うそでしょう!?」
「消えた!」
「何もない!」
「くそっ!ジェイムズめ!いつか絶対に倒してやる!彼女も絶対マックから開放してやる!」
エージェントたちはそう言って、ミッションをクリアしたため、再びロンドンバスに乗って指令本部に帰還した。