②アダソン兄弟
その頃、アダソン兄弟は2年前、猪村が殺された場所であるボス部屋の前で争いの様子を見ていた。マックは、こんな激しい争いがある中にも関わらず、『ある部屋』でマック自身が開発した『覚醒剤注射液A型』を自らに注入し、『大麻タバコ』を吸い終わってからボス部屋に戻ってきた。
「兄、今戻りました。」
「おかえり。弟。『覚醒剤注射液A型』の摂取と『大麻タバコ』の喫煙はどうだね?」
「おかげで気分は最高です。そういえば、兄がここに来た時、久しぶりに兄のマント姿を見てかっこいいと思いました。」
「ありがとう。」
「兄、先ほどの連絡では、休暇から戻ってきたエージェント3人が来たようです。」
「そうか。」
「ただいま3人も争いに参加しているようです。」
「あの3人は確か、弟の研究員のセキュリティー部に属していて、武器の使いこなしがとてもうまいから期待できそうだな。そういえば、私がここに来てから謝っていなかったことがある。」
「それは何でしょうか?」
「国際秘密防衛会社を乗っ取るために、再び一緒に手を組もうと話にここに来た。だが、争い中でそれどころではない時に来てしまったようで悪かったな。」
「大丈夫です。兄、心配しないで下さい。あの3人が加わったおかげで、絶対私たちが勝ちます。私たちの組織を再び世界一に戻すため、一緒に国際秘密防衛会社を乗っ取り、支配下に置いて本部を日本支部に変えに行きたいと思います。そしてそうしましたら、世界を私が望む麻薬社会に変え、世界征服をし、南君も含め私たち3人だけで生きていける世界を作り上げていきたいと思います。」
「そうなると、いいんだけどな・・・。」
「何か問題でもあるのでしょうか?」
「あそこには、『厄介な邪魔者5人』がいる。『NMSP』という名の諜報機関だ。私の前に現れて計画は邪魔されるばかりだ。」
「兄にもやはり、邪魔者がいたとは・・・。私はトリックマンが消えてほしい。」
「ひょっとすると、『邪魔者5人』がまたここに紛れているかもしれないな。」
「なぜそれがわかるのですか?」
「これは、あくまでも私の予測だ。まあいい。」
「かしこまりました。そういえば、戦いの様子も気になりますが、私は一旦南くんの様子を見に行って南君にもその3人が戻ってきたことを伝えようと思います。」
「弟、わかった。気をつけて行ってきてくれ。」
「兄、行ってきます。」