ゾンビ情報共有ツール、ゾンビ懸賞金対策、避難場所情報共有
元の時間軸に戻ります
2030年6月6日(木)
『今日はゾンビ情報共有ツールについての議論ですね。ではツールに必要な仕様を考えましょう』
「共有するのに手間が掛らない事、場所がすぐわかる事、集計がしやすい事」
「あっあの、掲示板だと過去スレを確認したり、いろいろな場所毎に板が乱立すると確認するのが大変なので、過去経緯が含めて分かりやすい事、広域、詳細、隣接する地域などの区分になっても、シームレスに確認出来ると良いと思います」
「そもそも共有しているツールがある事を認識してもらえる事、確認時間や、その場の状況、町の様子とか分かると便利そうですね」
皆で意見を出し合い、仕様を固めていく。
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『では、スマホアプリで、カメラでゾンビを撮影してそれをアップ、地図上にその情報がバルーンで表示、場所は位置情報を写真に含めることで自動設定、あとは確認したい範囲に合わせれば自動で数が集約されて表示される。って感じですかね』
「倒したゾンビも写真にとる事で討伐数の確認や同じゾンビかどうかも服とかで判断出来るかも知れませんね。
これなら集計もしやすいし、場所も分かりやすいですね。でも、これだと開発に時間や予算が掛かり過ぎませんか? 私たちはスマホアプリなんて開発出来ませんし」
「あっあと、地図を利用する場合、ライセンス料とか掛かるんじゃないですか? それとサーバなどの運用費用とかを考えると厳しいのでは無いでしょうか」
『はい。お二人の懸念点は確かにそうですね。私は更に以上の機能だけでなく、懸賞金対策もこれに盛り込みたいと考えています』
二人の心配そうな視線に、さらに説明を続ける。
『まず懸賞金ですが、他に公開される前に政府で出したいと思います。これで他の懸賞金は信頼性が低くなると考えます。
また、懸賞金は一体につき一万円とします。一万円のために人は殺さないでしょう。金のために千人殺したとしても一千万円ですから』
「話の途中ですみません、それだと誰も金のためにやらないのでは?」
『はい、それが狙いの一つです。お金に踊らされてゾンビを殺したり、殺人をしたりするのはナンセンスだと私は考えます。変な情報に惑わされて殺人鬼が街中にあふれることは避けたいです』
「あっあの、追加機能を含めるは良いとして、お金はどうしますか? 開発費や討伐の懸賞金です」
『基本私たちの人件費だけで済ませて、アプリの開発費やサーバなどの機器の運用費用については、払うつもりはありません。
懸賞金はゾンビの討伐費用が一体一万円なら税金投入しても安いでしょう。仮に国が滅んだら払えませんし、壊滅的なダメージを受けたら円の価値も下がってお札の重さで買い物するレベルになるし、問題ないと思います。
あ、開発費と運用費用の件は既存のアプリベンダーに全部丸投げします。もし開発費用が必要と言ってきたら一億の予算を検討しますが、こちらは基本提案だけです。既存のアプリでこの仕様と似たものを一つ知っていますのでコラボを持ち掛けます。そうです。パケモンです』
日笠君の顔が若干引きつっていますが、その辺の気持ちはそろそろ割り切った方が良いと思うけど。
「確かにパケモンなら、パケットモンスターが出た場所を写真に撮ってアップロードすることで場所がバルーンで表示されて現実の世界とマッチング出来ます。
討伐情報も共有出来ますし、ランキングなどの機能もあるので、賞金の支払いも出来そうですね。でも、出現写真と討伐写真はプライバシーの問題で人の顔や、文字などにはモザイクが掛かりますので、人物特定は難しいのでは?」
『プライバシーは、普通ならモザイク処理しているところを有事の際には掛けないで貰います。あるいはかけて貰っても構わないです、死人の顔なんてみんな見たくないでしょう。
それにパケモンは基本無料アプリなので、誰でも気軽にインストール出来ます。そこも評価出来ます』
「あっあの、でもどうやってゾンビのアプリを作らせるのですか? 機密なんですよね?」
『日笠さんユーザなんですよね? お客様の声、要望に、仕様として提案してみて下さい』
「ええー、無理ですよ。無理無理」
『それで通らなかったら、正式なルートで話してみましょう。ただその時には相手の方にも多大な迷惑を掛けることになるので、出来るだけ正式なルートは取りたくありませんね』
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半年後
要望を出してみたところ、あっという間に企画が通って、“パケモンゾンビでGO”として公開され、物凄い勢い広まっている。
特に本当にゾンビが発生した際には、エマージェンシーモードに切り替えて、ゾンビの報告や討伐情報が書き込めるという、有り得ない事に対して真摯に向き合ったバカバカしさが大評判となった。
『やる前から諦めては駄目ですよ』
私は結構見切りつけるけど、自分の事は棚に上げないと人に注意やアドバイスなんて出来ないからね。
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2030年6月17日(月)
『今日は避難場所の情報共有についてですね、仕様について意見をお願いします』
「えっっと、地震災害の際に、スマホアプリで避難場所の情報が共有出来るツールがあるのですが、それを転用出来ないでしょうか」
山田さんが事前に調査をしてきてくれた。実は私も同じ考えだったが、彼女の努力を評価したいので、初耳風にしとく。
“避難所状況可視化アプリ”は、まず自分がどこに避難したのかを登録する事が出来る。そして避難場所の状況を既定フォーマットの中から選択する事で、衣食住の状況が分かり、集約がシステム的に行えるので、優先度をつけ、初動対応が早く行える。
“避難所アセスメント”は、避難場所と必要な支援物資、情報の共有が行えるアプリである。こちらも欲しい物資などを発信する事が出来、的確な支援に役立つ。
また外出先の人に向けては、全国の避難場所を教えてくれる“防災情報 全国避難所ガイド”などの情報もかなり有用だった。
『難所状況可視化アプリがあれば、ほぼほぼ要件が満たせそうですね。後はこれを地震対策をしている文部科学省に、導入推進を任せることにしましょう。
室長に提案書を提出するので、二人とも作成をお願いしますね』
アプリが気になる人はインターネットで要チェックだ
・避難所アセスメント
防災・減災等に資するICTサービス事例集 で検索
・難所状況可視化アプリ
sherepo アプリ で検索
・防災情報 全国避難所ガイド
防災情報 全国避難所ガイド で検索




