④ トリックマンに盗まれた麻薬も駆除せよ!
一方で、ミュージと横田は剣を出してトリックマンの構成員として争いに参加しているふりをして、AIIBSOとアメリカンギャングボーイの構成員を倒しながら、ヨインター、新板、記ノ松同様にトリックマンの麻薬調合室と栽培室にある麻薬を駆除していた。それが終わった後にこの組織のボスであるブルース・スタンのいるボス部屋に向かった。
ボス部屋に着くと、目の前はさっき渡ってきたロンドンの羽橋とテムズ川とその河川敷がみえている、床から天井まで全面ガラス張りの窓があった。その前のボス机には、ブルースとその彼女ウィッキー・ジェニファーがいた。またボス部屋には、マックのことが書かれた新聞や雑誌、マックによる麻薬研究についての資料、マックが出版した麻薬学の本や画家としての活動本などマックに関する資料が本棚やテーブルにぎっしりと数えきれないほどあった。この部屋でブルースとウィッキーは何やら忙しそうに自分の構成員らと連絡を取りあっていた。
ボスが一旦連絡を取り終えた時に、ミュージと横田はボスに挨拶をした。
「こんにちは、ブルースさん、ウィッキーさん。」
「連絡取っていた最中にごめん。入って来て。」
「こんにちは。」
「こんにちは、忙しい中よく来てくれたな。マイクとニック。マイクとニック。勝手に入ってくれて大丈夫だよ。私たち4人は大親友だからな。」
「そうだな。」
「2人を呼んだ理由は、頼みごとがある。」
「ブルースさんとウィッキーさんの頼み事なら、何でもお安い御用だよ。」
「麻薬調合室と栽培室にあった我々が最初にアメリカンギャングボーイから盗んできた麻薬が、どうやら先程アメリカンギャングボーイの構成員らによって奪い返されてしまった。今、新たに私の構成員の一部がアメリカンギャングボーイにある麻薬を再び盗みに行っている。私が最後の希望を持っている場所であるこの階の下の麻薬庫にあるアメリカンギャングボーイから盗んできた麻薬が再びアメリカンギャングボーイに奪い返されないように、麻薬を整理しながら見張っていてくれ。いいというまでね。その後は私の構成員達と一緒に、アメリカンギャングボーイの構成員を倒してくれ。」
「了解。」
「また、何回か連絡を取る。我々の目的は、他の麻薬がある組織から麻薬を盗んで麻薬で金儲けするためにある。そして彼女のためにその金儲けをしたお金で、新しい家を建てて結婚して住もうと思う。もう私と彼女で麻薬学者のマックのことは色々調べてきた。この部屋には4年間調べてきたマックに関する資料がたくさんある。」
「私も早く素敵な家ができるのを楽しみにしている。私も彼と共にこれまで、マック博士と交渉してきたし、マックのことを調べてきた。でもマック博士は私たちの交渉には応じなかった。だから今回奪取することにしたけど、奪い返されないようにしたいし、後はアメリカンギャングボーイを壊滅させるだけだわ。」
「ブルースさん、任せて。彼女のためにもやるよ。」
「ありがとう。」
「よろしく頼む。」
「よし行こうか。マイク。」
「そうだね、ニック。」
マイクとニックに完全になりすましたミュージと横田は、麻薬倉庫へ向かう途中、またアメリカンギャングボーイとAIIBSOの研究員や構成員、エージェントらを倒した。そして、到着後ミュージは麻薬を駆除するための装置を起動させる準備をした。一方横田は、倉庫の外で剣を持ったまま見張り役をした。
その倉庫の中は恐らく全て、アメリカンギャングボーイの麻薬研究開発室から盗んできたと思われる『アヘン麻薬』、『MDMA』、『コカイン』、『ヘロイン』、『覚醒剤』、『大麻』、そして麻薬を服用して体内に取り入れるためのキッドや注射器、点滴機器といった麻薬用医療機器があった。その他にはマックがいつも服用している『大麻煙草』や、『大麻紅茶』、『コカイン紅茶』、『覚醒剤』、『大麻』などを注射液に作り変えた麻薬なども棚と箱の中に大量にあった。
「麻薬がこんなにたくさん!?」
「どれも、きっと全部アメリカンギャングボーイから盗んできた麻薬だ!」
とミュージが小声で言いながら、麻薬駆除装置を配置し、起動ボタンを押したのだ。
ミュージは外にいる横田にまた小声で、
「エージェント3、装置を起動したぞ。あと1時間後には完全に消えて箱だけになる。」
「わかった。」
「2人でここを見張ろう!」
と話したのだ。
見張りを続けたが、やはりそれぞれの組織の構成員が苦戦中のためここには来なかった。しかし、あと10分したら麻薬が消える所で、
「いたぞ!!」
「そこか!」
「やはり情報は、どんぴしゃりだ!」
「ジェイムズ、マック、麻薬が入っている倉庫を見つけました。しかし、やはり見張りはいました。」
そう、さっきアダソン兄弟と連絡を取っていた構成員6人が来てしまったのである。
ミュージと横田は、6対2で対戦に入り剣を振り回しながら話した。
「おりゃあ!」
「麻薬は、もう全部我々の物だ!1つも返さないぞ!こっちはブルースの彼女のためにやっている!2人が結婚して新しい家を建てるために盗んだんだぞ!」
「うがー!」
「その倉庫にある麻薬は、元々我々の物だ!よくもアメリカンギャングボーイの麻薬研究開発室と麻薬研究栽培室から盗んだな!」
「我々は、アダソン兄弟のために奪い返しに来た!全部もらって行こう!」
「ジェイムズの弟であるマックは、麻薬を製造から開発、世界中に広げて麻薬化社会にし、人類全てを麻痺させて世界征服するのが夢だ!そうしてからマックは日本人の助手側近と結婚をするつもりだ!そのアダソン兄弟の夢を邪魔するものは許さないぞ!そして、アダソン兄弟の『もう1つの夢』も叶ったら、アダソン兄弟が経営するラスベガスのカジノリゾートでアダソン兄弟と我々で、お祝いをするつもりだ!そこから消えてしまえ!」
「そうはさせないぞ!」
「そっちの物にはさせない!」
しかしこれが数分続き構成員6人中その半分が
「よし。このとおりだ!全部返してもらおう!」
「1つ残らず全部だ!」
「本当は、こっちの物だ!」
と言って無理やり倉庫に入ってしまったのだ。
「あっ、まずい!」
「もうおしまいだ!」
「よそ見なんかするな!私たち残り3人が相手だ!」
もう、ミュージと横田は手が離せない状況となってしまった。あと約3分したら消えるというのに、装置を見られてしまう事となってしまったのだ。
中に入った3人は
「やはりこの倉庫にある麻薬は、アメリカンギャングボーイから盗んできたやつだ!これらを持ち帰れば、マックが再び世界を麻薬化社会にする計画が進められる」
「アダソン兄弟もきっとほめてくれるに違いないぞ!」
「いや、2人とも待て!喜ぶのはまだ早い!」
「何で?」
「よく見ろ!ここに、時限爆弾らしき物があるぞ!」
「えっ、うそ!?」
「しかも、もう1分後には爆発だ!2人とも伏せろ!私はアダソン兄弟に連絡する!マック、ジェイムズ、倉庫の中に時限爆弾がありま・・・。」
とその時だった。突然猛スピードで黒い影が現れてレーザー光線が6発撃たれて、倉庫にいた3人と、横田とミュージの相手していた3人が、
「わあ!」
と言って倒れたのである。
「今のは、いったい?」
「今の何だったんだ!?」
とミュージと横田が後ろを振り向くとそこには何と
「助人登場!!」
「うそでしょう!ありえない!エージェント5じゃないか!」
「何で!?」
そう、なぜか紀ノ松が現れたのだ。
「もう向こうは、僕のおかげでトリックマンの構成員はほとんど片付いた。サングラスでこっちの様子を見ていたら、エージェント2と3がピンチだと思ったから来た。」
「ありがとう。エージェント5、あとは、僕とエージェント2で、トリックマンのボスと残りの構成員を倒さないといけない。」
「わかった、僕も手伝う。」
「ありがとう。」
「この前のミッションでは、狙撃がすごいこと明かさなかったのに。」