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こちらゾンビ課。ただいま税金無駄使い中  作者: ぐわじん


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調達したものの整理と帰宅準備

ちょっと下品なネタあり。

「結構あつまりましたね。でも水が少ないので、あと3日位しか持ちそうもないね」


「飯田さん、その、それらって必要なんです? 犯罪なんじゃ?」

 塩ちゃんは、貯金箱や高級腕時計、ラケットを見て心配しているようだ。


「まあ、犯罪ですよ。でもね生きるためには必要だと私は考えてます」


「水や食料は分かるんですけど、お金って必要なんですか? だってもう貨幣価値って無いかも知れませんよ?」


「もしかして電気が通っている自販機があったら、買えるかも知れないので、小銭は有った方が無難でしょ」


「なるほど、じゃあ腕時計は?」


「この後、物々交換をすることになるかも知れない。身に着けれるし、交渉の材料としてね」


「ラケットは?」


「いま武器が無いので、少しでも長いもの、という事で仕方なくラケットです。もっと良い武器があればいいんですけど、無いものは仕方ないです」

 納得出来たようなので、とりあえず缶詰で腹ごしらえをして、冷たくない発泡酒を飲む。今日は移動しないだろうから飲んでおく。


「家まで送ろうか? どっちにしてもここじゃ生活出来ない。アテも無いんだし、とりあえず家をめざないかい?」


「いいんですか? でも危険だし、そんなに迷惑を掛けらないよ」

 すごくいい笑顔が見れたんだけど、話している最中に暗くなってしまった。


「正直日本はもう駄目だと思う。食べ物だって尽きるだろうし、きっと人同士で奪い合いだって起きるだろう。あと1,2週間生き延びたところで何が変わるって話じゃないでしょ。だったら家に帰りたくないかい? 死んじゃうかもしれないけどさ」


「かっ帰りたいです。あ、ありがあとうっごじゃいます。う、えっぐえっぐ」

 泣きじゃくる塩ちゃんにタオルを渡す。 盗品だけどね。


           :

           :



 翌朝、缶詰を食べてから塩ちゃんと家を出る。扉をそっと開けて左右を見渡す。マンションの通路には誰もいない。まずは、あの屋根の物資だ。何かは分からないけど、武器なら助かる。


 周囲に気を配りながらラケットを構えて少しずつ進む。ちなみに塩ちゃんの武器はフライパンだ。一階まで降りるが今のところ問題無い。場所は通りの向こう側で、川を渡った先の民家の屋根だ。通りに出たところで左右を見るが歩く人影は無し。反対側まで小走りで渡り、再度左右を見るが誰もいない。

 原チャリが転がっていて、その周囲に血が乾いた跡が。キーがついたままなので、原チャリを起こし、またがってエンジンを掛けたら掛った。直ぐにエンジンを切ってキーを外す。


 小さな通りを警戒しながら進むと凄く細い川に出た。障害物が少なく視界が開ける場所なので、注意しながら進む。橋があるのでその上を歩くが、川には複数の遺体が放置されている。ザンビが数体いるが上に上がれないようで、垂直にジャンプしているが、届く訳もなく無意味なジャンプを繰り返している。


 川沿いに数件の民家を通り過ごし、ブロック塀に上ってから、更に高くなっているブロック塀に映り、民家のひさしの上に乗って、奥の民家の屋根に飛び移る。瓦が数枚落ちたが、周囲に反応はない。民家の屋根の上を歩いて、目的の箱のところまできた。ごくり。


 緊張しながら箱を開けると、マシンガン、多分AKなんちゃらっていう映画とかでよく見る銃が入っていた。マガジンと簡単な取り扱い説明書が入っていたので、銃についている紐で落ちないように首と肩を通して背中に銃を回す。同じルートで民家の前で待つ塩ちゃんのところに戻る。


「どうでした?」


「バッチリです」

 背中の銃を見せて、マガジンの幾つかを塩ちゃんのリュックに入れる。警戒しながら先ほどと同じ道を通って、原チャリのところまで戻る。キーをさして押しながら、マンションの一階まで戻り、キーを抜いて、原チャリはそのまま残しておく。

 気を抜かずに、2階、3階と戻り、無事に家までたどり着く。家に入って直ぐにチェーンロックまで閉める。プハー、何にも無かったけど、凄い心労だわ。


「大丈夫? 塩ちゃん」


「大丈夫です。でも凄く緊張したーーー。たった、これだけの距離なのに生きた心地がしなかったよー」

 玄関でペタンと座り込み、そのまま横に倒れている。気持ちは良く分かる。


「少し休憩したら、荷物を選んだ上で、原チャで向かうよ」


「え? 車じゃないの?」


「車は持ってないし、そこらへんで車が手に入っても、道路が通れない状態になってたら、そこで立ち往生する危険がある。その点原チャリなら細い道でも何とかなるし、バイクの免許持ってないから、そもそも原チャリしか運転出来ない」


「そうですね。じゃあ、どうせ持てないし、いっぱい食べちゃいますか? ね?」


「ははは、相変わらず食いしん坊なんだね。塩ちゃんは」

 顔を膨らませながら怒っている姿は、凄くかわいい。しかしこんな少女に手を出したら犯罪です。文明が崩壊しようとも、その辺の節度は守ろうと思う。

 というか、塩ちゃんは結構積極的に誘ってくるというか、仲良くなりそうな雰囲気を醸し出すから、あえて苗字にさん付けのままにさせてる。下の名前で呼び捨てとかされたら、なんか流されてしまいそうだしね。


 少し休憩してから荷物を整理した。持っていくのは避難用品が詰まったリュック、これは塩ちゃんが背負う。銃は紐を通した状態で、私の体の前に持ってくる。運転がし辛いけどしょうがない。缶詰の数個とビニール袋は小さな袋に入れて原チャリの椅子の下にしまう予定だ。

 着替えは下着を数枚重ねて着て、その上からシャツも数枚重ねて着る。やっぱり動きづらいけど、荷物が持てないから仕方がない。あとはスマホと小銭とお札は、複数のポケットに分散して入れておく。腕時計も忘れずにと。


「よし、準備万端だね。道は以前確認しているから覚えているし、距離的には20kちょっとだし、道さえ何とかなれば1時間。でも、途中障害があって遠回りしたりすると分からないけどね」


「ちょっと気になったことが、いいですか? あの、何でザンビ同士で食べあわないのかな? それに死体も食べてませんでしたよね? 以前の情報だったら、死体やザンビ同士で食べあうって話だったのに……」


「確かに。もしかするとザンビには何か変化が起きているのかも知れないね。ザンビの変化に気が付けたら無事に帰れるかも知れないよ。他に何か気が付いた事ない?

 私が気が付いたのは、遺体はどれも数日以上経過していて、腐ってるような感じだったな」


「あっあの、すみません、汚い話になるんだけど、川で見かけたザンビなんですが下痢してました。ボタボタボタボタってズボンの下から漏らしてました。他のザンビもお尻のあたりがその茶色くなっていました」


「……。もしかしてだけど、ザンビはお腹を壊しているのではないかな?」


「はあ? いや、確かに下痢をしている様ですと伝えたけど、再度言い直す事ですか?」


「いやいやそうじゃなくて。ザンビは死体を食べたらお腹を壊したり、ザンビを食べたらお腹を壊す事を学習して、そういう物を食べないんじゃないかな?」


「へ? でもザンビどうしで食べあってお腹って壊すものなんですか? 腐った死体とか地面に落ちている食べ物とかなら理解出来ますけど」


「多分ザンビって、外で生活していてバイ菌だらけだし、うんこまみれだし、それを食べたら当然お腹壊すんじゃないかな?」

 塩ちゃんが若干引いているけど、重要な話なんで仕方がない。


「じゃあ、うんこを擦り付けた状態で外に出れば、襲われないってことですか?」


「絶対は無いけど、可能性は下がるんじゃないだろうか」


 しばらく協議した結果、私のうんこを擦り付けてから家に向かう事にした。臭いし、恥ずかしい。

男女が二人で同じ家に、特にすることもない。

でも、間違いは起こしたくない。なので、飯田さんはあえて苗字で呼ばせてます。


という事で、おまけです。本編になんの関係も無いと思う。


------

「飯田さん。あの、私の事は佐藤さんじゃなくて、名前とかあだ名で呼んでください」


「じゃあ、塩ちゃんて呼ぶね」


「飯田さんの事も名前で呼んでいいですか?」


「それじゃ、私の事は飯田さんと呼んで下さい」


「変わってないじゃん!」


「じゃあ、飯田様と呼んでください」


「余計よそよそしくなってんじゃん! 下の名前で呼んでいいですか? 下の名前はなんて言うんですか?」


「飯田です」


「苗字と名前が同じじゃん! 違いますよね」


「さんです」


「いままでフルネーム呼んでたんじゃん!」


という事で、最終的にさん付で呼ぶという事になりました。ちなみに一郎です。

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