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#03廃材の定義
「はあ…(何でこんなとこ来ないと行けないんだよ)」
「ようやく着いたわね…(ブラウン管のテレビとかあるかしら ウズウズ…)」
「廃材山!!」
「お嬢様、何でしょうその名前?」
決まってるじゃない。誇らしげに語りだす雫。
可愛いなぁ~……っておい待て。従兄弟たぞコイツ。しかもご主人様。
そんな人を恋愛対象にするなんて流石に………。
「?…ススムくんどうしたの?急に黙りこんで。」
「いや、別に何でもありませんよ……。」
「ススムくん、今私に目が吸い付けられてたんじゃないのかしら?」
エスパーか。コイツは。
「ところでお嬢様。」
「何かしら?」
「廃材と言っても無いじゃないですか。」
「まだまだ甘いわね、ススムくんも。」
「無いときはこうすれば良いのよ!」
雫がいきなり自分のスマホを地面に落とした。
「?」
「あらぁ~!?こんな所にスマホの廃材があるじゃない!」
ゲッ…。コイツバカなのか?しかも厳密に言うとスマホという完成した物は廃材とは呼ばないんじゃないのか?
「ほーら、有ったでしょ?廃材。」
これは駄目だ…。