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No 13 相沢 空我

今回は主人公視点じゃないです。


ワルディフト、人間の支配する6ヵ国の中の一つ、ペスリィト。



ペスリィトの城内にある、鍛練場。



少し前までめったに人が使うことの無かったその中で、激しい戦闘が行われていた。



1人は、ペスリィト国最強、そして人類最強の一角とも言われている男、アラン・リチュード。



歳は今年47歳、背丈は190センチ近く、筋骨隆々、まさに熊のような大男。



アランの放つ拳、蹴りは人間のものとは思えない速さ、勢いで繰り出される。常人には目視することすら困難。まさにでたらめ。



だが、アランの異常さは誰もが知っていること。おかしいのは相対しているもう一方の男。



歳は17歳、背丈は170中盤くらいだろう。体は引き締まりつつもしっかりと筋肉がついている。それでも熊男のようなアランに比べると圧倒的に体格負けして見える。



少年はアランの暴風ような攻撃を的確にさばき続け、隙を見つけては果敢に反撃に移る。



素人目には完全に互角、この年齢でアランを相手にここまでの闘いが出来る人間はワルディフト中を探しても存在しないはずだ。



互角の格闘戦を演じていた両者だが、均衡が崩れた。



一瞬の隙を突いたアランの上段蹴りが少年の肩を砕いた。



激痛で顔を歪める少年に、これで終わりではないぞとばかりに追撃が続く。強引な足払いでひっくり返され、足首を踏み砕かれる。そして止めとばかりに腹を蹴りとばされ、少年の身体は3メートルほど宙を舞った。



闘いはここで終わりかのように思えた。



しかし突如、少年から青い光が立ち昇る。光は数秒で消え、その直後、少年が膝をつき、起き上がった。



右足首、左肩は完全に砕けていたはずだ。だが、少年はまるでそんな怪我など存在しなかったかのように、起き上がった。



直後、少年が、吠えた。大地が底から揺さぶられるような、そんな吠え。



先ほどまでの冷静な表情は消え失せ、アランを睨みつける瞳は血走っている。その様はまるで獣のそれだ。



少年が片立ち膝の状態から一気に加速、恐ろしい勢いでアランに突っ込んでいった。



拳打拳打拳打拳打。ありとあらゆる方向から拳を、時には蹴りを交えて嵐のような打撃を叩き込む。



速さや勢い以上に、なんとも形容しがたい迫力のようなものが少年から感じられる。



アランは防御に徹し、少年の攻撃をさばき続けるが、徐々に反応が遅れ、追いつかなくなる。



ジリ貧、それを悟ったアランが強引に反撃に転じたその瞬間。



少年の顏が、狂喜に歪んだ。



カウンター。



アランの拳をかいくぐり、完璧な一撃が炸裂した。



少年の拳を顔面にまともに受けた巨体は宙を舞った。アランは動かなくなる。



しかし、アランの顏から青い光が立ち昇り数秒。



やはり何事もなかったかのようにアランは立ち上がり、満面の笑みで一言。



「・・・見事だクーガ。これで修行は終了だ。今までよく頑張ったな!」



「・・・・・・・・っ・・・ぃよっしゅあああああ!!!!」



少年は呆けたような顔を晒し、数秒後、雄叫びを上げた。



「俺が鍵かけやるから、帰っていいぜ」



「マジで!?さすがアラン!!愛してるぜ!!」



少年は今までの闘いが嘘だったかのように、年相応の笑顔を浮かべている。



「気色悪いことぬかすな・・・。」



アランと少年は、先ほどまで殴り合いをしていたとは思えないフレンドリーさだ。



「・・・アラン!!いままで修行、ほんとにありがとうな!!」



いつの間にか少年の目には涙が溜まっていた。それほどまでに嬉しかったのだろうか。



「・・・おう。・・・いままでおつかれさん。」



鍛練場を出て、少年は嬉しそうに走り去っていった。








少年が去り、静まり返った鍛練場内。アレンは1人呟く。



「あの強さで3割、か・・・。全く、恐ろしいガキに育っちまったもんだなぁ・・・。」





相沢空我あいざわくうが17歳。性別、男。出身地、日本。


・・・・・推定、人類最強。


雑になってしまって本当にごめんなさい>_<


一応これで1章は終了です。


2章は2月の26日から投稿予定です。


頑張りますので、是非読んで下さいm(_ _)m

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