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ぷろろーぐ

「宮廷スライム師バウヒュッテ、貴様を追放する」


城内の謁見の間にて晒し者にされるのはこの国で伯爵の地位を持つ城務めのモノだった。

彼の城内での評判は悪く、仕事をしない穀潰しと称されている。

故にこの謁見の間で行われた国外追放劇は貴族たちの心の中で拍手喝采が鳴り響くものだった。

国王の手前そんなことはしないが嘲笑と言った笑みがちらほらとにじみ出ている。


「そうですかお世話になりました」

「それに次いで貴様の貴族章も剥奪とする。これからは平民として生きるがよい」

「はいわかりました」

「貴様のような穀潰しを排斥できてよかったわい」


国王はペラペラと話しているがバウヒュッテは表情すら変えずにただ聞いてるだけだ。

貴族たちは甘い蜜を啜ってきたバウヒュッテが懇願するモノばかりだと思い込んでいた。

だが現実はどうだ。

バウヒュッテはむしろ誇らしげな顔をしているではないか。

これから追放されるというのに誇らしげな表情を浮かべている。これは何か裏があるに違いない。そう勘繰り始めた貴族たちは王に進言することにした。


「申し訳ございません国王陛下」

「む、なんだコンデン伯爵」

「そこのバウヒュッテめが追放されるというのに先ほどから誇らしげな表情をしております。もしや何か謀をしている可能性もございますのでしばし奴を牢に入れてはいかがでしょうか」

「なるほど確かに余の説教を聞いておきながら此奴は顔色一つ変えとらんのう。他国と繋がっておるやもしれん。しばらく拷問と監禁をして様子を見るとするか」


その言葉を聞いてもバウヒュッテは顔色一つ変えない。そして彼は今日初めて口を開いた


「そうですか。国民の奴隷になる必要のある国王陛下が国民を疑うとは……そして貴様ら貴族も国民に対して頭が高すぎるぞ!私は仕事を辞めこの国を出る!そして広めようこの国は滅ぶだろう。他ならぬ歴代の国王との盟約を破った愚の骨頂を体現した王トウホク・サトウ・ホウショクによってな」


バウヒュッテの身体は形を保てなくなりスライムとなった。スライムは瞬く間に散り散りになり逃げていった。


これを後に農業大国及び周辺国の滅亡の予言と称される国《穀》滅の序章と歴史に刻まれることとなる

気付いた方も居ると思いますがダメ人間御用達のあの企業です(笑)

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