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ルティかとシュキ



「ふぅ・・・無事結婚式も終えて、

招待したみなさまも無事帰られて・・・

これから王太子妃としての結婚生活が始まるのですね」

何だかしみじみとしてきたなぁ・・・

ねぇ、シュキさま?

と、シュキさまを見やれば・・・


何故だろう・・・いつも後ろから抱き着いて来るのに・・・

今日はベッドで丸くなっている・・・


「シュキさま、ねちゃったんですか?

私も女子会楽しみましたけど、

でも、シュキさまも男子会楽しんだのですよね・・・?」

シュキさまに近づき・・・

ベッドに腰掛ければ・・・


「ルティカ」

びくっ!!


何か・・・いきなり振り返ったっ!!

そしていつもの仏頂面!!


「拗ねたかと思って、びっくりしたじゃないですか」


「・・・目を開けたまま寝ていた」

それは気付かなかった。

てか、そんな特技あったんだ。

逆にすごい。


「男子会・・・は、楽しかった」


「それはなによりでした」


「みな、疲れて寝入ってしまった。

私も、わふたん双子風のフェイとニオと、

兄弟川の字で寝ることができた」


「よかったじゃないですか」


「・・・うん・・・でも、ルティかも恋しい」


「わかってますよ。今日は、一緒に寝ましょう?」

大人っぽい雰囲気に反比例して、

シュキさまは寂しがり屋な気がする。


「・・・うん、約束。因みに、今から」


「え・・・まだ夕方ですよ?お夕飯が・・・」


「夜、目が覚めたら夜食を作ってもらおう」


「もぅ・・・美容にはよくないんですから」


「そう、なのか・・・っ!!る、ルティカが・・・っ!!」

そんなにびっくりするとは思わなかった。


「1日くらいだいじょうぶですよ。今日は特別です」


「特別か・・・そう言うのも、いいな・・・

あの・・・ルティカ・・・」


「はい、シュキさま」


「一生・・・私の妃でいてくれるか?」


「シュキさまが望んでくださるのでしたら。

私の命は、シュキさまに拾われましたし、

シュキさまのこと、その・・・かっこよくて、

優しくて・・・ステキな・・・その、

旦那さまだと、思っていますから!!」


「・・・そうか・・・嬉しい」

シュキさまが仏頂面を緩めて、微笑んでくれる。


「そんなこと言われたら、もう、一生放せない」

シュキさまの胸の中にぎゅむっと包まれるように、抱きしめられる。

毎晩のことなのに、今日はやけに緊張してしまって・・・


「わかりました。一生放さないでくださいね」


「うん、約束」


「その代わり、観察日記は禁止です」


「それは無理」


「でも、一生一緒なら・・・」


「私が、ルティカの側についていない時間のルティカのことは、

全て・・・知っていたい・・・!!」


「そこは譲れないのですか」


「譲れない。むずがゆくて金鱗展開したまま寝そう」


「それは普通に危ないのでやめてください」


「じゃぁ・・・観察日記」


「お風呂の件には触れないならいいですよ」


「風呂は、ダメなのか?」


「ダメです。またシュアン義母さまに怒られますよ?」


「うぅ・・・なら、我慢する」

最近知った、シュキさま対策法。

シュアン義母さま攻撃だ。


「じゃぁ、それ以外」


「わかりました」


「うん、約束」


「約束です」


そう約束し合い、微笑み合った私たち。

私は、シュキさまに、優しく髪をかれながら、

そっと目を閉じて、その心地よい場所に、そっと身をゆだねたのだった。


(完)



これにて本当に完結となります(〃´∪`〃)ゞ

今までご覧いただき、ありがとうございましたっ<(_ _)>

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