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突然の知らせ、そしてお出迎え準備


「ツェイロン王国・・・ですか・・・?」


「そうだ、ルティカ」

私はその日、王太子・シュキさまの婚約者としてに、

初仕事を告げられた。


「ツェイロン王国から友人が来ることになった。

ルティカには、その友人の妻である・・・

ツェイロン王国王太子妃・エイダ妃殿下及び

その妹王女・・・メイリィ姫殿下の相手を頼みたい」


「・・・はいっ!頑張りますっ!!」

ツェイロン王国と言えば、フーリン国とは別の宗主国に属する国だ。

しかしながら、山ひとつ越えた先にあるツェイロン王国とフーリン国は、

長年にわたって交流を続けていると言うのが、不思議なことだ。

まぁ、フーリン族からしたら、

山ひとつ越えるなんて朝飯前なのだが・・・

わざわざ、ツェイロン王国から来てくださるのか・・・

と言うことは、よほどシュキさまと仲の良い方々なわけで・・・


あ・・・そう言えば・・・


「竜帝国域は、言葉が違いましたよね」


「あぁ・・・だが、エイダ殿もメイリィもこちらの言語は完璧だ」

普段は、そう呼んでいるのか・・・

何だか、とても親しそう。


「そうなのですね・・・!私も少し学んだことがあるのですが・・・、すごいです!」


「そうか・・・ルティカは、勉強家なんだな」


「いえ・・・そんなことは・・・!

期待に添えられるよう、頑張りますね」


「あぁ、私も・・・目一杯ルティカを自慢しよう!」

えぇ・・・そ、そこなのか。

まぁ・・・ちょっと照れ臭いけれど、

何だか嬉しくもあったりする。


それにしても・・・ツェイロン王国か・・・

ちょっと勉強したことはあるけれど・・・


納豆があったり、和風なお菓子があったり、

竜帝国との国境地帯では、中華風が混ざっていたりと、

いろいろと不思議な食文化を持っているといい、

服装もあわせのある着物に似た衣装だと言う。

そこら辺も、フーリン国と似ている。


そう言うわけで・・・

私はツェイロン王国のお客人を迎えるため、

侍女兼護衛・・・いや、むしろ友人でもあるレツィアと一緒に、

ツェイロン王国について、いろいろとおさらいすることになった。


「ツェイロン王国は、“銀の竜の国”とも呼ばれているのね」


「そう。昔は銀色の竜も訪れたんだって」


「へぇ・・・何だかすごいなぁ・・・

それに、竜帝国・・・か。サクル皇国の竜族とは、

祖先が違うって聞いたけど・・・」


「うん・・・サクル皇国の竜族は、武術が得意。

竜帝国の竜族は、魔法と武術どちらも堪能で、

翼でも・・・飛べる」


「サクル皇国の竜族は飛べないんだっけ」

それを知った時、何だかショックだったが、

でも、サクル皇国の竜族はそれはそれで、

勇猛果敢でかっこいい。

皇太子殿下夫妻にもお会いしたことがあるが、

おふたりともとても勇ましくて、

昔は皇太子妃殿下に憧れて武術に手を出してみたり・・・

腕の筋肉痛に耐えられなくて、やめたけど・・・。


「フーリン族も、飛べる」


「確かに」

フーリン族の飛び方は・・・むしろジェットジャンプなのだが。


「でも、ツェイロン王国を介して・・・

たまに時候の挨拶はあるけど・・・

まだまだ交流は、発展していない・・・」


「そうかも・・・私が言語を学んだ時も、

教科書がとにかくたりなくて・・・」


「フーリン国になら・・・少しは・・・いる?」


「もちろん!」


「それじゃ、手配しておく。文化や習慣の本も、いるでしょ?」


「うん、ありがと、レツィア」

こうして、言語や文化、習慣などをおさらいし、

マナー講習も入れながら、私はお客人の到着を心待ちにすることになった。



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