②アダソン兄弟の罠と紀ノ松の狙撃
紀ノ松は、ヨインターと新板がいる麻薬倉庫に戻った。
「エージェント1、4遅くなってごめん。今戻った。」
「おかえり、エージェント5。」
「その後麻薬倉庫にある麻薬の状況はどうなった?」
「見ての通り、麻薬駆除用の特殊なゴミ箱に麻薬を入れているけどもうすぐ駆除が終わる。」
「わかった。僕も手伝う。」
「ありがとう。」
新板がお礼を言った後に、アメリカンギャングボーイの研究員(構成員)に変装したミュージと横田も合流した。
「エージェント1、4、5、エージェント2とともに来たよ。」
「残りのトリックマンの構成員は誰もいなくてあっちは完全壊滅となったから、アダソン兄弟から帰還命令が出てアメリカンギャングボーイの研究員になりすまして戻ってきた。」
「お帰り、エージェント2と3。」
「これで全員揃った。」
「もう少しで、麻薬の駆除が全て終わるから、エージェント2と3も手伝ってくれ。」
「わかった。エージェント1、4、5、」
「手伝う」
エージェントたちは、再びその倉庫で麻薬駆除をし、その数分後やっと終わったのだった。
「終わったぞ。」
「後は、完全壊滅のためここにいるアメリカンギャングボーイとAIIBSOの構成員を倒すだけだ。」
「そうだね。」
だが、横田がそれを言い終わった次の瞬間
「何これ!?」
「また、前と同じだ!」
「また変装が!」
「うそでしょう!」
「ジェイムズめ!またやりあがったな!」
そう。なぜか、エージェントたちの変装が勝手に解け始めたのだ。するとにジェイムズが組織内放送をして
「私達の構成員らよ。緊急連絡だ!『NMSPの邪魔者5人』が再び紛れていた!そいつら5人全員倒してしまえ!5人よ!今の話聞いていたか?」
「ジェイムズめ!またやる気か?」
と紀ノ松が言ったその時、アメリカンギャングボーイとAIIBSOの構成員が機関銃を持ってエージェントたちを襲いに来たのだ。
エージェントたちは、慌てて機関銃を出して
「ドドドドドドドドドドドドドドドドド・・・!」
「ドドドドドドドドドドドドドドドドドド・・・!」
と激しい銃撃戦が始まった。
エージェントたちは、撃ちながら言った。
「何で、ジェイムズは僕たちの存在がわかったんだ?」
「まさか、あの東崎が・・・。エージェント1〜4、構成員を倒しながら付いてきてくれ!」
「どうしたの?エージェント5。」
「マックの助手側近は、マックと結婚したい一方で、大事な人達が存在するから本当はマックとともに世界を麻薬化社会にして世界征服なんか望んでいないと言っていたんだ!マックはそれをわかってくれていなくて彼女とマックの間でDV被害が起きていることがわかった。だから僕は、それなら一緒に逃げようと約束していて、彼女のいる部屋で待つようにと彼女に伝えた!もしかすると彼女は、再び仕方なくマックとともに付いていくことにして、彼女がアダソン兄弟に僕たちがいること伝えてしまったのかもしれない!」
「ええ!」
エージェントたちは、アメリカンギャングボーイとAIIBSOの構成員と銃撃戦をして倒しながら東崎のいる部屋に行った。だが、紀ノ松がドアを開けたが
「やっぱり、いない!」
いったいなぜアダソン兄弟は、5人が紛れていることを知ってしまったのか?それは今から数分前、エージェント達がちょうど麻薬倉庫にある麻薬を駆除している最中、ボス部屋での出来事だった。
マックは、トリックマンに潜入していた研究員1人と自分のアップルウォッチで連絡をしていた。
「マック、AIIBSOの構成員とともにトリックマンの構成員を全員倒しました。しかし、不思議なことに我々の研究開発室から盗んだはずの麻薬をいくら探しても1つも見つかりませんでした。どういたしましょうか?」
「もしかすると、すでに最初に盗まれたはずの麻薬が密売されてしまったのかもしれない。まあ良い。とりあえず、奪還はできなかったが、邪魔だったトリックマンは壊滅させることができた。壊滅したトリックマンにいるAIIBSOの構成員と共にアメリカンギャングボーイに帰還してくれ。」
「かしこまりました。全員に伝えます。」
その次に、アメリカンギャングボーイ内にいるAIIBSOの構成員から、連絡が来た。
「ジェイムズ、マック、アメリカンギャングボーイとAIIBSOの敷地にいたトリックマンの構成員全員倒しました。我々の勝利です。」
「お疲れ。兄、これでトリックマンという邪魔者は、いなくなりました。しかし研究開発室から盗まれた麻薬が戻ってこなかったのと麻薬研究栽培室にあった麻薬がトリックマンにより消されてしまったのが残念です。」
「そうだな。だが、まだ麻薬倉庫にある麻薬と『弟専用のあの部屋』に麻薬がまだ残っているはずだから大丈夫だろう。」
「そうですね。」
アダソン兄弟が、そう話していると東崎がやって来た。
「南君、どうした?また心残り話や私の不満の話をしにきたのか?さっきも話したが、その話はごめんだとあれほどいったはずだ。」
「マック博士、セキュリティーソフトを見ていたのですが、麻薬倉庫と『マック博士のあの部屋』にあった全ての麻薬はトリックマンが盗んだのではありません!ISDC系列のNMSPという5人が侵入しており、その5人がそこにあった麻薬を駆除していたようです・・・。」
と東崎は紀ノ松のいうことを聞かずにマックについていくことが正解だと思い込むかのように、紀ノ松たちのことをアダソン兄弟につたえてしまったのだった。
「やっぱり、あの兄が言っている『邪魔者5人』がいたのか!」
次に、マックのアップルウォッチから、麻薬研究栽培室にいたAIIBSOの構成員から連絡が来た。
「マック、大変です!麻薬研究栽培室にあった栽培中の麻薬を全て枯らしたのはNMSPのやつらだったようです!」
「了解!これから私と兄で、いつらを排除する準備をする。私の兄の指示があるまで待っていろ!指示をしたらすぐにそいつらを倒せ!」
「わかりました。」
「弟、やっぱり私の予想通りだ!さあ、また『邪魔者5人』に出てきてもらおう。特に『あいつ』だ。『あいつ』は2年前にもここに来た。私はこの前、顔を見て思い出した。2年前、弟は私と戦っていた『あいつ』を覚えているか?」
「覚えています。」
そう返事をするマックに、ジェイムズは、自作のプログラミングソフトが入ったUSBメモリを持っていて、それをスーツのポケットからだしながら言った。
「南君。南君は私か『邪魔者5人』のどっちの味方をすることにした?」
「マック博士、私は今後ともマック博士とともに付いていくことにします。『その5人』を始末して下さい・・・。しかし、麻薬は全て消されてしまいました。今後どうするのでしょうか?」
と東崎は、恐る恐る言いながら仕方なく記ノ松の話をなかった事にしてマックに付いていくことを決断してしまったのだ。
「さすがだ。南君。その言葉を待っていたぞ!私の脳に取り憑いている『妄想世界の神様』もさぞかしお喜びになられるであろう。それに、今後とも私とともに麻薬の研究や麻薬の素晴らしさを世界中に主張して広げるのにも私には広げるためにも私には南君が必要だ。私は君を愛している。これからもついてきてくれ。ここにあった麻薬はもう全て消されてしまったが、AIIBSOのフィラデルフィア本部には今回のようなことになってもいいように『あの場所』を私は事前に用意して置いといた。しばらくの間は、南君とともに『あの場所』で麻薬の研究や開発だ。そして、引き続きこれまでと同じく麻薬を世界中に広げていこう。『邪魔者5人』を倒してから私と兄と共にフィラデルフィア本部に行こう。」
「わかりました。マック博士。」
東崎はこの時、マックにとっては自分しかおらず、自分がいないといけないんだと自分がいないといけないんだと思ってしまっていたが、エージェント5人には手を出さぬように言いたかった。しかし、もう怖くて言えなかった。その一方でやっぱり愛しているから心配しているに違いないと思っていた。
そうしているうちにジェイムズは、USBメモリをパソコンにさし、自作のソフトを開き、キーボードを叩いてハッキングプログラミングをし始めたのだ。しばらくそれをして、
「今日であいつもこれでおしまいだ。」
と言って、エンターキーを押してしまったのだ。
そう、紀ノ松が予想していたとおり東崎が、アダソン兄弟に教えてしまったのである。
紀ノ松は、仕方なくヨインター、ミュージ、横田、新板と共に銃撃戦で応戦することにした。
「ドドドドドドドドドドドドドドドドド・・・!」
「ドドドドドドドドドドドドドドドドドド・・・!」
しかし、紀ノ松以外のエージェント4人は、銃撃戦が始まってからすっと今日はなぜか命中率が低かった。
「さっきから思っているけど今日は、AIIBSOやアメリカンギャングボーイの構成員やエージェントに全然命中しないぞ!今日は一体全体どうしたという事だ?」
「確かにこっちもだ!」
「何これ?全然命中しない!」
「さっきから、どうなっている!」
と紀ノ松以外のエージェントたちが言った後に紀ノ松は次の事を言った。
「2年前もそうだった。命中しない原因は、僕だけにはわかっている!そう、それはアメリカンギャングボーイの方の構成員だからだ!見ていても、そっちの方の構成員は僕たちの銃弾がどこに来るかわかっている!他には、避けるのが僕たちと同じくらい早いからだ!」
「じゃあ、いったいどうすればいいの?」
「こうなったら、さっきのあれだ!ここは、僕に任せろ!!SSB時代、僕の狙撃がすごいと言われた理由で、優秀なエージェントとなった。行くぞ!」
と紀ノ松は言って、また黒い影になって猛スピードで動きながら銃を撃った。
「ドドドドドドドドドドドドドドドド・・・!」
「何だ?何だ?うわあー!!」
と言ってアメリカンギャングボーイの方の研究員(構成員)全員倒したのだ。
「倒した。まだ沢山どこかにいるはずだ!行こう!エージェント1、2、3、4はAIIBSOの方のエージェントや構成員を撃て。」
「わかった。」
「僕は、ここの構成員を撃つ!」
紀ノ松はそう言った。
出てきては、出てきての繰り返しでも紀ノ松の活躍で倒して行った。
紀ノ松以外のエージェントたちは、ずっと考えていても紀ノ松は一体何者で、どういう人間性なのかもつかめないままだった。なぜ紀ノ松は、こんなにも狙撃がすごいのか黒い影になって猛スピードで撃つことが出来るのか不思議で仕方がなかった。紀ノ松に助けられているのであった。
また倒し終えて、次に行く時にヨインターは、紀ノ松に言った。
「エージェント5、倒しながらどこに向かっているの?」
しかし、
「・・・。」
紀ノ松は何も喋らなかった。
仕方がなく、次へ行き倒し続け、エージェントたちはエージェント構成員を倒しながら紀ノ松に付いて行った。