第4話 呪いの鎧
衝撃の事実発覚!?
さて、私たちはもともと始まりの町にいたのだが、晴れている空を理由にピクニック気分で遠出してナーヴァシティー近郊にあるダンジョンに来ていた。町を歩いていると周りに視線を感じるけどなんでだろう。
さて、ダンジョンはやはり暗い。以下略。
「ロックはもともと何してたの?」
私は気になった事を聞いてみた。
「何してたとは?俺もソロプレイヤーだった。一応戦士だな。で、オノはこれ実は魔法攻撃力上げるやつでもあってステータスは物理攻撃力と魔法攻撃力全振りだな。いわゆるガチ両刀ですわ」
どこかの実況者が言ってそうだ。てんせいしゃというものが広めた動画はやはり普及している。
「わー。すごーい。私は聖女だからそもそも魔法攻撃力は最強になってるから物理攻撃力にブッパしてる」
実際、冒険者になる時にゴブリン倒した後ステータス振ったのだが、物理の方が早いので、物理攻撃力にブッパした。
「おい、それ聖女としてどうなの?物理で火力になろうとしてるのはどうなの?聖女といえば魔法な気がするんだが?」
ロック戸惑う。私には理由がわからない。物理で殴ってはいけないという掟はないはずだ。使える手段は全て使うのが戦闘の掟でしょ?
そんな事を言いながら敵が出たようだ。一応女性を守れるようにという事でロックが前を歩いている。私は活躍の場が無くて悲しくなっていた。
「ゴーレムだ。しかもこいつHPがめっちゃくちゃ高い」
ロックが焦っている。やっぱりゴーレムか。あっ。試せるじゃん。私はロックの前にでると、
「えい」
と攻撃した。もちろん。剣で。拳、では無く剣で。
私が攻撃すると聖剣エクスカリバーだと私が思ってる剣の効果で簡単に切れてしまった。
そして私は黒光りする鎧を手に入れた。その瞬間床が抜けたので、回復魔法をかけた。治った。これから回復魔法をかけながら歩かなきゃ行けないみたいだ。なんでだろう?回復ってより広い意味で直す魔法みたいだ。効果はよくわかっていない。
「あ、気づいてないかもだから言うけど、視線の理由は軽く地面にヒビ入れながら歩いてるからだぞ」
ロックが言った。私は焦った。なぜなら少し沈む感覚がずっとあったからだ。まじか。私地面にひびいれながら歩いていたの?歩く災害聖女じゃん。
「えっ?女の子が地面にヒビ入れながら歩いてる状況だったって事?しかも私結構華奢なのに」
私はショックを受けた。かなりしゅんとしているように見えるだろう。ちなみに鎧の効果は以下のようだ。
呪いの鎧 エクスカリバーン
攻撃力(物理) 200倍 防御力5000
魔法攻撃 マイナス50%
聖女の魔力でも浄化不可そのかわりつけている感覚が無いほど軽い割に防御は鉄壁
また攻撃力が上がってしまった。また、魔法攻撃力下がってるよ。あれ?そもそも魔法攻撃力強制で0だし関係ないや。回復魔法はいつも通りの回復量だし大丈夫。何をもって?
ちなみに私のステータスはこうなっている。ロックにステータスを見せた。
ユリ=フランソワーズ
魔法攻撃力 0(装備効果)本来は5000
物理攻撃力 5000×1000万(装備効果込み)
防御5000+5000(装備効果)
素早さ50
ちなみにこの世界ではステータスはキリのいい数字になる。更に、装備効果なしなら一応5000でカンストらしい。勇者はステータスが全て限界まで高いらしい。なお、まだ会っていない。
「おい、そのステータスやばくね?」
ロックが言った。やっぱり驚くようなステータスらしい。
「俺こんなだぞ?」
そういうとステータスを見せてくれた。
ロック=クライミングマウンテン
物理攻撃力 3500
魔法攻撃力 3500
防御 2000
素早さ 5000
「素早さ高いじゃん」
私が言った。素早さが私の100倍だ。これは強い。
「聖女に負けるガチ両刀。あぁ。チートめ」
ロックが落ち込んだように言った。
「素早い魔法攻撃よろしく。範囲攻撃の方が良いこともあるでしょ?」
素早さ100倍の差は凄い。100倍スローにするぐらいの魔法をかけながら歩いてくれていたのだろうか?
「ま、まぁ。そ、そうだな」
やはりロックが落ち込んでいる。
なぎ払うだけで敵が死んでるんだけどなー。俺がいる意味は?と思うロックであった。
出る時も回復魔法をかけながら歩いている。地面にヒビ入れながら歩いてる女の子なんて幻滅ものだ。
「そういえば、鎧手に入れたとき床抜けたけど、重さでそうなったのか?」
ロックが怪訝な表情で聞いた。
「いえ、おそらく物理攻撃力です。歩くだけで地割れができてしまうほどの攻撃力になってしまったのです。おそらく」
私は言った。心底残念だ。強すぎるのも考えものね。
「おい、呪いの装備作ったやつ。悪ふざけが過ぎるぞ」
ロックがそういった。