第13話 メガネ発動
私は呪われたメガネを装備している事を思い出した。そして、どんな風に使えるのか試してみた。
「先見の明」
と言ってみると何やらヴィジョンが見えてきた。
魔王討伐のあと勇者が不要になるので、そうならないように、この街ホリゾンタルイエロータウンで騎士団に根回しをしておいた。
そうすることによって、いつか雇って貰えるようにと言うことだ。ちなみに私のことも頼んでおいた。
魔王討伐は美味しいが、国に財宝を握らせるわけにはいかないヴィジョンが見えたので、財宝は3人いや4人でわけることにしよう。
さて、見終わったので、昼ご飯を狩りにダンジョンに行こうと提案した。
「いいぞ。聖女の昼ごはん狩り」
ロックが言った。
「もう。ドラゴンってそんな扱いなんですか?」
姫が驚いている。
「姫もわかってきたじゃないか。ドラゴンは聖女の昼飯だ」
ロックが言った。
こうして、ダンジョンにやってきた。きっと昼飯がいるだろう。ああ。昼飯たのしみだなぁ。
ダンジョンは暗い。いつものパターン。とりあえず敵を倒しながら進む。
黒いドラゴンが最奥部のところにいた。
「わーい。おひるごはーん」
私はまた魔初感を出しながら剣で切りつけた。
もちろん一撃で。
美味しそう。いつものロックの火加減で唐揚げにしてもらった。皮をそのまま焼いてパリパリもいいんだけど、やっぱり唐揚げだ。あの生姜はマジで偉大。
やっぱり唐揚げだった。唐揚げは美味しいぞー。ちなみにレモンもあるが、一口目はかけずに食べて、二口目からレモンをかける。
ロックさんの思考を読んでみるとたぶんビールに合いそうだなぁと思ってそうだ。
「ビールに合いそうだなぁ。ですか?」
私は思考の答え合わせをしてみたくなったのでこう言った。
「そ、そうだ。凄いな。なぜ思考が読まれた?」
ロックは驚いている。
「美味しそうですもの。出たら飲んでもいいですよ。ゆっくり行きましょう」
私はいたずらっ子の様な笑みを浮かべて言った。
唐揚げの香りがダンジョンに充満し、冒険者がお腹をぐうぐう鳴らしながら冒険したと聞くのは後の話。