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第8話 やっと旅に出よう

「旅に出よう」

私はギルドに着くとそう言った。生憎あいにく外は雨だった。


「確かに。旅に出よう。おれ勇者だったわ」

勇者が言った。


「いいんじゃない?」

ロックが言った。でも雨なので明日にしよう。という事で、図書館に行って魔王について調べようと言う話になった。


忘れかけていたがこの王国はアンスリウム王国だということを最近知った。だって住んでたらそんなに国名気にしないし。そんなことはないね。


アンスリウム王国地理院編纂のアンスリウム王国史によると、魔王はやばいとか、つえー。とかひえーだとからしい。王国地理院大丈夫だろうか。訳したの私だけど。でも、正味そんなものだった。


黒い服着てるみたいだった。ちなみに、私は聖女の衣を上から羽織って呪いの装備を着ている。暑いので精霊魔法が使えるロックさんに火の精霊と水の精霊だけ呼び出してもらった。そして、今快適に歩いている。


雨だけど。心は晴れている。しかし、本は異世界へのトリガーかなって思ってしまうよね。読んでると体も心も時間も全ての概念が解けてなくなってしまう。まあ、異世界になんていかないんですけども。


まあ、魔王やばい、らしいのでとりあえず明日旅に出よう。


翌日、やっと旅に出ることにした。長年いた、魔法学院提携の部屋も引き払い、旅に出ることにした。いつものギルドにやってきた。


空が祝福しているかのように見事に晴れ渡っている。昨日の雨なんだよ。


「よし。行くか。っで地図ある人」

ロックの問いにイェスと答える人はいなかった。地図なんてどこにあるの?


「持ってねーのかよ。段取り悪いな。まぁ。昨日貰っといたけどな」

ロックが、ツッコミを入れながらジャジャーンと地図を出す。


「で、どこから行く?」

真面目に聞いてくるロック。


「適当に歩いて行こう。そんなにやばくなさそうだし」

勇者クロスが言った。人ごと感満載の勇者。

「そうね。美味しい魔物いるかな?」

食べることばかりの私。


「また、食べること考えてるし。そのままでいいんだろうけども。とりあえず、近くの街行きまーす。1番近くの街はヴァーティカルヴァイオレットシティーだな」


このヴァーティカルヴィオレットを過ぎた街がナーヴァシティだ。ヴァーティカルヴィオレットは完全に語感の良さだけでつけられてそうだ。


でも、近すぎない?500メートル先もう見えてるよ?という事で私は、ナーヴァシティー行きを提案し、みんなが、オッケーを出してくれた。



という事で、歩き始めた。周りに美味しそうな匂いがプンプンしている。街を出ると数ヶ月ぶりの野原が見えた。最近暗いダンジョンばかり行っていたので、眩しい。


そんな時にゴブリンが出てきた。もはや安定の一撃で、倒した。もちろん剣は抜いた。持ち方としては太刀だけど、まぁ、ね。


さらに行くと、ちょうど始まりの街とナーヴァシティの間ぐらいにある砂漠で盗賊に襲われている者たちがいた。


見ると中にはお洒落な格好をした綺麗なお姉さんがいる。私は少し嫉妬したが、とりあえず助けることにした。


「いいじゃねーか。姫さんよー。特に悪いようにはしないぜ」

盗賊の1人が言った。周りをぐるりと囲めるほどの人数だ。


「回復魔法とやらを見せてくれよ。なぁ、姫さんよ」

別の盗賊が言った。


「回復魔法なら私も使えますよ。必要です?」

私は堂々と言った。


「あ?誰だお前。まあ。使えるなら一つ。使ってみてください。コイツの足を直したいだけなんですわ」

盗賊の1人が言った。


「姫さんのなー」

同じ盗賊がいった。


「なるほど。少しお待ちを。回復魔法かけますね」


私はそう言うと回復魔法をかけた。足は簡単に治った。


「凄いですわ。足がこんなに動くでは無いですか。もともと、足がそれほど良く無かったのに普通に普通の人みたいな普通の歩き方ができてる。普通って偉大だー」

姫さまが喜んでいる。


「お姫様。喜んでくれて嬉しいですが、普通普通うるさいです。普通は確かに凄いけどね。私ははずれたいので、ね?察しよ」

私は察しよのところで軽く圧をかける言い方をしていた。


「ユリ、あの、ね?姫さまなんだからこう、もうちょっと、ね。不敬罪になるよ」

ロックが焦っている。


「それは面白そう。私も貴方たちのような変を求めてたの。普通ってなんなのよ。っていつも思ってた。私普通探しの旅に出たいの。貴方達連れてって」

姫が言った。


「あ、私の名前はユリ=フランソワーズです。姫は?」

私は忘れかけたので慌てて聞いた。


「私の名前はミルトニア=ドンダーケ。隣のドンダーケ王国の姫です」

やっぱり姫は上品だなっと思った。


「あのー。本当にドンダーケって国があるんですか?」

気になったので聞いてみた。


「はい。王国の隣の王国です。この国名前はアンスリウム王国でしたっけ?」


「そうですね」

私が言った。


こうして、姫も連れて行くことになった。あ、盗賊さんは見た目がみすぼらしくて口調が残念な騎士だったらしい。という事で、姫も連れて旅に出る。


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